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お待たせ致しました。 コーヒーと、こちらはいつもお世話になっておりますので是非…

気にしないで下さい。ただ父にはお世話になった事伝えておきますので。

優子

流石御曹司…

元山家の長男、というだけですよ。それだけのイチ大学生です。

優子

あっ、ごめんなさい…

美緒

優子さんパフェ食べていましたよね?こちらのケーキもどうぞ。

優子

何だか悪いな…
けど、頂きますねー

優子

(ヤバいのかヤバくないのか分かんないじゃん)

少し失礼しますね。

優子

?はい…

美緒

あぁ

優子

み…

どういうつもりなんだ?あのケーキ砂糖も小麦粉も使われているものだろ。僕とあの美緒は砂糖不使用グルテンフリーしか食べないと伝えているはずだ。
君たちには資格がない、僕と美緒の食べ物に関与する資格がない。

資格がない資格がない資格がない。
自覚もないのかこの店は必要がない。

優子

美緒、そう…なの?

美緒

付き合った時から、食生活はこうすべきだって教えられた

しょークンの家に殆どいるし自然にそういう食生活やってる

優子

なにそれどうすんのよコレ、あーーもぅ!

優子

「わーーっ!!超美味しそうなケーキじゃん!!え、これ私全部食べていいの⁈やったー!お店サンありがとねーっ♪」

カッ、カッ

すみません戻りました。

優子さん。声がとても大きいですね。カウンターまで聞こえていましたよ。
本当にユニークな方だね、美緒。

美緒

うん、
あ、優子がケーキ全部食べるって

聞こえていたよ。ここら辺の人間には人気があるみたいですし、優子さんも気に入りますよ。

優子

ええ、とっても美味しいですよ!

美緒

……

優子

それで、私にお話ってなんですか?
あ、ケーキ3つもあるんで食べながら聞いてもいいですよね

ええ勿論。

では、初対面で恐縮ですが。

僕の話、僕とこの美緒の話を聞いていただけますか。

優子

どうぞー、あぁケーキ美味しっ

僕の事はこの美緒からどの程度聞きましたか?

美緒

っ…

優子

…合コンで出会った事、今同棲中だって事、

優子

ま、殆どノロケですね
てか私達の世代じゃアナタ有名人だし

確かに。大学入学当時は勧誘や同級生と名乗る知らない人が沢山いましたよ。

けれど、そのお陰で僕はこの美緒と出会えました。

あの会に参加したキッカケは、経営サークルの先輩から、世間を知らな過ぎると言われた事です。

優子

経営は下々の民の事も分かってないとですもんねー

仰る通りです。これでは一般市民の言う「普通」というものが分からないままになってしまいます。

優子

そこで参加を決めました。厳密には観察ですが。

しかし、美緒がいた。

優子

あー、こちらもノロケですかー?
私に何か恨みで…

美緒ですよ!美緒!名前なんて改名させればいいと思っていましたが、あんな低俗な場とはいえ、出会ってしまった!

そして、絶対的に自分が1番だと思っている態度、男を惑わし続けてきたであろう表情!
僕の美緒そのものだったんです!
逃すわけにはいかなかった!

っと、申し訳ありません。
優子さんの嫌がる惚気話ですね。

優子

いや、、ノロケっていうか
おまえ…

美緒

しょークン!その、恥ずかしいからさ、私もそんなに詳しくは初めて聞いたし…

美緒

初めて聞いて少し、こっこんらんしてっどういう意味かあ、あはは

ごめんよ。美緒の事になるとつい興奮してしまうね。優子さんも驚かせてしまってすみません。

優子

いやー

美緒は僕と縁を結ぶたった1人の人間です。一緒にならない理由はなかった。

優子

それで即プロポーズに同棲?

はい。

離れている意味はありませんから。
それに。

優子

それに?

美緒

…?

まだ絶対に確認しないといけない事がありましたしね。

優子

確認?エロ話なら結構ですよ

性的な事ではありません。不快にはならないかと。

いや、男女の事という意味では性的な事になるのかもしれません。ですが身体の相性などと下らない事では…

優子

分かりました分かりました!
飲みの席じゃないんでー!

続き聞きますからっ

ありがとうございます。

確認しなければならなかった事は

美緒

……

右の内腿です。

優子

エロじゃねぇかよ!

美緒

…!

優子さん、お静かに。

正確には右内腿のほくろです。

優子

ほくろ?まさかっ!

優子

生き別れた妹の証的な⁈

意味が分かりません。優子さん。
僕には弟が1人だけです。妹はいません。

優子

はい

この美緒は限りなく美緒だった。後は少しずつ矯正していけばいいと思っていました。

けれど、もしほくろがあれば更に完璧でした。確認しなければいけなかった。

優子

その為に即ホテル…

外で脱がす様な下劣な発想はありませんので。

優子

頭、痛くなってきた…

優子

これ、結果報告は美緒に聞いた方がいいのかなー…

美緒

美緒

無い

はい。この美緒にほくろはありませんでした。

悩みました。ほくろの為にこの美緒を捨てるかどうか。

理想の形でなくても、まずほくろがあればまだ良かったがそれも無かった。

実験として、ほくろに見える痣でも良いかと思い執拗に噛んだり舐めたりもしました。

優子

うぇ…

美緒

あぁ

この美緒は、その部位が性感帯なのか毎回善がっていましたが。

優子

ちょっ、マジでっ

優子さん。

優子

ねえ、優子さん。

質問したかった事はこれです。

僕はどうすべきでしょうか。

美緒

え…

優子

はっ⁈

優子

ほくろの作り方を私に聞いてるの⁈

優子

意味分かんない!

優子

何か話も要領を得ないしっ

優子

結局、アンタ美緒が好きなの何なの⁈イライラすんだけどっ!

美緒

優子…

優子さん。

想像力の欠如でしょうか。

優子

あぁ⁈

質問の意図がまるで伝わっていない。

この美緒に、僕の美緒になる資格があるかというだけの質問です。

優子

いやだから、美緒は美緒でしょ!

美緒

もしかして、元カノいた…とか?

美緒。

何度も言っているだろう。縁はたった一つ。そんな事も分からず取っ替え引っ替えしているのは、真理の分からぬ愚民だけだ。

ただ例外もある。

優子

はっ!散々偉そうに講釈垂れてたのに例外あるんですね、なーんだ!

はい。例外です。こればかりはどうしようもない。

ですから僕は何年も。

美緒の為なら何年だって。

優子

何年?

美緒

何年…

申し訳ありません、ラストオーダーとなりますが

全員最後に水を。

友達の彼氏【完結作品】

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