39話
ビュークール王国編
【強者】
タクミ
不穏な空気が漂っている。
それは、殺気と言うべきだろうか?
カイト
タクミ
カイト
タクミ
カイト
タクミ
タクミの全身から溢れるオーラ、それは青に紫そして赤といったものが混ざり合っていた。
不吉な予感を感じ取らせる。
ビリリッビシッ!
タクミの腕から発したのは、
タクミ
暗い色をした電流
タクミ
タクミ
カイト
カイトは、右腕を黄色の龍の腕に変異させタクミの電流を纏った発勁に咄嗟に対応をするも、カイトは身体を奥に押される形になり壁に体をぶつけた。
カイト
電流+格闘技術が合わさった攻撃はカイトの身体を強く刺激しダメージを覆わせる。
タクミ
ドンッ!
マリン
ショウタ
タクミの発勁を受け壁に押された時の衝撃音がマリンやショウタの所にまで聞こえてきた。
ショウタ
マリン
シベリー
タクミ
カイト
二人の実力はほぼ互角、だが電流を扱えるタクミの方が優先に思えた。
執事
騒動に気がついた執事がカイトの部屋に駆け寄るもタクミの電流を纏った腕とカイトの黄色の龍の腕が突き当たる衝撃で気を失ってしまう。
タクミ
カイト
タクミ
カイト
タクミ
【雷帝!!】
カイト
【アースドレイク!】
渾身の一撃を狙うタクミ
なんとか攻撃を防ぎ、動きを封じようとするカイト
両者が衝突する寸前にショウタとマリンが姿を見せた。
ショウタ
マリン
タクミ
タクミは、ショウタ達に意識を向けた。
マリン
カイト
ショウタ
ジンにも手足が出ない俺がこの男に勝てる見込みはない。と、誰に言われなくても自覚をしているショウタ、だが、彼にもプライトと夢がありその為にここで引く訳には行かなかった。
カイト
【アースドレイク!】
タクミ
今だ!!
ショウタ
【スピリットブラスト!】
ショウタがタクミに反撃するチャンス、それは相手の意識が自分に向いていない時だけ、この技の一撃があれば実力差がある以上相手を深く傷つけずに意識を奪うことも可能と考えた。
だが、現実は残酷で
タクミは一切ショウタに見向きもせず、取っ組みあってるのはカイトとだけである。
タクミに取って、ショウタは眼中にもない相手ということだ。
シベリー
タクミ
そしてタクミが一番警戒していたのは、マリンの飼っている魔獣のシベリーであった。
ショウタ達に意識を向けたのではなく、シベリーを狙って【雷帝】を打とうとしていたのである。
ショウタ
カイト
タクミ
シベリーに体を押さえつけられたタクミは雷帝を床へぶつけた。すると、床は崩れショウタ達は3Fへと落下する。その騒音で4Fと3Fの城内の者は若干の戸惑いを見せ廊下へと姿を見せる。
男
シャチ
シロギ
レオ
カイト
男
カイトは足を負傷していた。それはタクミも同様であり身体を強く強打している。
マリンは気を失っていたがショウタが庇ったことで重症には至っておらず、シベリーは無傷であった。
レオ
レオは、タクミに攻撃を仕掛けた。王族の人間に手を出すなど問題外であるが今となれば関係がない。
その時である、
邪悪な気配がレオとタクミの間を横切りレオは口から血を吐いては倒れタクミは姿を消した。
男
そして、周りにざわめいていた力なき者は気を失い倒れていた。
レオ
カイト
ショウタ
だが、ショウタは気がついていた。
空中を浮遊する全身黒づくめの男がレオの胸元を裂き、タクミの腹部を殴り気絶さして担いでは窓の扉から外へ高速で出ていった男に、
???
ショウタ
???
ショウタ
男はタクミを連れ去り姿を消す。
カイト
ショウタ
俺にも分かった。
さっきの男、
今までに出会った誰よりも強い遥かに強いと
今までと同じように感情に任せ、手を出していたら殺されていた。
いや、それよりも身体が言うことを聞こうとしなかった。
ショウタ
こんなに悔しい感情は初めてだ。
城内の人間達がゾロゾロと集まってくる。
うるさいうるさいうるさい。
ショウタ