テラーノベル
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欠けた二十四時間
冷たい風が頬を撫でた。 次の瞬間、私は学校の屋上に立っていた。
雨宮 澪
見慣れた校舎。 見慣れた街並み。 だけど何かがおかしい。 グラウンドで部活をしている生徒たちの声が聞こえるのに、誰一人として私に気付かない。 試しに近くを通った女子生徒の肩を叩こうとする。 しかし指先は、その身体をすり抜けた。
雨宮 澪
幽霊。 まるでそうなってしまったみたいだった。 ピコン。 聞き覚えのある電子音。 視界の端に画面が現れる。
???
雨宮 澪
つまり、見ることしかできない。 犯人探しをしろと言っておいて随分不便だ。 そのとき。 ふと校舎の時計が目に入った。 時刻は午後四時十分。 そして日付。 六月十七日。
雨宮 澪
私が死んだのは十八日の夜だったはず。 つまり今は――
雨宮 澪
???
画面がそう告げる。 どうやらこれは私の記憶ではなく、実際に起きた出来事を見せられているらしい。 私は急いで階段を駆け下りた。 もちろん足音はしない。 廊下を曲がった瞬間。 私は自分自身を見つけた。
雨宮 澪
教室の窓際。 友人たちと話している。 笑っている。 その姿は、どう見ても普通だった。 翌日に殺される人間には見えない。 そのとき。
???
聞き覚えのある声。 振り返ると、親友の真琴が駆け寄ってきた。
真琴
雨宮 澪
真琴
二人は笑った。 いつも通りのやり取り。 何もおかしくない。 だけど。 その笑顔を見た瞬間。 胸の奥がざわついた。 理由は分からない。 ただ。 何かが引っ掛かる。 まるで忘れてはいけないものを忘れているような。
???
画面が点滅する。 私は息を呑んだ。
雨宮 澪
その文字の下に矢印が表示される。 矢印の先。 指し示していたのは―― 真琴だった。
雨宮 澪
親友。 小学生の頃からずっと一緒だった。 私が泣いたときも。 悩んだときも。 隣にいてくれた。 そんな彼女が? しかし画面は無情だった。
???
心臓があるなら、今きっと激しく鳴っていた。 私は真琴の後を追う。 放課後。 二人は駅前のカフェへ向かった。 いつも通り話している。 笑っている。 けれど店を出る瞬間。 真琴の表情が変わった。 ほんの一瞬だけ。 誰にも見せない顔。 怯えたような。 焦ったような。 そんな顔。
雨宮 澪
真琴の視線を追う。 道路の向こう。 黒いパーカー姿の人物が立っていた。 顔は見えない。 フードで隠れている。 しかし相手も真琴を見ていた。 数秒。 沈黙。 そしてその人物は人混みに消えた。
雨宮 澪
私は反射的に追いかける。 だが人波を抜けた先には誰もいない。 消えた。 まるで最初から存在しなかったかのように。 その瞬間。 視界に赤い警告が走った。
???
私は振り返る。 すると遠くで真琴が震える手でスマホを見つめていた。 その画面に映っていたものは見えない。 けれど。 彼女は確かに呟いた。
真琴
その声だけは。 なぜか私にも聞こえた。 次の瞬間。 世界がノイズに覆われる。 景色が崩れ始める。 まるで映像が壊れるみたいに。
???
再び白い空間。 私は一人立っていた。 目の前には新しい項目が増えている。
???
雨宮 澪
低い。 だがゼロではない。 私は唇を噛んだ。 親友を疑いたくない。 だけど。 犯人を見つけるには疑わなければならない。 すると最後に、新たな文字が表示された。
???
雨宮 澪
嫌な予感がした。 だが選択肢はない。 犯人を探すたびに。 私は真相へ近づく。 そして同時に―― 自分自身を失っていく。 そんな気がした。
コメント
1件
第2話、読み終えたよ〜!!🌸 いやもう冒頭の幽霊視点から「重要人物:真琴」の展開、鳥肌立ったんだけど!?😭💦 まさか親友が容疑者リストに載るとは…しかも12%って中途半端な数字が逆に気になるし、真琴のあの怯えた顔も意味深すぎるよ…! 「記憶を代償に真相に近づく」って設定もエモくて苦しい。澪が自分を失いながら進む展開、次が待ちきれないよ〜!!次の記録も絶対見たい!🔥
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#モキュメンタリーホラー
ᗰIYᑌ @ 🦋☁️