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1話「キスが大好きな悪魔」
あの地獄みたいな所から 森の方へと担がれながら移動をすると 奥の方に隠れ家のような大きな城のような物が建っていた
俺はここで殺されてしまうのかなんて恐怖心でいっぱいになり身体がガタガタと震える
そんな俺の様子を見て楽しそうに くすくすとわらう悪魔
りうら
そんな問いかけに恐怖で声が出ず 返事が出来なかった
声が出ず口をパクパクさせる俺を見て また笑う悪魔
りうら
ごくっと息を飲み 震え掠れた声で自分の名前を口に出す
名前なんて教えない方がいいとも思ったが教えなくてもきっと反感を買うだけに決まってる
ないこ
りうら
ないこ
俺があまり返事をしなくても1人楽しそうに喋る
そんな所も俺の恐怖心の1部なのかもしれない
そんなことを考えていると気づいたら俺を 担ぎながら建物の中に入っていく悪魔
遂に悪魔の住処へ来てしまい もう逃げれないという事を嫌でも 再確認してしまう
建物の中に入った瞬間 物凄く雑に地面へと投げ捨てられる
ないこ
りうら
そういい俺の頭をわしゃわしゃと撫でる
ないこ
りうら
にこにことそんな事を言っているが 優しくと言いながら撫でる力は大分強い
若干頭が痛い
りうら
ないこ
りうら
りうら
ないこ
得体もしれない悪魔とやらを呼び捨てで呼ぶのも若干怖いような気もする…
りうら
そう言い地面に座り込む俺を覆い被さるかのように俺の上に座る
顔をぐいっと近づけじっと俺の目を見ては 名前を呼んでと急かす
なんでこんな名前を呼ばせたがるのか俺には全く分からなかった
ないこ
りうら
嬉しそうにまた俺の頭を わしゃわしゃっと撫でる
りうら
ないこ
モゴモゴとしていると 突然頬に口付けをしてくるりうら
りうら
ないこ
サラッと頬にキスをされて 俺は大混乱してしまう
りうら
なんなんだこの悪魔は… 俺の事を弄んでるのか…?
りうら
そう言いまた近づいてくる
そんなりうらの口を手で抑えながら後ろの方に顔をぐいっと遠ざける
ないこ
りうら
ないこ
りうら
りうら
そういい口付けをされた
それは一瞬の事で頭も追いつかなかった
りうら
りうら
りうら
まるで次は大人の方のキスをすると言うかのようにそう俺に説明してくる
りうら
りうら
ないこ
りうら
なんでこんな変な奴と 俺はキスをしないといけないのか
りうら
りうら
どこがだよなんて内心ツッコんでしまう
りうら
頬に手を添わされそのまま 軽くまた口にキスをされる
どうしてこんなにキス魔なんだろうか…
キスを抵抗し拒めばもしかしたら殺されるかもしれないと思うと何も出来なかった