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101号室
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室内はむせ返るほどの沈黙で満たされていた
アイルランドはイギリスを睨みつけ、イギリスはわざと目を逸らしたり時々目を合わせてやっている
ピリついた敏感な空気の中、アイルランドはやっとの思いで閉ざされていた口を開いた
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さらにピリついた空気になる
まさに一触即発状態だ
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アイルランドは銃を一旦机に置き、眉間にシワを寄せた
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存在感の無い貼り紙を覗き込んで見ると、そこには「どちらかを撃ち、戦闘不能にならない限りは出られない。」と書かれていた
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アイルランドは机から銃を取り、慣れた手つきでイギリスに銃口を向け、引き金を引いた
しかし、銃弾は頭ではなく壁に当たった
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隙だらけですよ、アイルランド
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いつの間にか後ろを取られ、先ほどまで確かに敵へ向けていた銃口は自身のこめかみへと突きつけられていた
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チャキ、と指に力が入る音が鳴る
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言葉を遮るように指に力を入れ、金属音と鈍い音と、うめき声が部屋中に響いた
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アイルランドは血の流れる目を押さえながら、ポケットから小型のナイフを取り出した
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ふらつく体に鞭をうち、イギリスの胸元へと飛びかかった
見つめる目は憎しみと怒りでギラついていた
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血に塗れたナイフを握りしめたまま、床に倒れ伏した
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刺されたみぞおちを左手で押さえながら、鍵の開く音がした方へと向かった
ドアノブに手をかけると、確かに鍵はかかっていなかった
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ドアを開ける前に小さな血の池と化した床に倒れ伏しているアイルランドを上から眺めた後、数秒考えてから小さな声を出した
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