俺は今ブラジルに 来ている
彼女と旅行ってわけだ
未来
太陽の光がっ!
未来
まっぶしー!
悠太
あはは!
悠太
それにしてもあっついな。
未来
ねー
ブラジルのなかでもここは
都市伝説がある らしいんだ。
太陽がカメラのシャッターを きる時
太陽の光がレンズに 広がると
カメラ目線の人が 消えるらしい。
太陽の光がしずまった頃には その人はいないと言う。
ちなみに俺は
日本ではカメラマンを していた。
悠太
じゃあせっかくだから写真撮ろうぜ。
未来
うん!
俺はカメラを未来に 向けた。
...パシャッ...
シャッターをきった
確認してみると
映っているのは真っ白な 空間。
太陽の光が反射したのかな?
そう思った時
悠太
あれ?
悠太
未来?
未来の姿がどこにもない。
悠太
まぁ...アイツは無邪気だからな。
悠太
迷子にでもなったんだろう。
けれどその日
探しても探しても
彼女は見つからなかった
悠太
...おい。
悠太
どこ...行ったんだよ
悠太
あの...バカっ!
俺はこのことをきっかけに
ブラジルへ引越しを 決意した
そして今。
86才になっても
彼女を探し続けてる。
あの日、あの時間
シャッターをきった同じ場所 同じ日に
シャッターをきっている
悠太
...未来
悠太
...ずっと...待ってる...
しわがれた声でそう つぶやいた。
なんでまだシャッターを きってるのかって?
...時々、聞こえるんだ。
彼女...未来の笑い声が。
未来
フフッ...