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早朝4時の住宅街

防寒着を身に纏った朝日は 原付を運転し新聞配達をしていた

潤間朝日

ふぅ〜・・さぶっ

潤間朝日

今日の寒さやばいな

朝日は慣れた手つきで 新聞を家屋のポストに 次々と投函していく

それから3時間弱の 新聞配達を終えた朝日は 営業所へ戻る

潤間朝日

お疲れ様です

潤間朝日

本日分終わりました

先輩

おう!お疲れ様!

先輩

奥さんが朝食準備
してくれてるぜ?

営業所では社長の奥さんが 手作りした朝食を先輩が食べていた

潤間朝日

あ、すいません

潤間朝日

俺、すぐ学校に
行かなきゃいけないんで

潤間朝日

遠慮しときます

奥さん

待って!潤間くん

奥さん

これ持っていきなさい

奥さんは朝日に紙袋を手渡す

潤間朝日

え?何ですか?これ

奥さん

ほら!潤間くんいつも
朝食食べないじゃない?

奥さん

だからおにぎり
作ったから!

奥さん

授業始まる前にでも
食べてちょうだいよ

潤間朝日

あ、わざわざすいません

潤間朝日

ありがとうございます

潤間朝日

有り難くいただきます

潤間朝日

じゃあ、お先に
失礼します

潤間朝日

お疲れ様でした

朝日は軽く会釈をし 営業所を後にする

先輩

潤間のヤツ
すごいっスよね

先輩

ここの他にも
いくつかバイトを

先輩

掛け持ちしてる
らしいっスよ?

奥さん

そうよね

奥さん

まだ高校生なのに
大したもんよね

朝の通学路

潤間朝日

ふわぁ〜・・

朝日は大きなあくびをしながら 通学路を歩いていた

潤間若葉

お兄ちゃん大丈夫?

潤間朝日

ああ、大丈夫だよ

潤間若葉

はい!これ!

若葉は自販機で買った ブラックコーヒーを朝日に手渡す

潤間朝日

おお!ありがとう若葉

潤間若葉

無理しないでね?

潤間若葉

お兄ちゃんが
倒れちゃったら私・・

潤間朝日

大丈夫だよ

朝日は若葉の頭を優しく撫でる

暁月富士男

うー・・ん

早朝の職員室では 富士男が頭を悩ませていた

暁月富士男

(バイト中の潤間と)

暁月富士男

(学校での潤間)

暁月富士男

(180度違う
正反対な印象だった)

暁月富士男

(やはり八雲先生が
言っていたように)

暁月富士男

(何か特別は
理由でもあるのか?)

暁月富士男

(うー・・・ん)

暁月富士男

(分からない)

暁月富士男

(というかわざわざ
人のヘイトを自分に
向ける必要があるか?)

暁月富士男

(何かを護りたい?)

暁月富士男

(あ!確か麗が
潤間は妹の為にと
言っていたな)

暁月富士男

(なら妹を護るためか?)

暁月富士男

(いや、だとしても
非行行為に結びつかない)

暁月富士男

(はぁ〜・・・)

八雲賢斗

教頭先生・・・

八雲賢斗

何か悩みですかね?

椿茉莉奈

潤間くんの事かしら?

八雲賢斗

でも教頭先生はいつも

八雲賢斗

「クズの事を考えるだけ
時間の無駄だ!」

八雲賢斗

みたいな事
言ってますよね?

椿茉莉奈

確かに・・・

八雲賢斗

奥さんと喧嘩でも
しちゃったんですかね?

椿茉莉奈

さぁ・・・

暁月富士男

(うー・・ん)

富士男は険しい表情で 廊下を歩く

暁月富士男

(やはり本人に
直接聞くべきか?)

暁月富士男

(いやぁ〜・・
あの潤間が素直に
全て話すか?)

暁月富士男

(いや、無いな)

暁月富士男

(たが、このまま
って訳にもなぁ)

暁月富士男

(はぁ〜・・・)

暁月富士男

(まさかあの潤間の事
ここまで悩む日が
来るとはな〜)

七星響樹

(昼休みだし)

七星響樹

(屋上でも行くか)

七星響樹

(どうせ朝日も
居るだろうし)

暁月富士男

・・・・・

響樹が屋上へ向かって 歩みを進めていると

前から険しい表情の 富士男が歩いてくる

七星響樹

(ゲ!教頭じゃん)

七星響樹

(しかもめっちゃ
しかめっ面じゃん)

七星響樹

(関わったら
面倒そうだし)

七星響樹

(回り道するか)

響樹が後ろに振り返り 別ルートに迂回して 屋上へ向かおうとするが

暁月富士男

おい!七星!

暁月富士男

なぜそっちに行く?

七星響樹

(もう何ぃ?)

七星響樹

(別に良いだろーが)

七星響樹

あ、いや、別に
何もないっスよ

七星響樹

それじゃ

七星響樹

ごきげんよう

暁月富士男

待て!

富士男は足早にその場から 立ち去ろうとする響樹の肩を掴む

七星響樹

(はいィィィィ
面倒な事確定ィィィ)

七星響樹

な、なんスか?

暁月富士男

お前に聞きたい事がある

七星響樹

聞きたい事っスか?

暁月富士男

潤間についてだ

七星響樹

え?朝日?

屋上では朝日が 購買で買ったパンを食べていた

するとそこへ響樹がやって来る

七星響樹

うーっス

潤間朝日

ああ・・響樹か

七星響樹

なぁ朝日

潤間朝日

なんだ?

七星響樹

お前教頭と
何かあったか?

潤間朝日

何だよ急に

潤間朝日

別に何もないよ

七星響樹

いやさ、さっきよ

七星響樹

教頭に捕まってさ

七星響樹

お前の事を教えろ
って言われたんだわ

潤間朝日

はぁ?教頭に?

七星響樹

朝日の何を
聞きたいんスか?

暁月富士男

あいつは、スーパーと
ガソリンスタンドで
バイトをしてるのか?

七星響樹

ま、まぁ、そうっスね

七星響樹

やってるっぽいっスね

七星響樹

でも別に何の問題
無いっスよね?

七星響樹

校則違反じゃないし

暁月富士男

いや、そこは
問題ないんだ

七星響樹

は?

暁月富士男

この駅前のスーパーで
偶然バイト中の
潤間を見かけたんだ

七星響樹

はぁ・・・

暁月富士男

そしたらな潤間のヤツ

暁月富士男

迷子の女の子に
笑顔で優しく
語りかけてたんだ

七星響樹

あの・・何が
聞きたいんスか?

七星響樹

話が全然
見えないんスけど?

暁月富士男

私は潤間のあんな笑顔を
生まれて初めて見た

七星響樹

・・・・・

暁月富士男

七星?

暁月富士男

本当の潤間は
どんな人物なんだ?

七星響樹

え?

七星響樹

(ヤバい・・・)

七星響樹

(教頭が気付きかけてる)

七星響樹

いや、そんなの
教頭先生が一番
知ってるっスよね?

七星響樹

アイツは喧嘩っぱやくて

暁月富士男

それが偽りの姿なんじゃ
ないかという事だ!

七星響樹

・・・・・

暁月富士男

何か目的があって
非行に走っている

暁月富士男

そうなんじゃないか?

七星響樹

俺は知りませんよ?

七星響樹

知りたいんなら本人に
聞いたらどうっスか?

七星響樹

俺も朝日の全てを
知ってる訳じゃ無いんで

暁月富士男

そうか・・・

暁月富士男

分かった・・・

暁月富士男

悪かったな
時間をとらせて

暁月富士男

もう行っていいぞ

七星響樹

は、はぁ・・・

七星響樹

じゃあ失礼します

潤間朝日

え?まじで?

七星響樹

この様子じゃ
教頭が気づくのも
時間の問題だぞ?

潤間朝日

マズいな・・・

七星響樹

この前だって
グモッチにも
言われたんだよな?
(グモッチ→八雲)

潤間朝日

・・・・・

七星響樹

なぁ朝日よ・・・

七星響樹

この前も言ったけど
そろそろマジで
限界きたろ?

潤間朝日

いや、まだ・・・

七星響樹

グモッチだけじゃない

七星響樹

若葉ちゃんの担任も
怪しんでるっぽいぞ?

潤間朝日

え?

七星響樹

みんな言わないだけだ

七星響樹

今のご時世は
何かとうるさいからな

潤間朝日

・・・・・

七星響樹

ついにはあの
教頭でさえ怪しんでる

七星響樹

雅ちゃんだってそうだ

七星響樹

この前だって
危うくバレかけてたろ?

潤間朝日

・・・・・

七星響樹

もう誰かに頼ろうぜ

七星響樹

若葉ちゃんの事が
心配だって言うなら

七星響樹

しばらくの間
親に事情話して

七星響樹

ウチで匿ったって
良いんだぜ?

潤間朝日

響樹・・・

七星響樹

そろそろ──

潤間朝日

ごめん響樹・・・

潤間朝日

ちょっと
考えさせてくれ

七星響樹

お、おい!朝日!

響樹は朝日に呼びかけるが 朝日はそれに応じず 屋上から立ち去る

七星響樹

朝日・・・

潤間朝日

(母さん・・・)

潤間朝日

(もう誰かに
頼っても良いのかな?)

潤間朝日

(教えてくれよ・・・)

潤間朝日

(母さん・・・)

Mask of the Delinquent

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