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主。
主。
⚠️今回、Atくん目線の回想を挟むので例の死ネタの続きになります!⚠️ (みなさんご存知の通り転生してますし、最終回はもちろんハピエンです)
主。
主。
主。
Q.あなたにとって“あの方”とはどんな存在ですか?
A.俺の光。俺の世界。誰よりも大切で、何百年経とうと絶対に忘れない。 あの方が望むことはなんでも叶えたいし、あの方がいない俺は空っぽだ。
At
とんでもない、重症だ。
自分の夢にやっと手が届くというところで、 自分の夢よりも俺を優先した愚かな主の冷たい体をぎゅ、と抱きしめる
At
At
Mz
先ほど禁断の呪文を唱えたのだから当たり前だが彼からの返事はなく、 いつものように笑って俺に話しかけてくれることは二度とない
そんなこと、頭ではわかっていても受け入れられるわけがなかった
At
At
At
そう言って何度も話しかけても、やっぱり彼からの返事はない
世界から色が消えて、自分が空っぽになっていくような感覚に陥った
At
自分の心の中心にいた誰よりも大好きな人を失ったという事実が じわじわと俺の心を支配し始めて、正気を保てなくなってきている俺を、 どこまでもクズな勇者が嘲笑っている
勇者
勇者
勇者
勇者
魔王であるMzなんかよりも魔王らしい笑い声を上げた男は、 ニヤニヤと汚い笑顔を浮かべながら俺に話しかける
勇者
勇者
勇者
勇者
勇者
At
勇者
勇者
目の前の男にどうしようもなく腹が立って 今すぐこの世から消してやりたいと思ったが、 自分はそんな力を持っていなかったし相手の言い分も否定できなかった
At
At
勇者
勇者
勇者
そうバカにしたように吐き捨てて魔王城を後にしようとする 勇者の背中に、俺はこっそりという
At
俺が乱暴に吐き捨てたその言葉は、 誰にも拾われることなく魔王城の床に吸い込まれていく
At
At
At
少し前にMzが教えてくれた“絶望”とやらをその身を持って感じながら、 俺はとてもいいことを思いついた
At
At
At
俺はボロボロとあふれる涙をそのままに、 狂ったように笑いながら冷たくなった愛する人の亡骸に話しかける
At
At
At
もう一度、俺のことを褒めてくれますか?
At
At
At
At
At
At
そう呟きながら俺は、力なく横に垂れているMzの綺麗な指先に 狂愛と忠誠を込めて口付けを落とす
それから俺は、世界征服とMzのことだけ考えるようになった
他の誰がどうとか、俺にとってはどうでもいい
もっともっと強くなって、何百年もかけてMzが扱っていた魔法を覚えて
Mzが果たせなかった夢を、俺が叶えるんだ
At
At
At
ブルーオーブを発見した数日後、 オレたちはKtyちの案内に従って件の港町に来ていた
Ak
Kty
Kty
Ak
オレがブルーオーブを掲げると、 森のほこらでも見た赤い光の柱があの時よりも近くで強く光る
Tg
Mz
Tg
Tg
Kty
Kty
Tg
Ak
オレたちがそんなことを話していると、 この街の住人らしきおじいさんに声をかけられた
おじいさん
Tg
Tg
おじいさん
Mz
おじいさん
おじいさん
Ak
おじいさん
そう言ってニコニコと人のいい笑顔を浮かべたおじいさんは、 オレたちとは逆の方向に歩いて行った
Kty
Ak
Kty
Ak
オレが先ほどと同じ動きをすると、同じ場所が光った、が
Mz
Tg
Tg
Kty
どうしたものかとオレたちが考えていくと、 南東の方角から歩いてくる人とぶつかった
Ak
Pr
何かフードを被った様子のその人は、 こちらの様子をチラリとうかがった後ビシリと固まった
Pr
Ak
フードで隠れているのでその顔は見えず、 相手がどんな表情をしているのかわからなかったので オレは相手にそう尋ねる
Pr
Pr
Pr
Pr
Ak
Pr
Ak
Ak
Pr
Ak
オレが満面の笑みを浮かべてそういうと、 フードの男の人は見るからに動揺した様子を見せる
Pr
Pr
Pr
Tg
Ak
Pr
Pr
Pr
探しているレッドオーブがこの街の南東にあることについて、 オレたちはMzちの個室で作戦会議をしていた
Ak
Mz
Tg
Kty
Mz
Ak
Ak
Kty
Tg
Kty
Mz
Ak
Mz
Tg
Kty
Ak
昨日のおじいさんの話によると、 海賊たちが南東に入り浸ってるのは夕方から朝にかけてだそうなので、 オレ達は昼間に偵察に来ていた
Ak
Kty
Tg
Mz
中身を物色するのも申し訳ないので、オレはブルーオーブを掲げてみると、 大量に置かれている宝の山が赤く光った
Ak
Kty
Tg
Mz
レッドオーブは諦めようとオレ達がこのアジトを後にしようとした時、 後ろから声がかかる
Pr
声がしたのでびっくりして振り返ると、 そこには昨日ぶつかったフードの男性が立っていた
Ak
オレがそう否定しても、 何やら怒っているような相手が聞く耳をもつ様子はない
Pr
Pr
Pr
フードの男性はその布を脱ぎ捨てて、腰から剣を引き抜き戦闘体制に入る
その特徴的な髪の毛の色と見覚えのある面影に、 オレは息をつまらせる
Ak
そこに立っていたのは、 何年も会いたくてたまらなかった大好きなあの子にそっくりな青年だった
Pr
Pr
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