3年前
潤間朝日
潤間朝日
潤間朝日
別れた方がいいって!
朝日は母である 潤間芙蓉(うるまふよう)に 不安な眼差しで語りかける
潤間芙蓉
潤間朝日
潤間朝日
それっぽい理由
並べてるけど
潤間朝日
無いだけだろ?
潤間芙蓉
潤間朝日
苦しむ姿は見たく無い
潤間芙蓉
潤間朝日
潤間朝日
働き続けたら
潤間朝日
死んじゃうって!
潤間朝日
母さんがその身を
犠牲にする必要ないだろ?
潤間芙蓉
出会った頃とは随分
変わってしまった
潤間朝日
潤間芙蓉
今のあの人からは
全く感じられない
潤間朝日
潤間芙蓉
どうなるの?
潤間朝日
潤間朝日
潤間芙蓉
潤間芙蓉
2人で生きてかなきゃ
いけなくなるわ
潤間朝日
一緒に連れて
行けば良いだろ!
潤間朝日
のたれ死んだって──
潤間芙蓉
潤間芙蓉
私・・頑張るから
潤間朝日
潤間芙蓉
事があったら
潤間芙蓉
潤間朝日
言ってんだよ!
潤間芙蓉
潤間朝日
潤間芙蓉
若葉を任せられるわ
潤間朝日
潤間芙蓉
潤間芙蓉
潤間朝日
妹好きになる訳──
潤間芙蓉
やってると
思ってんのよ
潤間芙蓉
潤間朝日
潤間芙蓉
潤間朝日
潤間朝日
潤間朝日
潤間朝日
分かったもんじゃない)
潤間朝日
護るしかないんだ)
朝日が思い悩みながら 廊下を歩いていると
潤間朝日
前から若葉がクラスメイトと 楽しげに談笑しながら歩いてくる
桃山明日香
灰島ひかり
森須(もりす)先生って
灰島ひかり
潤間若葉
潤間若葉
チョークの粉が
パラパラ舞うから
潤間若葉
大変だよ
桃山明日香
片付けないしね
灰島ひかり
潤間若葉
掃除してたし
桃山明日香
潤間若葉
潤間朝日
桃山明日香
明日香は頬を赤く染めて 朝日に近づく
潤間朝日
潤間朝日
言ってた子か)
灰島ひかり
盛らない盛らない
灰島ひかり
お兄さん
潤間朝日
桃山明日香
いらっしゃるんですか?
静止するひかりを振り解き 明日香が朝日に詰め寄る
潤間若葉
潤間朝日
桃山明日香
桃山明日香
潤間朝日
昔から嫌いなんだよ
潤間朝日
朝日はそっけない返事をして その場から立ち去る
桃山明日香
潤間朝日
嫌いになるだろ)
桃山明日香
桃山明日香
潤間朝日
桃山明日香
硬派な感じ!たまんない!
潤間朝日
潤間朝日
色々だからな)
しばらく歩いた朝日は 目についた茶道部の部室に入り
畳の上に横たわる
潤間朝日
潤間朝日
人たちみんな
潤間朝日
潤間朝日
放っておけば
いいのに・・・
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
集まってんじゃない?
潤間朝日
急に声が聞こえてきて 朝日は驚いた様に飛び起きる
潤間朝日
そこには雅の姿があった
潤間朝日
敷島雅
こっちのセリフだし
敷島雅
入ってきたかと思えば
敷島雅
横になってさ
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
潤間朝日
潤間朝日
朝日は起き上がり 部室から出ようとする
敷島雅
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
雅はくりまんじゅうや モナカが入れられた 菓子器を朝日に見せつける
敷島雅
和菓子だから
味は保証するよ
潤間朝日
お前の家って
和菓子屋だったな
敷島雅
食べなよ!ほら!
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
敷島雅
雅は座布団を置き ポンポンと叩いて 朝日に座る様に促す
潤間朝日
朝日は言われた通り しぶしぶ座布団の上に腰を下ろす
それからしばらく 朝日と雅は言葉を交わす事なく
ただひたすらに お茶をすすっていた
敷島雅
潤間朝日
敷島雅
耐えてるの?
潤間朝日
潤間朝日
敷島雅
潤間朝日
潤間朝日
何を知ってる
っつーんだよ!
敷島雅
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
付き合いがある
訳じゃないよ?
潤間朝日
敷島雅
自分を犠牲にする人
って事くらいは分かる
潤間朝日
敷島雅
後回しにして
敷島雅
って事くらいは分かる
潤間朝日
敷島雅
為なんでしょ?
潤間朝日
敷島雅
雅は朝日の手を掴む
潤間朝日
敷島雅
こんな綺麗な手で?
潤間朝日
雅が掴んだ朝日の手は 傷ひとつ無い綺麗な手をしていた
敷島雅
当然潤間も人の事
殴ってるんだよね?
潤間朝日
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
分からないくらいに
敷島雅
あるんだよね
潤間朝日
潤間朝日
そんな事知ってんだよ
潤間朝日
敷島雅
昔相当やんちゃ
してたらしくて
敷島雅
やってたんだって
潤間朝日
敷島雅
敷島雅
敷島雅
だったんだってさ
潤間朝日
敷島雅
ゴツゴツしてて
敷島雅
潤間朝日
敷島雅
殴った衝撃で
敷島雅
粉々に砕けちゃう人とか
敷島雅
居るんだってよ?
敷島雅
潤間朝日
敷島雅
手には相当な
ダメージなんだって
潤間朝日
朝日は勢いよく立ち上がる
潤間朝日
言ったらしてんだよ!
敷島雅
そんなに手が綺麗なの?
敷島雅
人を殴ってるなんて
到底思えない!
敷島雅
潤間朝日
敷島雅
潤間朝日
潤間朝日
朝日は声を張り上げて その場から立ち去る
敷島雅
潤間朝日
気にしてくれるんだよ)
潤間朝日
潤間朝日
潤間朝日
鈍らせないでくれよ)