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#オリジナル
重田💋(omoda)
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ᗰIYᑌ @ 🦋☁️
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#恋愛
『お餅』🌹
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???
嫌な予感しかしない。
雨宮 澪
返事はない。 ただカーソルだけが点滅している。 犯人を知りたい。 そのためには進むしかない。 私は震える指で【YES】を押した。 瞬間。 頭の奥に鋭い痛みが走る。
雨宮 澪
何かが引き剥がされる感覚。 大切なアルバムから一枚だけ写真を抜き取られたような。 気持ち悪い。 苦しい。 そして―― 私は思い出せなくなった。 中学時代の担任の顔を。
雨宮 澪
名前は覚えている。 話したことも覚えている。 でも顔だけが真っ白だった。
???
雨宮 澪
こんなのが軽微? 背筋が冷えた。 もしこれを繰り返したら。 最後には何も残らないのではないか。 しかし世界は既に動き出していた。
気付くと私は自宅近くの住宅街に立っていた。 時刻は午後九時。 六月十八日。 死んだ日の夜だった。 街灯がぽつぽつと道を照らしている。 少し先には私自身の姿。 制服姿のまま歩いている。
雨宮 澪
私は急いで追いかける。 今までで最も死に近い時間だ。 何か分かるかもしれない。 すると。 スマホを見ていた私が足を止めた。 通知が届いている。 だが画面はぼやけて読めない。 まるで閲覧を制限されているようだった。
雨宮 澪
叫んでも届かない。 そのとき。 私の後ろから電子音が鳴る。
???
雨宮 澪
思わずツッコむ。 死んでるのに。 被害者なのに。 権限不足らしい。 理不尽だった。 そのまま映像は続く。 私は誰かを待っているようだった。 落ち着きなく辺りを見回している。
そして数分後。 誰かが現れた。 息を呑む。 だが。 顔が見えない。 黒いノイズがかかっている。 人の形だけがそこにあった。
雨宮 澪
例の黒い影。 駅前にいた人物だ。 私と影は何か話している。 しかし音声は聞こえない。 その代わり。 断片的な単語だけが浮かぶ。
?
意味が分からない。 何の話だ。 私にはそんな記憶がない。 すると影が一歩近付いた。 その瞬間。 映像の私の顔色が変わる。 明らかな恐怖。 逃げ出したくなるほどの恐怖。
雨宮 澪
知らない。 でも。 知っている気もする。 胸の奥がざわつく。 嫌な予感だけが膨らんでいく。 そして次の瞬間。 世界が凍り付いた。 影のノイズが一瞬だけ消えたのだ。 見えたのは。
制服のボタン。 そして胸元の校章。 私と同じ高校だった。
雨宮 澪
ピコン。
???
そのとき。 映像の私が突然走り出した。 逃げるように。 必死に。 影も追いかける。 距離が縮まる。 街灯の下。 曲がり角。 人気のない路地。 私は転んだ。
雨宮 澪
分かっている。 これは過去だ。 変えられない。 それでも叫んでしまう。 地面に倒れた私。 迫る影。 そして―― 映像が停止した。 ブツン。 真っ黒になる。
雨宮 澪
???
雨宮 澪
思わず叫んだ。 ここまで見せておいて。 一番大事なところを隠すのか。 だが画面は無慈悲だった。
???
次に表示されたのは。 私のスマホだった。 死亡直前に送信されたメッセージ。 宛先不明。 内容。
『思い出した』
たった五文字。 それだけだった。 だが。 その瞬間。 頭の奥に激痛が走る。
雨宮 澪
知らない記憶。 知らない景色。 雨の日。 泣いている誰か。 赤い傘。 血のような夕焼け。 断片だけが流れ込んでくる。 そして。 私はその顔を見た。 ほんの一瞬だけ。 見たはずなのに。 すぐに忘れてしまった。
???
空間が揺れる。 白い世界へ引き戻される。 そして目の前には新たな画面。
???
新しい名前は表示されない。 ただ黒く塗り潰されている。 だが。 その下に一文が追加されていた。
???
私は息を呑んだ。 知らない誰かではない。 見ず知らずの通り魔でもない。 私は。 犯人の顔を知っていた。 そして死亡直前。 何かを―― 思い出した。
コメント
1件
あおいです🌷 第3話、読ませていただきました。 「記憶の代償」というタイトルがもう胸に刺さりますね…。中学の担任の顔を失うって、軽微って言われても結構な代償ですよね。それでいて「被害者は犯人を知っていた可能性」の一文で一気に引き込まれました。死の瞬間の映像を権限不足で見せないシステムの嫌な感じも、うまくサスペンスを盛り上げてるなあと。澪が何を思い出したのか、早く知りたいです!