コメント
0件
あぁ、まただ。
またこの夢だ。
最近私は、この変な夢ばかり見る。
私は最初、野原にいて、
歩いている。
そうすると、
ほら、巨大な黒い穴がでてくる。
その穴に全てが吸い込まれる。
私も少しだけ吸い込まれそうになる。
でも、大丈夫。
吸い込まれはしないの、それまでに絶対目が覚めるから。
ほら。
真冬
真冬
私は真冬、高校2年生。
大して面白くもない普通の学校に、
大して面白くもない普通の友達、
あぁ、退屈。
なんて退屈なんだろう。
そう思い始めた頃から、ある変な夢を見るようになった。
友達
真冬
友達
真冬
真冬
友達
友達
真冬
真冬
友達
真冬
真冬
真冬
真冬
友達
友達
友達
友達
真冬
真冬
友達
友達
真冬
真冬
真冬
友達
友達
真冬
真冬
友達
友達
友達
真冬
友達
友達
友達
真冬
真冬
真冬
友達
真冬
真冬
友達
友達
真冬
友達
真冬
真冬
友達
友達
その日、
また私はその夢を見た。
最初は少し怖かったけど、
もう今はなんとも思ってない。
でもそろそろやめて欲しい。
真冬
その日、
友達が学校を休んだ。
風邪でも引いたのかと思っていたけど、
その日から来なくなった。
その頃から私の夢にも変化があった。
徐々に近づいているのだ、
その穴に。
なんだかとても怖くなってきた。
心配で友達の家に行ってみたけど、
友達のお母さんが入れてくれなかった。
ただ、
ずっと眠っている、
そう伝えられた。
段々こうなったのは私のせいなんじゃないかと思えてきた。
真冬
真冬
その日も私は夢を見た。
私は最初、野原にいて、
歩いている。
そうすると、
……
…!!?
そこにいた。
友達が、
後ろ向きで顔は見えないけど、何となく分かる。
絶対あれは私の友達だ。
真冬
真冬
真冬
真冬
真冬
涙がこぼれた。
なんで眠り続けたままなの?とか
なんで私の夢の中にいるの?とか
そんなことどうでもいいくらい、
嬉しかった。
やっと、久しぶりに、
顔を見ることが出来る。
声を聞くことが出来る。
大して面白くもない普通の友達、
それがこんなに大切だったとは思わなかった。
真冬
真冬
真冬
友達
真冬
友達
友達
そう言うと同時に振り返った友達の目は、
なかった。
ただ、真っ黒だった。
真冬
友達
友達
友達
友達
裂けた口でニヤけると
その口の中に目玉みたいなものがあった。
友達
その真っ黒な目の辺りが急に大きくなり始めた。
そうして友達の体も見えなくなるほど大きくなり、
いつもの夢に出てくる、巨大な黒い穴がでてきた。
徐々に私は吸い込まれていく。
真冬
真冬
真冬
真冬
真冬
真冬
私は、まだ……
この大して面白くもない普通の学校生活を、
これから面白くなるかもしれない素晴らしい人生を、
真冬
友達
吸い込まれるスピードが早くなった。
真冬
真冬
私がその穴に吸い込まれるのに、
もう1秒もかからない。