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桜
桜
桜
桜
10月17日(金) 今日は、先生がうるさかった。 嫌だなって思った。嫌いになったかも。 まず、あんなに、言わなくても いいよね?って思った。 みんなみんな、嫌だった。 こんなのは嫌だ。 私は───
───消えてしまいたいくらいだった
桜
桜は、ノートを床に落とした カタンと音が鳴る
桜
桜
桜
桜
桜
桜
桜
桜は、教室を飛び出した
担任教師
誰かが、ノートを拾い上げた
桜
桜
桜
桜
桜
校庭には、楽しそうに歩いてくる 人達がみえた
児童たちは、ランドセルも 背負わずに走っていく桜の姿に 見入っていた
桜
桜
全力で走っていたせいで、 息が苦しくなった
桜
ようやく息を整えて前を向いた桜は、 この光景を見て思い出した
桜
桜
真っ黒いノートは、茶色く汚れていた
桜
桜
桜
そう言って十字路を、再び 走り出したその時
桜
桜
道路に、凄まじい音が響いた
桜
横には、血のついた車が ぼやけながらもみえる
桜
どうやら、ぶつかった衝撃で、 桜は車に飛ばされたようだ
桜
桜
桜
───『痛めつけてやる』
桜
桜
桜
桜
遠のいていく意識の中で、 桜は最期を綴った
桜
希々
希々
希々
希々
希々
希々
希々は道路に落ちている 真っ黒なノートを拾いあげた
希々
希々
希々は、ランドセルの中に、 茶色く汚れた、真っ黒な ノートを入れた───