上坂 舞(かみさか まい) 17歳(高2)
伊東 悠真(いとう ゆうま) 17歳(高2)
季節は秋。
上坂舞は、中学生のころから想いを寄せていた伊東悠真へ、久々にメッセージを送ることにした。
伊東悠真
上坂舞
久しぶり、最近どう?
伊東悠真
久しぶり〜
伊東悠真
部活がキツい
伊東は、私立高校の陸上部に所属している。
上坂舞
そっかー
上坂舞
うちらもそうだけど
伊東悠真
だよな
伊東悠真
あ
伊東悠真
そういえば、今度こっちで練習試合するんだって?
上坂舞
そーなの
上坂舞
強いから、ちょっとビビってる(笑)
上坂は公立高校のテニス部に所属している。
伊東の高校のテニス部は市内で1、2を争う強さで、歴代ではそのすぐ下にいるのが上坂の高校だ。
伊東悠真
そっちもまあまあ強いんでしょ?
上坂舞
先輩たちがね
上坂舞
私たちはそんなに…かな(笑)
伊東悠真
まあ、頑張って
上坂舞
ありがと
上坂舞
応援してくれるとか、私のこと好きだな?
ほんの、冗談で言ったつもりだった。
返事はすぐに返ってきた。
伊東悠真
好きな人いるから
上坂は、息を止めた。
動揺した。
これがメッセージで良かったと、心の底から思った。
上坂舞
いやいや、冗談
上坂舞
なんか、ごめんじゃん!
伊東悠真
えへ
上坂舞
まあ、それならそれで頑張ってね
伊東悠真
おう