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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

美蘭

あなたと私って何か違いはあったのかな?

美蘭

さあね、でも、あなたの方が幸せ

美蘭

…そうかな、そう、かも

美蘭

でももう知っちゃった、千歳は雨莉ちゃんが好きなんだね

美蘭

そのことに千歳は気づいてないかもしれないけどね

美蘭

わお、それやだな〜

美蘭

だね

美蘭

ねえ、あなたはさ…千歳の特別な存在になれるように頑張ってね

美蘭

私は振られるよ、振られに、行くの

美蘭

…あなたは?

美蘭

…そう、なんだ

美蘭

私は……。

美蘭

言いなよ、ちゃんと、好きだって。

美蘭

千歳はたぶん気づいてる

美蘭

それもなんかやだな〜

美蘭

だね

美蘭

まあ、そうだよね、そう思う

美蘭

分かったよ、うん、じゃあお互い

頑張ろうね

美蘭

ちーとせ〜

千歳

ん?

美蘭

…ちょっと話したいこと、あるんだぁ

千歳

千歳

…おう、何?

美蘭

…私ね、千歳が好きなんだぁ

千歳

千歳

千歳

…美蘭?お前、戻ってきたのか?

美蘭

…うん、ふふ、そうだよぉ

美蘭

千歳、私と付き合おうよ!

美蘭

そしたら絶対楽しいこといっぱいだよ!

美蘭

…ってなんか違うな、やっぱり、冗談ぽく言うだけじゃ嫌かも

美蘭

…ねえ、私ずっと、千歳が好きだったんだよ

美蘭

千歳のもっとふつうで、特別な、そんな色んな顔

美蘭

私これからも見たいな、これからは1番近くで

千歳

…うん、まあ、お前と付き合うやつは楽しんだろうな

千歳

俺の人生にとってもお前は間違いなく必要な人だよ、でも…

千歳

ごめん、俺は美蘭を友達とか仲間としてしか見れない

千歳

それと今、興味ある子がいて…

美蘭

…うん

悲しいより何より、溢れた気持ち

私はふっと笑うと千歳をまっすぐ見つめた

美蘭

知ってるよ

美蘭

(私が作った千歳は、完璧でアイドルな千歳だった)

美蘭

(…私は千歳にこんな無邪気で楽しそうな顔、させてあげられなかった)

美蘭

(その時点で、答えは出てた)

美蘭

(…あぁ、嫌だなぁ)

美蘭

(あわよくば、雨莉ちゃんと千歳が…結ばれませんように。)

千歳

んで、何だったんだ?

千歳

ここ数日何してたんだよ

美蘭

なんだと思うー?

美蘭

人助けと、自分の救済、だよ

千歳

訳わかんね、まあ美蘭はいつもそうか

美蘭

ふふー、リベンジマッチいきます☆

千歳

はい

美蘭

私気づいたの

美蘭

…私は千歳にうざったい絡みばっかりしたかもしれない

美蘭

私が千歳に甘えるから、千歳が私に対してもしっかり者になったのかも

美蘭

それで千歳は私にどんどん弱い面を見せられなくなったのかな

美蘭

…だとしたら、寂しいけど

美蘭

私は千歳のどんな面も知って、横で見ていたい

美蘭

千歳のことが、それくらい好きなんだよ

千歳

…うん

美蘭

やっぱり知ってた?笑

千歳

まあ、ちょっと気づいてた

千歳

…答えていい?

美蘭

うん

美蘭

(…覚悟は、できてるよ)

千歳

…俺もなんだかんだ、お前らといるの楽しいし

千歳

美蘭に感謝もしてる

千歳

…俺の人生に必要な人だって、思うよ

美蘭

うん

千歳

…でも、俺は美蘭と付き合ったり…とかは、考えられない

千歳

美蘭とこれからも友達とか仲間でいたいとしか…考えられねえ

千歳

だから…ごめんな、これは、頷けない

美蘭

…うん

美蘭

うん、ふふ、分かってたよ

キイ、と扉が開く

出て行ったはずの千歳が戻ってきたのかと、私は顔を上げた

美蘭

…なんだ、瀬奈くんかぁ

瀬奈くん

…なんだってなんすか

そう言うと瀬奈くんは私が腰掛けた椅子の隣に腰掛ける

美蘭

…なーに?

瀬奈くん

…泣いてたんすか?

美蘭

…そーだけど

瀬奈くん

そっか

そう言うと瀬奈くんは私の頭を撫でる

美蘭

…なんで、優しくするの?

美蘭

そういうのは好きな人…恋だけにしなよ

瀬奈くん

…そうすね

瀬奈くん

俺も、いつもならしないすよ

瀬奈くん

でも今美蘭さんの状況完全に分かるのって俺だけでしょ?

瀬奈くん

入れ替わって、とか、夢で出逢っちゃったライバル、とか

瀬奈くん

…そういうのもぐちゃぐちゃ考えちゃうだろうから

瀬奈くん

俺は…それでも頑張って告白した美蘭さんのこと、応援したい。

美蘭

…瀬奈くん……

美蘭

じゃあ今だけ…横にいてね

瀬奈くん

はい

美蘭

(隣に人がいるって心地いい)

美蘭

(私がどれだけ辛くても1人じゃないってこと、思い出させてくれるから)
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