あぁ、まただ。
またこの夢だ。
最近私は、この変な夢ばかり見る。
私は最初、野原にいて、
歩いている。
そうすると、
ほら、巨大な黒い穴がでてくる。
その穴に全てが吸い込まれる。
私も少しだけ吸い込まれそうになる。
でも、大丈夫。
吸い込まれはしないの、それまでに絶対目が覚めるから。
ほら。
真冬
真冬
私は真冬、高校2年生。
大して面白くもない普通の学校に、
大して面白くもない普通の友達、
あぁ、退屈。
なんて退屈なんだろう。
そう思い始めた頃から、ある変な夢を見るようになった。
友達
真冬
友達
真冬
真冬
友達
友達
真冬
真冬
友達
真冬
真冬
真冬
真冬
友達
友達
友達
友達
真冬
真冬
友達
友達
真冬
真冬
真冬
友達
友達
真冬
真冬
友達
友達
友達
真冬
友達
友達
友達
真冬
真冬
真冬
友達
真冬
真冬
友達
友達
真冬
友達
真冬
真冬
友達
友達
その日、
また私はその夢を見た。
最初は少し怖かったけど、
もう今はなんとも思ってない。
でもそろそろやめて欲しい。
真冬
その日、
友達が学校を休んだ。
風邪でも引いたのかと思っていたけど、
その日から来なくなった。
その頃から私の夢にも変化があった。
徐々に近づいているのだ、
その穴に。
なんだかとても怖くなってきた。
心配で友達の家に行ってみたけど、
友達のお母さんが入れてくれなかった。
ただ、
ずっと眠っている、
そう伝えられた。
段々こうなったのは私のせいなんじゃないかと思えてきた。
真冬
真冬
その日も私は夢を見た。
私は最初、野原にいて、
歩いている。
そうすると、
……
…!!?
そこにいた。
友達が、
後ろ向きで顔は見えないけど、何となく分かる。
絶対あれは私の友達だ。
真冬
真冬
真冬
真冬
真冬
涙がこぼれた。
なんで眠り続けたままなの?とか
なんで私の夢の中にいるの?とか
そんなことどうでもいいくらい、
嬉しかった。
やっと、久しぶりに、
顔を見ることが出来る。
声を聞くことが出来る。
大して面白くもない普通の友達、
それがこんなに大切だったとは思わなかった。
真冬
真冬
真冬
友達
真冬
友達
友達
そう言うと同時に振り返った友達の目は、
なかった。
ただ、真っ黒だった。
真冬
友達
友達
友達
友達
裂けた口でニヤけると
その口の中に目玉みたいなものがあった。
友達
その真っ黒な目の辺りが急に大きくなり始めた。
そうして友達の体も見えなくなるほど大きくなり、
いつもの夢に出てくる、巨大な黒い穴がでてきた。
徐々に私は吸い込まれていく。
真冬
真冬
真冬
真冬
真冬
真冬
私は、まだ……
この大して面白くもない普通の学校生活を、
これから面白くなるかもしれない素晴らしい人生を、
真冬
友達
吸い込まれるスピードが早くなった。
真冬
真冬
私がその穴に吸い込まれるのに、
もう1秒もかからない。
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