咄嗟に魔法陣を消すが
アルファ
…
エマ
今のって…魔法陣?
流石にバレてしまった
しかも
マル
やはり感じた魔力はアルファ様のものだったのですね…
サキャーダ
魔法陣って全属性にしか使えないんじゃないっけ
レオン
…
マリン
うそ…魔法が使えるなんて…
全員にバレてしまったというのだから何とも言えない心地だ
アルファ
何故、起きている
エマ
あ…それは…えっと
マリン
みんなアルファ様がっ、何か抱えてないかって心配だったの!!
マリン
夜にいっつも出て行くからって…
エマ
それから、ライって…誰だったの?
アルファ
どうしてそんなことを気にする?
エマ
エマ
…いつも
エマ
いっつもアルファ様は、近づいたと思ったら遠ざかるの
エマ
あたしだってアルファ様が大好きなの!!
アルファ
…へ?
エマ
もうちょっと信用してくれてもいいなの!
アルファ
アルファ
そんなこと、言ったって…
アールファちゃんっ!
アルファ
…っ!?
アルファ
(何だ、今のは)
エマ
アルファ様、大丈夫なの?
アルファ
…っああ
エマ
あたしは…アルファ様が1人で苦しんでほしくないの
アルファ
私は苦しんでなんか━━━
エマ
いつも気を張って心ここに在らずって感じなのに
エマ
ときどき、笑ってくれるの
エマ
それはあたしたちのことが嫌いじゃないからじゃ、ないの?
アルファ
そんなの━━━━━
エマ
エマ
…何が、アルファ様をそうさせるの?
アルファ
…っ!
ズキリと脳の奥が痛む
その瞬間━━━━
やだあ!こわいよ…っ!!
アルファ
…悪い
アルファ
話さないと、とは、思った
アルファ
だけど━━━━
エマ
うん
エマがふふっと笑う
エマ
そう思ってくれたなら、嬉しいの
エマ
またアルファ様が話したいと思ったときでいいなの
サキャーダ
アルファ様の顔色も悪いし
マル
そうですね、待ちましょう
マリン
うん、だね
レオン
おー
エマ
…今日は遅いから、寝る?
アルファ
そうだな
アルファ
(魔法陣はまた今度にしよう)
アルファ
(それよりも訳の分からん記憶がうるさくて…頭痛がする)
アルファ
…ん?
目覚めると私は塔にいた
え
アルファ
っ!?
アルファ
…誰だ?
そちらこそ…どなたさまでしょうか?
アルファ
これは…夢か?
夢?夢では無いと思いますわ
アルファ
私は━━━
ライ
シャンティー、誰と話している
あ、おかえりなさい
こちらの方が━━━
ライ
姉様!?
アルファ
ああ、悪い…何故か起きたら此処にいて
ライ
どうやって帰ったのですか!?
お姉様!?!?
ライ
ああ、紹介する
ライ
こちらは姉のアルファだ
はじめましてですわ、お姉様…
ライ
そしてこっちが…結婚相手
シャンティー
シャンティーと申しますわ
アルファ
なるほど
シャンティー
お姉様とお会いできるとは…光栄ですわ
アルファ
ふむ、緊張はしていないようだな
シャンティー
いえ、そのようなわけではございませんが…
シャンティー
それよりも驚きですの
シャンティー
ずっとライからは行方不明だと聞いていたので…
アルファ
行方不明…か
アルファ
確かにそうだな
アルファ
私もどうして此処に来れたか分からない
ライ
そうなのですね
ライ
このまま此処にいられるのですか?
アルファ
…いや
アルファ
私はまだ悪を滅ぼしていない
アルファ
…もしかしたら、また━━━━━
アルファ
…っは!
戻って、きた…
アルファ
(確かにライに会いに行けるか試そうとはしていたが)
アルファ
(寝ている間に行くとは…)
少し危険を感じながら、私たちはここを後にした
マル
これからどうします?
エマ
とりあえずモカのお茶屋さんに寄ってみようなの
エマ
アースさんにも会いたいし!
レオン
アースは俺らがそこに行く事分かんの?
エマ
アースさんやモカの猫眷属はお茶屋さんというナワバリなら自由に行き来できるらしい
マリン
何それ魔法じゃん!
モカ
ニャー
マル
ていうか、いつまでモカと呼ぶんですか?
エマ
違うの、猫のときはモカって呼ぶことにしたの!
マル
そうなんですね
アルファ
(確かに待つとは言ってくれたが)
アルファ
(…ここまで、いつも通りにしてくれるとはな)







