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コメント
1件
ああ、なるほど……第2話、読ませていただきました。最初の異様な光景から一転、飯塚さんの過去の理不尽なパワハラや娘さんの傷ついたエピソードが挿入されて、胸がぎゅっとなりました。特に「♡♡♡行為を盗撮されSNS拡散」のくだりは、あまりに重くて言葉を失いましたね……。そんな地獄のような現実があって、今のこの不気味な状況があるのかと思うと、飯塚さんの錯乱ぶりにも納得してしまいます。最後の「虹」の描写、何の暗示なのか気になります。続きがとても読みたいです。
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3人がその場についた頃にはあの女性は既に居なくなっていた。
何を一体見たのだろう。何かの見間違いではないのだろうか。あまりにも見るに堪えない悲惨な光景故に自分自身の目を疑った。
そして、3人がさっきの女性がいたであろう場所へ来た時には、既にまた別の見知らぬ女性が1本の杭のように立ち尽くしていた。
飯塚 ショウジ
青嶺 キョウスケ
飯塚 ショウジ
飯塚は血が頭にツーと上っていく感覚をじんわりと感じていた。
少し過去の景色を遡ろうとするも、家族との思い出、不甲斐ない結果しか出せていない保険営業の仕事の日々、地元の友達と月に一度集まって酒を嗜んだあの夜の事──
分からない。いつからここで眠っていたのだろう…誰かのドッキリにしてはやり過ぎている…
そして飯塚は立ち尽くしたまま何も話さない女性に不快感を覚え始めた。
飯塚 ショウジ
女性は木々が続く先にじっと目を向けていたが、その言葉を耳にした途端やや怪訝そうな表情を浮かべた。
仲本 キョウコ
青嶺 キョウスケ
岡 コウスケ
仲本 キョウコ
仲本 キョウコ
飯塚 ショウジ
女性に詰め寄る飯塚は突然地に膝をついてしまった。
飯塚 ショウジ
岡 コウスケ
岡は飯塚に肩を貸すも、呼吸は荒く、声をかけても応えられない程に疼き始めた。
青嶺と岡は再び会館に戻り、縦長の椅子を隣り合わせにして楽な体制をとれるようにした。
仲本は会館に入ろうとはせずに先程じっと見つめていた木々の方へ向かっていった。
岡は「一緒に来いよ」と声をかけたが、仲本はそれを軽くあしらった。
───会社の裏にある、錆び付いた階段にいつもの様に押し寄せられる
上司は私に怒号を浴びせてくるが、もう今は彼が目を尖らせ身体を震わせながら放たれる言葉にもはや何も感じる物はなかった。
…ただ、彼の酒か煙草のせいで黄ばんだ歯をちらつかせる口の動きだけが目に入ってくる。それを見るだけの時間が淡々と過ぎていく。
でも、最近になって────
高岡課長
高岡課長
家族の事までも触れられ始めると、憤りと自責で疲弊していた乾いた心が抉られる
飯塚は歯を強くキリキリと食いしばり堪える
高岡は飯塚の胸ぐらを掴み鉄製の手摺に強く押し付けた
高岡課長
高岡課長
高岡課長
飯塚 ショウジ
高岡の充血していた目は徐に収まっていく。そして嫌味混じりの笑いを見せながら背を向け、階段を上がっていった。
その丸みの帯びた背中を飯塚は鋭く見つめていた。内側から湧き上がる憎悪は抑えがたく、胸の奥で激しく渦巻いていた。何もかもを呑み込むようなその感情は、今にも溢れ出しそうだった。
───その日の夜、カエデは部屋から出てこなかった。
飯塚 ショウジ
カエデ
飯塚 ショウジ
細々とした声で、小一時間は同じ言葉を互いに繰り返していた。
聞き出したいけど本人の口から言わせたくない葛藤に苦しんだ。が、しかし、暫くしてカエデは声を震わせながら答えてくれた。
『自慰行為をしていた所を盗撮され、SNSで拡散された』と。
帰宅後、妻は家事を担えない程に精神的に参っていた。学校の先生に相談をしても、鼻からいつもの様に上辺だけで対応をされたと。
街灯だけが唯一の灯りとなり始めた深夜、飯塚は機械のようにコットン製のリースを永遠と作っていた。
妻に「そんなに沢山…何をしているの?」と聞かれたから、「沢山の人に渡す」と答えた。
飯塚は何かに憑かれたかのようにリースを作る中、木のバリに指先を引っ掛けた。
飯塚 ショウジ
岡 コウスケ
飯塚はレザー製の長椅子に横たわりながら時計に目をやった。
21:56
大きく鼻から息を吸い、溜息をついた。
青嶺 キョウスケ
飯塚 ショウジ
青嶺 キョウスケ
青山の言葉を聞いた飯塚は寝返りをうち窓の方へ身体を向けた。
何かに戦慄したかの表情と血の気の引いた青白い顔色に対して岡は小さく舌打ちをした。
青嶺 キョウスケ
岡 コウスケ
青山は目線を背けながら小さく頷いた
青嶺 キョウスケ
青嶺 キョウスケ
岡 コウスケ
青嶺 キョウスケ
飯塚 ショウジ
両耳を抑えながら飯塚は声を突然上げた。ガタガタと身体を震わせながら見つめる窓の向こう側の闇夜には虹がかかっていた。