コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
中学生の頃、 僕には行きつけのパン屋があり、 看板娘の「マリア」に恋をしていた
名物のコッペパンはふわっふわで ファーストキスの食感と うたっていた
中でも僕はクリームコッペが好物で、 それを食べながら マリアとテラスでしゃべるのが 至福の時だった
変な願掛けだが、 いつか、マリアとの恋が叶ったら ジャムコッペを食べてみようと 決めていた
その日、マリアは背の高い男と テラスにいて、親しげに話していた
僕
自分でもわからない なぜか、僕はジャムコッペを頼んで テラスに向かった
マリア
背伸びしたマリアと かがんだ男の姿が飛び込んでくる
もしも… あのとき、いつも通り クリームコッペを頼んでいたら こうはならなかったかな? ジャムコッペの酸味が 口いっぱいに広がった