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奴隷チップ

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奴隷チップ

2 - 奴隷チップ 第2話

♥

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2020年03月14日

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麗華

さぁ、大和

麗華

口を開けて?

麗華の手には、高温で熱された鉄の棒がある。

大和

!?

大和

(く、口を開ける?)

大和

(これを…口の中に入れるのか!?)

麗華

ぷっ

突然、麗華が吹き出した。

麗華

はははははははは!

麗華

冗談に決まっているじゃない

大和

(冗談…!?)

麗華

ジョークよ、ジョーク

大和

…………

大和

(なんて分かりづらいんだ!!)

麗華

これはこうするの

途端、麗華が鉄の棒を大和の顔に近づけた。

じゅわ

大和

!!!

真っ赤な棒が大和の額にこすりつけられた。

大和

うわぁああああああああ!

大和が勢いよく体を仰け反らせたため、

縛られた椅子ごと床に倒れる。

麗華

もう…なんでそんなに暴れるのよ

麗華

仕方ないわね

麗華はポケットから、一本の注射器を取り出した。

大和

(…え?)

大和

(なんだこの注射器…)

大和

(直径が…俺の親指ほどある!)

麗華

さぁ、目を開いて

大和

(目!?)

麗華

珍しいでしょ?

麗華

この注射器、目に刺すタイプなの

大和

(はぁ!?)

大和

(これを…目に刺す…?)

麗華

じっとしてて

麗華は、左手で大和の顔を固定した。

そして注射器の針が…

ゆっくりと大和の眼球に迫ってくる。

大和

(や、やめろ!!)

麗華

おやすみなさいー

ぷすっ

大和の記憶

仲介屋ロイコ

では契約成立ということで

大和

これで、本当にウチの借金は無くなるんだな

仲介屋ロイコ

もちろんですぜ

???

ごめんね、大和

???

死んだ父さんの借金のせいで…

大和

母さん、俺のことなら大丈夫

???

でも…

大和

大丈夫だよ

大和

家族を助けるのは当たり前だ

大和

うぅ…

麗華

あ、起きた?

麗華

ほら、見て

麗華が大和に手鏡を見せる。

大和

(額に火傷の跡が出来ている…)

麗華

とってもお似合いよ

大和

(火傷にお似合いもクソもないだろ)

麗華

あとほら!

麗華は、大和の右腕の袖をまくった。

そこには『蝶』の焼き跡が付けられている。

麗華

焼印は奴隷の証

麗華

蝶は私のマークなの

麗華が大和の顔をウットリ眺める。

麗華

あぁ…素敵

麗華

これであなたは…私の物

大和

物…

大和

俺に人権はないってことか

麗華

そりゃそうよ

麗華の言い方に迷いはなかった。

麗華

ねえ、大和

麗華

私、おかしいと思う?

大和

そりゃな

麗華

そうなんだ

麗華

私ね。ほとんどこの家から出たことがないの

麗華

欲しいものはなんでも手に入ったし、勉強はお父様が教えてくれた

大和

大そうなご身分だな

麗華

外の世界に憧れることもあったけど

麗華

奴隷を扱う一族は、なにかと商売敵も多いもの

麗華

お父様の方針で、私たちはほとんどの時間をこの家で過ごしていた

大和

(…私たち?)

麗華

でも、事情が変わったの

そう言いながら、麗華は地下室の扉を開けた。

麗華

大和、一緒に出かけましょう

リビングに戻ってきた麗華は、外出の準備を始める。

大和

出かけるって、どこに行くんだ?

麗華

デパートよ。ちょっと買いたい物があるの

麗華

大和は私の護衛

大和

護衛…

大和

(もしかして、俺はそのために買われたのか?)

麗華

外に出れば、縄は解いてあげる

麗華

でも妙な真似はしないでね

麗華

家の外だろうと、私はスイッチを押すから

大和

…分かった

大和

(確かに下手なことはできないな)

大和

(仮に隙をついて麗華を殺したとしても)

大和

(母さんに危害が及ぶかもしれない…)

麗華

さ、行きましょ

麗華

山を降りるところまでは車を出させるけど

麗華

そこから先は電車よ

大和

電車?

麗華

そうよ

麗華

私、電車に乗ってみたかったの!

麗華と大和を乗せた車は屋敷を出発し山を下っていった。

麗華

乗り心地はどう?

大和

おかげさまで

大和

(ようやく縄から解放された…)

麗華

最初はあなたの首にロープをかけて、

麗華

車で引きずって行こうかなと思ったんだけど

大和

…………

大和

心変わりしてくれて嬉しいよ

麗華

ふふ…

麗華

で、大和

麗華

一つ聞いても良いかしら

大和

…なんだ

麗華

あなた、電車に乗ったことはあるの?

大和

それは…あるが

麗華

…そう

大和

…………

麗華

改札っていうのがあるのよね?

大和

あぁ…

麗華

…………

大和

…………

麗華

時間にならないと来ないんでしょ?

大和

そうだな

麗華

座席は自由なの?

大和

普通はそうだ

麗華

乗り換えをする時って──

大和

大丈夫だ。電車の乗り方なら俺が知っている

麗華

…………

麗華

そう…

麗華

私としたことが、少し浮き足立っているようだわ

大和

(こいつにも、少しは人間らしいところがあるんだな)

麗華

そうだ。一応、メモに書いてきたの

麗華は、ポケットからメモ帳を取り出した。

そこには乗り換える駅や運賃が書かれている。

大和

これは…

麗華

この通りに行けば目的の駅に着けるはずよ

大和

…スマホはないのか?

麗華

もちろんあるわ!

麗華は、スマートフォンを大和に見せる。

大和

それで調べれば良い

麗華

……………

麗華

…え?

麗華

そんなことできるのっ!?

大和

…あぁ

大和

『乗り換えアプリ』ってのがある

大和に言われるがまま、麗華はスマホを操作する。

麗華

すごいわ…!

麗華は、自らのスマホをしげしげと見つめた。

麗華

写真撮ってメッセージ送るだけの機械じゃなかったのね…

麗華

えっと…上り電車は…

大和

降りたい駅だったら──

麗華

待って

麗華

主人より先に発券機のボタンを押すなんて言語道断よ!

麗華

私が…押すわ

大和

…わかったよ

麗華

…で、どれ?

大和は駅名が書かれたボタンを指差した。

麗華

これね…

麗華

…………

麗華

押すわよ?

大和

どうぞ

ぽちっ

麗華

ふふふ、通れたわ

改札を通過したばかり切符を見ながら、

麗華は無邪気に笑った。

大和

(ここまで世間知らずの13歳)

大和

(もしかして…ただ善悪の区別がついていないだけなんじゃないか)

大和

なあ、麗華さん。あんた学校には──

麗華

大和

麗華が大和の発言を遮る。

その声からは、先ほどの無邪気さは消えていた。

麗華

せっかく切符を買えたのに残念

大和

え?

麗華

電車は使えなくなるわ

麗華

タクシーにしましょ

大和

どういうことだ?

麗華

人身事故が起きたら、電車って動かなくなるんでしょ?

大和

…あぁ

麗華

今から人身事故が起きるの

大和

…起きる?

大和

なぜわかる?

麗華

あのサラリーマン

麗華は、ホームの長椅子に座っている1人の男を指差す。

サラリーマン

…………

麗華

今から電車に飛び込むわ

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麗華がただの可愛い女の子に見えて来た

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