2日前
妻の麗奈が死んだ。
こんな時だからだろうか。
人が死んだらどこへ行くのか
考えてしまう。
地獄や天国は
実際にあるのだろうか?
ふと
棺桶の中にいる麗奈を見る。
今にも動き出しそうな
綺麗な死に顔だった。
拓也
声をかけてみる。
が
当然のごとく麗奈の返事は無い。
ぴくりとも動かない。
ここで改めて
麗奈の死を実感した。
死んだのだ。
僕の愛する人はもう
僕に対して
麗奈
も
麗奈
も言ってはくれない。
2度と
君には会えない。
自然と涙が溢れ出す。
嗚咽を上げながら前方を見ると
遺影の中の君が
僕に微笑みかけていた。
……綺麗だった。
きっと君なら
天国に行って幸せに暮らすだろう。
この死に顔の瞼の向こうには
一体何が映っているのだろうか?
それが
幸せな夢であれば良いと
僕は君に微笑んだ。
拓也
拓也
永遠に。
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