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力石 麗華

おはよ

布施 都

おはよう…

力石 麗華

力石 麗華

都?あんたどうしたの、顔色悪いよ?

布施 都

だ、大丈夫だよ、少し、気分が沈んでるだけ

力石 麗華

力石 麗華

無理にとは言わないけど、保健室行った方がいいよ

力石 麗華

あんた、今明らかに顔色おかしいから

布施 都

じゃあ、行ってくる

布施 都

ノートお願いしていい?

力石 麗華

もちろん、私に任せてゆっくり休みな

布施 都

ありがとう

布施 都

あと、お昼休みに藤宮君を私のところに呼んできてもらえる?

布施 都

ちょっと相談があるから

力石 麗華

うん、分かった

藤宮 大(MASARU)

布施、話ってなんだ?

布施 都

う、うっ…

藤宮 大(MASARU)

布施!?

布施 都

藤宮君、私…

布施 都

麗華のこと応援出来ないかもしれない

藤宮 大(MASARU)

とりあえず泣きやめ

藤宮 大(MASARU)

ほら、ティッシュ

藤宮 大(MASARU)

紅茶も淹れたから飲んで落ち着け

布施 都

あ、ありがとう

藤宮 大(MASARU)

で、何があったんだ?

布施 都

昨日麗華の家に行ったの

藤宮 大(MASARU)

行けたんだな、良かった

布施 都

うん

布施 都

で、その時、麗華が

布施 都

「久我を見てたら余計に熱が上がりそうだった」

布施 都

って…言ってて

藤宮 大(MASARU)

なるほどな

藤宮 大(MASARU)

力石が莉音にそんなことを…

布施 都

それで、私辛くなっちゃって…

布施 都

麗華に自分と向き合ってとまで言ったのに…

布施 都

私はどうすればいいの…?

藤宮 大(MASARU)

ちょっと待て

藤宮 大(MASARU)

お前もしかして

藤宮 大(MASARU)

莉音が好きなのか?

布施 都

うん

布施 都

今も好き…なの

藤宮 大(MASARU)

「今も」って?

布施 都

あ、言いそびれてたね

布施 都

私と久我君…いや、莉音君は付き合ってたの

藤宮 大(MASARU)

藤宮 大(MASARU)

いつから?

布施 都

中学1年生の、秋くらいからかな

布施 都

もう、別れてるけどね

藤宮 大(MASARU)

だろうな、見たらわかる

布施 都

うん、話せば長くなるんだけど

藤宮 大(MASARU)

いいぞ

布施 都

ありがとう

布施 都

えっと、莉音君と会ったのは中一の入学式の時

布施 都

同じ中学で、同じクラスだった

布施 都

でね、私たち、共通点があったの

藤宮 大(MASARU)

布施 都

「親と仲が悪い」っていう共通点がね

藤宮 大(MASARU)

へぇ…

藤宮 大(MASARU)

なんだ、それで自然と引き寄せられたってか?

布施 都

うん、そうだね

布施 都

莉音君がお母様と上手くいっていないのはみんな知っていたけど

布施 都

私は当時親から子どもとして扱われてなかったの

布施 都

仕事で忙しくて、ほとんど家にいなかったしね

布施 都

遊んで、とか甘えたこと言えるような状況じゃなかった

布施 都

当時の私たちに共通していたのは「大切な人に愛されたい」っていう願いだったの

布施 都

それで、自然と付き合うことになったってわけ

藤宮 大(MASARU)

…そうか

藤宮 大(MASARU)

なんで、別れたんだ?

布施 都

私がお父さんの仕事の都合で引っ越すことになって

布施 都

それと同時に「勉強だけしてあとのものは排除しなさい」って言われるようになった

布施 都

離れ離れになっても毎日連絡するよ、って莉音君は言ってくれた

布施 都

でも、テストの成績が満点じゃない度に責められて、挙げ句の果てに莉音君と付き合ってるからだ、なんて言われて

布施 都

耐えられなくなって

布施 都

結局、私から連絡を断ってしまったの

藤宮 大(MASARU)

藤宮 大(MASARU)

そうか、お前も莉音と同じような目にあってたってことか

布施 都

そう、なるのかな

布施 都

ここに戻ってきてこの高校に入って、莉音君がいるってすぐわかった

布施 都

私が知ってる莉音君そのものだったから

布施 都

だけど、話したらわかったの

布施 都

もう、私には興味が無いんだ、って

藤宮 大(MASARU)

…力石がいるからか?

布施 都

そうだよ

布施 都

もうずっと、莉音君は麗華に夢中なの

布施 都

1年生の初めから、2年生の今まで、ずっと

布施 都

そんなところに、私が入り込めるわけがないじゃない

藤宮 大(MASARU)

…実は俺も

藤宮 大(MASARU)

力石が、その…

布施 都

…麗華が好きなの?

藤宮 大(MASARU)

(頷く)

布施 都

そっか…私と一緒だね

藤宮 大(MASARU)

ああ

藤宮 大(MASARU)

莉音には勝てっこねえよ

藤宮 大(MASARU)

あいつに歯向かったら悪い意味で呪われそうだ

布施 都

何それ?笑

布施 都

へんなの

藤宮 大(MASARU)

変もクソもないけどな

布施 都

ねえ、麗華には言ったの?

藤宮 大(MASARU)

まさか

藤宮 大(MASARU)

自分の懐だけに留めておくよ

藤宮 大(MASARU)

迷惑かけられないしな

布施 都

いい人だね、藤宮君

布施 都

あなたなら女の子に困らないでしょう?

藤宮 大(MASARU)

確かに、この容姿のおかげで女には困らないけど

藤宮 大(MASARU)

見てて飽きない唯一の女子が力石だったから

藤宮 大(MASARU)

力石が好きだって気づくのにあまり時間はかからなかったな

布施 都

愛されてるね、麗華

布施 都

私も麗華みたいになれてたら、なんて思うけど、今更遅いし

布施 都

とにかく、あの2人をサポートしなくちゃ!

藤宮 大(MASARU)

あいつの事は吹っ切れたのか?

布施 都

無理やりにでも吹っ切るのよ

布施 都

そうじゃなきゃ私じゃない!

藤宮 大(MASARU)

なんだそれ

藤宮 大(MASARU)

まあいいか

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