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それから翌日、5月2日13時
朝の摘採後の休憩を終え 本格的におじろくおばさ 弔いのための作業が始まった
まず祠の解体作業
祠の前には信愛と数名の村民 そして天虎村にある 小さなお寺の住職の姿があった
若い村民
白縫信愛
白縫信愛
若い村民
村民はハンマーを振り上げる
白縫信愛
若い村民
祠を取り壊す気満々だった村民は 信愛の焦った言葉で足元がふらつく
若い村民
白縫信愛
白縫信愛
白縫信愛
白縫信愛
住職
住職
住職
若い村民
白縫信愛
若い村民
白縫信愛
住職は祠の前に立ち 数珠を手にして手を合わせる
若い村民
信愛と村民はそんな住職を 固唾を飲んで見守る
住職
白縫信愛
住職はそう言うと 祠の四角に清めの塩を撒き 離祠の読経を始める
住職
住職
住職
住職
住職
住職
若い村民
住職
住職
白縫信愛
住職
白縫信愛
住職
若い村民
それから解体した祠は 軽トラに積み込まれ 天虎村まで運ばれる
その頃花牟礼家の居間では さくらと茜が村民を交え わらべ歌三番の作詞を行っていた
菅生茜
茜は歌詞を書いた紙を 丸めてゴミ箱に投げ捨てる
菅生茜
菅生茜
花牟礼さくら
花牟礼さくら
菅生茜
菅生茜
菅生茜
花牟礼さくら
菅生茜
菅生茜
花牟礼さくら
菅生茜
菅生茜
茜はリズムを刻む様に 掌で畳を優しく叩く
花牟礼さくら
菅生茜
菅生茜
花牟礼さくら
花牟礼さくら
菅生茜
花牟礼さくら
菅生茜
花牟礼秋穂
お茶を持ってきた 秋穂が口にする
菅生茜
菅生茜
花牟礼さくら
花牟礼秋穂
八乙女焔垂
そこに美羽の運転する車で 伊那木材工房まで赴き木材の調達に 行っていた焔垂と朝陽が帰ってくる
菅生茜
浦添朝陽
朝陽は茜の前にある紙を見つめる
浦添朝陽
浦添朝陽
浦添朝陽
菅生茜
菅生茜
茜は頬を膨らませる
浦添朝陽
浦添朝陽
花牟礼さくら
浦添朝陽
浦添朝陽
浦添朝陽
菅生茜
菅生茜
菅生茜
花牟礼さくら
浦添朝陽
菅生茜
八乙女焔垂
菅生茜
花牟礼さくら
浦添朝陽
浦添朝陽
白縫信愛
それからしばらくして 祠の撤去作業から信愛が戻ってくる
菅生茜
白縫信愛
菅生茜
白縫信愛
菅生茜
白縫信愛
菅生茜
八乙女焔垂
菅生茜
白縫信愛
花牟礼さくら
白縫信愛
浦添朝陽
朝陽は顔を赤くする
白縫信愛
浦添朝陽
朝陽はスマホを取り出し メモ帳に記入したわらべ歌 3番の歌詞を朗読する
浦添朝陽
浦添朝陽
浦添朝陽
浦添朝陽
浦添朝陽
浦添朝陽
浦添朝陽
花牟礼秋穂
花牟礼秋穂
白縫信愛
白縫信愛
浦添朝陽
朝陽は鼻の下を伸ばす
白縫信愛
白縫信愛
白縫信愛
白縫信愛
菅生茜
花牟礼さくら
浦添朝陽
朝陽は照れながら笑う
白縫信愛
白縫信愛
八乙女焔垂
白縫信愛
白縫信愛
白縫信愛
菅生茜
白縫信愛
白縫信愛
菅生茜
白縫信愛
白縫信愛
白縫信愛
浦添朝陽
白縫信愛
菅生茜
花牟礼さくら
白縫信愛
菅生茜
白縫信愛
浦添朝陽
八乙女焔垂
焔垂が皆を家の外へ案内する
外では既に新たな祠の 建築作業が着々と行われていた
白縫信愛
八乙女焔垂
八乙女焔垂
村民
白縫信愛
村民
白縫信愛
村民
村民
白縫信愛
村民
村民
八乙女焔垂
八乙女焔垂
八乙女焔垂
浦添朝陽
村民
白縫信愛
白縫信愛
菅生茜
住職
白縫信愛
住職
花牟礼秋穂
住職
住職
白縫信愛
住職
住職
花牟礼さくら
住職
菅生茜
住職
白縫信愛
花牟礼さくら
菅生茜
住職
住職
白縫信愛
白縫信愛
住職
それから月日は流れ お焚き上げの日を迎えた
5日5日、こどもの日
信愛は数名の村民と共に 天虎村内にあるお寺にやって来た
花牟礼秋穂
住職
住職
住職
住職
白縫信愛
住職
住職
白縫信愛
白縫信愛
菅生茜
菅生茜
白縫信愛
白縫信愛
花牟礼さくら
花牟礼さくら
白縫信愛
白縫信愛
菅生茜
するとそこに 焔垂と朝陽が入って来る
八乙女焔垂
浦添朝陽
白縫信愛
八乙女焔垂
浦添朝陽
信愛は焔垂と朝陽に促され 祠の場所に急ぐ
村民
白縫信愛
新しい祠は紙垂(しで)が結びつけられ まるで太陽の光が自らの力を 誇示するかの様に強烈に当たり
尚且つ人通りも多くお参り しやすい場所に建てられていた
白縫信愛
白縫信愛
村民
花牟礼さくら
白縫信愛
白縫信愛
村民
村民
白縫信愛
村民
村民
花牟礼勇
菅生茜
それからしばらくして 住職を交えた新祠の儀式が始まった
祠の前には簡素な祭壇が設けられ 白木の台に米、酒、そして 清めの水が供えられている
その周囲を信愛たちと村民が 円を描く様に建ち その中央に住職が立つ
誰もが言葉を控えて目を閉じ ただ草木が揺れる音 鳥の囀りだけが響いていた
住職
住職
住職
白縫信愛
信愛の言葉と共に 住職が一歩前に出て 祠の四隅に清めの塩を撒く
そして香炉に 線香を立てて読経を始める
住職
住職
住職
住職
住職
住職
住職
住職
住職
住職の掛け声で 一同は手を合わせて合掌する
黙祷を終えると住職は 清めの水を祠の屋根注ぐ
その水は屋根を伝い、それはまるで おじろくおばさの涙の様に滴り落ち 小さな水たまりを作った
住職
白縫信愛
菅生茜
花牟礼さくら
八乙女焔垂
浦添朝陽
花牟礼勇
一同は全ての工程を終えた事で 安堵する様に胸を撫で下ろす
住職
住職
白縫信愛
皆は手を合わせて わらべ歌を朗読する
白縫信愛
花牟礼さくら
菅生茜
八乙女焔垂
浦添朝陽
花牟礼勇
住職
白縫信愛
菅生茜
菅生茜
皆が感情に浸っていると 茜が声を張り上げる
白縫信愛
白縫信愛
菅生茜
菅生茜
白縫信愛
信愛は視線を祠に移す
白縫信愛
白縫信愛
祠の前では子供と思しき影が ゆらゆらと風にゆられていた
白縫信愛
花牟礼さくら
八乙女焔垂
花牟礼勇
花牟礼美羽
住職
住職
白縫信愛
信愛は生唾を飲み込む
子供
その影はゆっくりと 信愛に近づいて来る
浦添朝陽
花牟礼さくら
白縫信愛
朝陽とさくらに注意されるなか 信愛もその陰に向かって歩みを進める
白縫信愛
子供
子供
白縫信愛
次の瞬間
信愛を眩い光が包み込む
そう──
信愛の中におじろくおばさの 魂に刻まれた記憶が流れ込んできたのだ