グサッ
ちか
え?…
ちか
さゆりちゃん?…
グサッ
ちか
うっ…
ちか
ぐはっ
さゆり
私は
さゆり
あなたのことが嫌いだったの
さゆり
私に憧れてるからって
さゆり
すべて私の真似をして
さゆり
好きな人まで同じ
さゆり
何よそれ
ちか
違うの
ちか
私は前から好きだった
ちか
確かにさゆりちゃんの真似もしてるけど
ちか
最近は自分の力でメイクもヘアアレンジも出来るようになったよ
さゆり
黙れ!
グサッ
グサッ
ちか
あ…
2年後
さゆり
今日は二センチ切って、シャンプートリートメントもお願いします
美容師さん
はい
30分後
美容師さん
終わりましたよ
さゆり
今日は早いですね
さゆり
ありがとうございました
さゆりちゃん…
さゆり
えっ?
さゆり
ちかちゃん?
さゆり
(気のせいか)
美容師さん
どうしました?
さゆり
何でもないです
さゆり
(あれ?美容師さんが持ってるハサミ…あの時の)
さゆり
(まぁいっか)
さゆり
じゃあ帰りますね
さゆり
いつもありがとうございます
美容師さん
ちょっと待って
美容師さん
さゆりちゃん
さゆり
えっ?
さゆり
ちかちゃん?
さゆり
(でも、今の美容師さんが?)
美容師さん
私生まれ変わったの
美容師さん
美容師に
美容師さん
美容師ならハサミ持っててもおかしくないし
美容師さん
覚えてる?
美容師さん
あの時のハサミ
美容師さん
さゆりちゃんにだけこのハサミ使って切ってるんだよ
美容師さん
気づいてた?
さゆり
あっ…
美容師さん
私さゆりちゃんのこと一番の親友だと思ってた…
美容師さん
なのに!
さゆり
ちかちゃん!
さゆり
あの時はごめん!
さゆり
後悔してる!
さゆり
あの時そのハサミで殺しちゃったこと
さゆり
ほんとにごめん!
美容師さん
地味だった私を可愛くしてくれた
美容師さん
さゆりちゃんには感謝してるよ
さゆり
じゃあ…
さゆり
許してくれる?
美容師さん
え?
美容師さん
許すわけないじゃん
美容師さん
親友だったさゆりちゃんに裏切られて
美容師さん
悲しかった
美容師さん
苦しかった
美容師さん
だからさ
美容師さん
今度は一緒に死のうよ
美容師さん
このハサミで
グサッ
さゆり
うっ
さゆり
ちか…ちゃん
美容師さん
大丈夫
美容師さん
すぐ楽になるよ
美容師さん
そのつぎはすぐ私が死ぬから
グサッ
さゆり
ぐはっ
美容師さん
今度は私だね
グサッ