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虚言ノ彼方【終?】

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虚言ノ彼方【終?】

11 - Episode 𐊤ꪶꫀꪜᥱꫜ【感覚】

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2020年09月07日

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ミシロ

ここがあなたのアトリエ?

彩葉

うんそうだよ

ミシロ

でもこの小屋公園にあるってことは

彩葉

まぁそうなんだけどさ…

彩葉

この小屋がある場所もある場所だろ?

ミシロ

確かに人気の少ない森の奥にある小さな小屋だけど…

ミシロ

それを私物化するのはいけない事じゃない?

彩葉

子供が廃墟を秘密基地と言ってるのと変わりはないと思うけどね

ミシロ

それは年の差でしょ?

ミシロ

子供はまだその行為がいい事かダメなことか分からないけど

ミシロ

あなたはそれくらいわかる歳でしょ…

彩葉

うーん…言い訳に使えるものではなかったか

ミシロ

ダメなものはダメなんだからここ片付けないといけないよ?

彩葉

それは大丈夫だよ

彩葉

だってそのうちここ片付けられるし

ミシロ

彩葉

要は壊されちゃうからね

彩葉

絵が無くなるのは悲しいけどまた描けばそれで済む話だし

彩葉

あっ!でも道具はちゃんと僕が片付けるよ?

ミシロ

私はそーいうことを言ってるんじゃなくて…

彩葉

もう僕に何言っても通用しないよ?

ミシロ

はぁ…

彩葉

それに君もここにいる時点で同罪になる可能性もあるからね〜

彩葉

むやみに他言は出来ないね

ミシロ

変に賢いのがまた……

彩葉

呆れちゃって〜

彩葉

僕がこんな性格なのは会った時にもう感じてたでしょ?

ミシロ

そりゃね…

彩葉

やっぱり芸術家って変な人が多いみたいだからね

ミシロ

私には到底理解できない世界…

彩葉

なら僕と話して少しずつ理解していこうよ

ミシロ

無理なものは無理だと思うけどね…

ミシロ

そもそもなんであなたは絵を描こうと思ったのよ?

彩葉

んー……

彩葉

それ話さないとダメ?

ミシロ

ダメじゃないけどふと気になったから

彩葉

そっかー…

彩葉

じゃあ簡単に話してあげる

彩葉

絵を描くきっかけは母さんなんだ

ミシロ

お母さん?

彩葉

少し言い方が悪いかもしれないけど

彩葉

僕は母さんが乗せてくる期待がストレスになってたんだ

ミシロ

どういうこと?

彩葉

こう見えて僕それなりに頭は良くてね

彩葉

でもそのせいで母さんは歪んじゃってね

彩葉

自分の子供はとても優れてる

彩葉

他の子なんかとは比べ物にならない

彩葉

そんなふうに思ったのかな?

彩葉

それで僕は常に完璧になっていないといけなくなったんだ

ミシロ

親の重圧ね…

彩葉

嫌味みたいに聞こえるけど地頭が良くて

彩葉

それを伸ばそうと母さんはしてさ

彩葉

それがエスカレートして歪んだ愛みたいになっちゃって…

彩葉

それが僕にとってストレスになりそのストレスを逃がすために始めたのが…

ミシロ

風景画とかを描くことなのね

彩葉

そーいうこと

彩葉

変わった性格になったのも母さんのおかげになるのかな?

ミシロ

……

彩葉

別に母さんが嫌いな訳では無いよ?

彩葉

ただ少し愛情が重たい気がするだけでね

ミシロ

彩葉にとって絵を描くことってどんな意味なの?

彩葉

僕にとっての絵を描く意味か…

彩葉

それは分からないな〜

彩葉

だって単純に好きで描いてるだけだし

彩葉

それに意味なんて求めたこと無かったな〜

彩葉

今度それ題材にしてなにか描いてみようかな

ミシロ

そう…

彩葉

ミシロちゃんもなかなか面白い発想してるよ

彩葉

もしかすると同じ芸術家としてのセンスあるんじゃないのかな?

ミシロ

あったとしても興味ないからパス…

彩葉

う〜ん残念

気が付くとミシロは元の世界にいた

あの世界で自分は死んでない

けれどもこの鏡は割れた

なにか…なにか不思議な力が働いたのか?

考えても答えは出ない…

分かることは自分にとって彼の存在は大きなものであったこと

ミシロ

彩葉…

ミシロ

私にとって彼はなんなの?

ミシロ

あんな記憶が覚悟のいるものなの?

ミシロ

私には分からない…

ミシロ

あの看板の意味が……

ミシロ

私がただ気付いていないだけで

ミシロ

あの記憶は覚悟がなければいけないものだったのかな…

ミシロ

悩んでも答えは出ないかな……

ミシロ

あの広間に戻ろう…

そう思い鏡の部屋を後にした

来た道を戻っている途中ふと食卓に並ぶ料理に目がいった

ミシロ

あの料理…

何を思ったのか近くにあったナイフでその料理を切っていく

すると中から油まみれの鍵が出てきたのだ

ミシロ

鍵だ……

ミシロ

でもなんで私あれを切ろうと…

ミシロ

まるで導かれたみたいな……

ミシロ

とりあえずこの鍵は持っていこう

ミシロ

…その前に少し洗ってね

水場をみつけその鍵をよく洗い元の場所

あの大広間にと戻ってきた

ミシロ

この鍵はどこに使うのかな…

季鈴

おかえりミシロちゃん

ミシロ

あっ…うん

季鈴

なんか浮かない顔してるね?

ミシロ

あの先で不思議なことがあって

季鈴

この世界じゃそんなの日常茶飯事じゃない?

ミシロ

そうなんだけど…

ミシロ

それとは少し違くて…

ミシロ

なんて言うか…

ミシロ

私の中の勘みたいなのが…

季鈴

研ぎ澄まされたって感じ?

ミシロ

そうなのかな?

季鈴

私に聞かれてもわかんないよ

ミシロ

あの部屋の鏡を見てからそんな感じがする

季鈴

きっとこの世界に慣れてきて

季鈴

この世界での感覚が研ぎ澄まされたって事かな?

ミシロ

感覚が研ぎ澄まされる、か

ミシロ

多分それかな…

季鈴

まぁちょっと変だって感じたなら休みなよ?

季鈴

何も急いで記憶を戻す必要ないんだから

季鈴

ここじゃあ時間は無限にあるみたいなものだからね

ミシロ

そうだね…

ミシロ

ちょっと休憩してみる

ミシロにとって彩葉という存在はなにか

仮眠するその時までミシロはその事を考えていた…

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