この作品はいかがでしたか?
10
この作品はいかがでしたか?
10
白い線も何もない
少しくすんだ黒板は
生徒たちの朝の声を
とても良く反響させる
耳をすませば
「気怠さ」や、「愛の話」などの
他愛も無い話に混じって
少し、「嫌な話」も聞こえてくることがある
それはとても固く
強い意志を持った銃弾のように
誰かの心を打ち砕く
大抵、その被害者は
────私だ
1人は言った
と
1人は言った
と
「貴女」は言った
と
「貴女」は言った
と
あぁ、そうだ、大好きなんだ
だから、見放されるのが怖くて、恐くて
いつも、聞いてないふりをしてしまうんだ
気づいた時には、もう遅い
私は貴女を求めている
愛が、哀が足りないんだ
ずっと、空腹のまま
弱者の今日が、また始まるんだ
コメント
1件