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その日の朝は、ろくに朝食も食べられなかった

二葉の母

二葉?朝から顔色悪いわね?

猪野 二葉

う、ううん
ちょっと食欲が…

二葉の母

そう?昨日雛莉ちゃん達と何かあった?

猪野 二葉

う、ううん…本当になんでもないだけ

朝食も食べる気もしない…

お母さんの前で、妊娠したなんて言える訳ない…

昨日はあの家に行ったから──

あの家で……赤子らしきものに触られて───

赤子

産ンデ…オ願イ

赤子

"ママ"

猪野 二葉

うっ…!

猪野 二葉

(吐き気が…!)

"吐き気がしてきたっ…!"

キッチンのシンクにすぐさま駆け寄る──

二葉の母

ふ、二葉?

"気持ちが悪い…"

お母さんの前で、心配するなんて──。 私の様子を見て絶対…病院を勧められる!

"そんなのは嫌だ"

妊娠って知ってしまったら──。

猪野 二葉

っ…はぁ…

猪野 二葉

(今日で2日目…。今そんな大した症状じゃないけど…もし…)

猪野 二葉

(お腹の中の赤子が動いてたら?)

猪野 二葉

っ…(下腹部をさする)

猪野 二葉

考えなくない…

この日は体調が思わしくもない…"宿ったもの"が原因?

雛莉が今朝LINEで心配してくれてる。 ここは雛莉の神社にお祓いしてもらう?

猪野 二葉

うぅ…

猪野 二葉

急にありがとうね 2人とも

水伊 誠

………

猪野 二葉

……勝手に行ったせいだよね?

柊 雛莉

あ、あの後心配だったから…その…

猪野 二葉

……えっと…昨日さ、ドラッグストアで検査薬買ったのだよね?
それで…検査結果だけど…

水伊 誠

どっどうだった??

猪野 二葉

っ……

猪野 二葉

"陽性"だった…

水伊 誠

?!

柊 雛莉

嘘っ…やっぱり…

水伊 誠

アレ…まっ、マジだったんだな…

柊 雛莉

っ…マジで信じられない…

柊 雛莉

どうにかしないとダメ…だなっ。
今日で2日だろ?二葉のお腹が大きくなる前に、お祓い行った方がいいよ

猪野 二葉

そうしたいけど……もし…お祓いの効果が無かったら?

猪野 二葉

中の怨霊が急に──

猪野 二葉

襲いかかったら…っ!

猪野 二葉

私は怖い!!急に私の体にこんなことが起こったからっ…!!

柊 雛莉

落ち着け!まだ1週間まで6日あるのだぞ!

怯える二葉をなだめる雛莉。

柊 雛莉

何とかその前に、うちの神社で二葉に入った怨霊を──。

するとその時──

柊 雛莉

っ!

柊 雛莉

うっ…くっ…

猪野 二葉

ひ、雛莉?

雛莉が突然腹部を抑えだした──。

水伊 誠

お、おい…柊大丈夫か?

水伊 誠

ま、まさかお前もっ

柊 雛莉

そんな訳あるかっ!昨日起きてから…うちも腹痛がしてきた…。そんな複数に──

柊 雛莉

いや、ちょっと待って…昨日話した不法侵入した大学生の話──

水伊 誠

き、昨日話してた続き?あー…大学生が呪胎の家に不法侵入したってやつだろ?

柊 雛莉

そ、そうだ!
確か…大学生の内2人女子大生がいた。それで確か…

柊 雛莉

"2人とも"妊娠したって…やつ

柊 雛莉

それをどうにかしたくて、一人はお祓いを希望してたのだけど もう1人は信じてないからって中絶を試みたんだ。

柊 雛莉

結局最後は、2人とも死んじまった。

柊 雛莉

うちの死んだじいちゃんから話してるの聞いたんだ。あの家に来た大学生からお祓いを頼んだけど──

柊 雛莉

何か…強い霊力を感じるだって。
大学生3人に

柊 雛莉

怖くてお祓い中に逃げ出したり、でも急に"赤子の声"と──

"娘の声"がした

お祓い中 赤子と娘の声が部屋全体に響いて。

"邪魔するのは許さない" "どうして産ませてくれないの?" "逃げられると思うな" "自分たちだけで助かろうとするなんて認めない"

母子の怨念が怒りに触れ、ずっと響き渡って大学生3人とじいちゃんに襲いかかった

で、とても強い力で吹き飛ばされて、大学生は気を失ってたが…じいちゃんは殺された。母子の怨念に

でも直後に…大学生は起きたけど……男2人は怨念に呪い殺された。一人は1週間後に出産させる為、"連れて行かれた"

猪野 二葉

っ!?
つ、連れて行かれた?

柊 雛莉

…今思い出したんだっての!はぁ…昨日二葉が襲われた"赤子の声"聞いてはっとしたっての!

水伊 誠

な、なぁ…その大学生が連れて行かれたのって…あ、あの家か?

柊 雛莉

…多分な 邪魔されないように…産ませるために

猪野 二葉

っ…じゃあどうすればいいの…!?

猪野 二葉

私のお腹に宿ってるのって…もしかして…

猪野 二葉

その"母子"の…怨念??

震える手でお腹を触る

柊 雛莉

お祓いしても、強い怨念であの母子がうちらを必ず殺しにくるっ!!

水伊 誠

だ、だけどよ!助かるなんてねぇのか?

水伊 誠

こ、これ見ても?!

誠がリュックから出したのは、呪胎の家の記事が載ってた『闇宵館』

そして、呪胎の家のページを開いて、床に広げた

水伊 誠

一昨日読んだここに、1週間ごとに起きた現象が書かれてある!

"母子の声" "胎動" "急激に膨らむ" "大きくなってないのに陣痛のような痛みと膨らみながら痛む"

取材ページに書かれた起きた現象に、こう書かれていた!

猪野 二葉

それ…起きた時の現象?

柊 雛莉

1週間ごとにこんな現象が…っやっぱ読んだだけでも、うちらにとって恐ろしいことが──

猪野 二葉

っ!!
じゃ…じゃあ…もう私はもうこの呪いからはもう避けられないってこと…?

猪野 二葉

私はもう…!逃れなれないって言うの?!

「ソウダヨ」

猪野 二葉

っ?!

水伊 誠

ひっ!ひぃ!!?

柊 雛莉

!!だ、だれだ?!

赤子

モウ逃ガサナイカラ

赤子

オネエチャンハ、死ヌマデ…産ムノ

柊 雛莉

ど、何処にいるんだ…っ?!あの声って…

柊 雛莉

家で聞いた…赤子の声?

辺りを見回しても赤子の姿は見当たらない。

猪野 二葉

ど、何処にいるの…?どこから見ているの…?

赤子

何処二ッテ?フフフフフッ…

赤子

オネエチャンノ…オ腹ノ中二イルヨ

猪野 二葉

うっ…!

猪野 二葉

(気持ち悪い…何この感触…お腹がっ…)

水伊 誠

は、ははは腹の中だって?!

ドクドクドクドクドク…

赤子

ミテヨ
今ハ、大キクナッテルカラ…

猪野 二葉

うぅ…(もぞもぞ)

猪野 二葉

(何か…もぞもぞして…気持ち悪いっ…!)

痛みと違和感に、双葉はお腹に目をやると───

猪野 二葉

っ!!!

柊 雛莉

!?

波打ちるように…蠢いてる!!

猪野 二葉

あっ…ああ…!

猪野 二葉

い、いやぁ!!

赤子

コワガラナクテもイイヨ
モウスグデ、"ママ"二ナルカラ…

水伊 誠

ひぃ…う、うわあああああああああぁぁぁ!!!?

誠はあまりにも恐怖に 部屋から飛び出すように、逃げてしまった──。

赤子

アハハハ…
ソウソウ ツイデニ…ソコノオネエチャンモ…

"モウ既二、僕ガイルカラ"

柊 雛莉

は?は??

柊 雛莉

(冗談じゃない…確かに昨日はお札は持ち歩いていたはず…!)

赤子

アハハハ
ソレジャ…楽シミ二シテルネ

赤子

"ママガ…決メタ呪イダカラ"

赤子の声は…もう聞こえなくなった

娘の怨霊

───。

娘の怨霊

お前達はあの家に入ったから…次の標的になった

娘の怨霊

だから絶対に…私の代わりに産ませてやる…

娘の怨霊

だからもう、逃がさない

娘の怨霊

"私の呪いからは──"

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