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パピコォォォ
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1件
今回も神回になりそうな展開…!?
冷たい雨がヨコハマの鉄の匂いを濃くしていた
太宰
場にそぐわない軽薄な声に私はゆっくりと瞳を開けた
視界に映ったのは砂色のコートを着た男
その背後では眼鏡をかけた男が手帳片手に「太宰、ふざけている場合か」と怒鳴っている
私は自分がなぜこの路地裏で血の海に倒れているのか何も思い出せなかった
ただ私の周囲には惨劇とは無縁の数時間前の穏やかな日常が淡い光の粒となって映し出されている
凛
私が声を出すよりも早く太宰と呼ばれた男が私の肩に触れた
瞬間、世界を彩っていた光のホログラムが硝子細工が砕けるように霧散する
太宰
太宰
その問いに答えようとした瞬間、脳裏を凄まじい空白が襲った
名前を思い出そうとするたび指の隙間から砂が零れ落ちるように大切な何かが消えていく感覚
凛
私はそのまま真っ白な闇の中へ意識を落とした
能力 昨日までの追憶 対象の人や現場に触れることで過去に起きた出来事をホログラムのように周囲に映し出す。しかし能力を使いすぎると自分自身の直近の記憶(今朝何を食べたか等)が一時的に消失し、混濁する
ひよこ豆☔🐬