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「時代が進んでも、風は消えない。 あの人の名前は、 空気みたいにそこにあった」 ーー現代歴史学者の言葉
西暦2075年 東京第一区「特別歴史保存区」
かつての渋谷駅跡地には、 巨大なガラスの記念碑が建っていた そこに刻まれていた名の一つ ーー
『血の嵐』 本名不詳 都市伝説か、あるいは現実の "最強不良" 21世紀初頭から 複数の時代記録に登場する。
観光客たちは、そのプレートを写真に収めていた だが、ただひとり ーー 少年だった男、 "現在の彼"は違った
かつての少年
今や再開発され、 整備された公園の片隅 あのダンボールの "陣地"跡が静かに残されていた
『ここで一人の少年が、 "血の嵐"と出会ったという』
ー小さな記述がプレートに刻まれていた 彼ーーかつての少年は、 そこに "赤い風車"を供える
かつての少年
かつての少年
かつての少年
かつての少年
かつての少年
傍らに、黒いフードをかぶった人影がいた
血の嵐の弟子
かつての少年
かつての少年
血の嵐の弟子
かつての弟子は、38年という歳月を経ても 若々しい 外見が変わらないその姿に、彼は苦笑する
かつての少年
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
弟子は静かに立ち上がった
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
政府内文書 「 "血の嵐"に関する歴史記述の削除を検討」 「国民の暴力志向誘導、象徴の神格化を懸念」 「反抗勢力の象徴とならないよう、 管理対象とすべき」
時代が進んでもなお、 "彼女の名"は力を持っていた そして ーー 弟子はそれを知りながら 夜の空を見上げて呟く
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
血の嵐の弟子
教科書記述 『2070年代になっても、"血の嵐"の記録は各国の 教科書に残り続けていた。 時に危険思想の象徴として、 時に自由の化身として。 たが、誰も否定できなかった "彼女が確かに、世界を動かした"という事実を』
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