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テラーノベル(Teller Novel)

蒼弥

とりあえず参加こそしたけれど…

蒼弥

皆ここを生きて出たいんだ

蒼弥

となるとやはり殺し合いは免れない

蒼弥

でも僕はこれに参加していたとしても

蒼弥

殺しは絶対しない

蒼弥

あくまで僕の目的はピートルが何者であるか

蒼弥

そしてその目的を知り阻止すること

蒼弥

僕が死ぬ訳にはいかないだけでなく

蒼弥

被害を最小限に抑えないと行けない

蒼弥

今回僕の負担があまりにも大きい

蒼弥

出来ることなら人手を増やしてピートルをやれれば…

華月

おや?蒼弥さんまだここに居たのですか?

蒼弥

華月さんですか

華月

まだ1人でここにいたということは殺しの手段でも考えてましたか?

蒼弥

そんなことは無いよ

華月

どうでしょうかね?

蒼弥

まぁこのゲームに参加している以上怪しまれるのは仕方ないですよね

華月

まぁ冗談はこの辺にしておきますか

蒼弥

え?

華月

蒼弥さんはこのゲームに参加するのは2回目と言いましたよね?

蒼弥

そうですね

華月

何故1度生き抜いたあなたがもう一度この場に現れたのですか?

蒼弥

それは……

華月

言いづらいことですか?

蒼弥

(ピートルは僕が来ることを分かっていた)

蒼弥

(なら僕がピートルの悪事を裁くことも知ってたはず)

蒼弥

(いや待てよ?ピートル自身は自分の正体を暴かれることに危機感を持ってなかった)

蒼弥

(なら、仲間を増やしても…)

蒼弥

いえ…

蒼弥

分かりました正直にお話します

蒼弥

ですがこれを信じる信じないは貴方の判断に任せます

華月

私の判断で、ですか?

蒼弥

僕がもう一度この場に訪れたのはピートルの悪事を止めること

蒼弥

それを世に公開すること

蒼弥

こんな事が許されていいはずがない

蒼弥

だから僕は再び参加したんだ

華月

なるほど…

蒼弥

そしてさっきこの場に立ち止まってたのは

蒼弥

ピートルを倒すために策を考えてた

蒼弥

その策のひとつに仲間を増やそうというものを考えてたんだよ

華月

その言葉嘘じゃないですね?

蒼弥

嘘なんかじゃないよ

華月

華月

分かりました

華月

私も少しお手伝いをしましょう

蒼弥

華月さん?

華月

ここだけの話ですが

華月

ここにいる人達はみな殺人を起こしたことのある方々です

華月

しかしみんながみんな嬉々として行ったとは言えません

華月

それこそ蒼弥さんもじゃないのですか?

華月

人は見かけによらないとも言いますが

華月

あなたからは悪人のような雰囲気は感じられません

華月

そんな人が嬉々として行うなんてとてもでは無いですがありえないと思ってます

華月

もちろん私も故意に殺しをした訳ではありません

華月

可能ならば誰も殺さずみんなでここを出たいんです

華月

私の願いと蒼弥さんの願い

華月

目的はほぼ一致してますよね?

蒼弥

まぁ……

蒼弥

確かにピートルの正体を暴けばこのゲームは強制終了する

蒼弥

そうすればみんな生きて外に出られる

蒼弥

けれども華月さん以外が信じるとは限らないのでは?

華月

確かにその通りだ

華月

私が特別である可能性が高い

華月

とはいえみな死にたくは無いはずだ

華月

誰も死なずに外に出れるならそちらを優先するはず

華月

説得の出来そうな者から説得していきましょう

華月

私は蒼弥さんの手助けをしていきます

蒼弥

条件としては悪くないですけれど…

蒼弥

正直まだ皆さんを信用しきれてません

蒼弥

それは華月さんも含まれます

華月

そうなるよな…

華月

だがまぁ考えておいてくれたまえ

華月

これはお互いに悪い話ではないからね

蒼弥

そうさせてもらいます

華月

それじゃあ私はこれで…

そういい華月さんはこの部屋を後にする

蒼弥

協力者ができた、か

蒼弥

素直に喜びたいところだけど

蒼弥

みんなの素性が分からない以上

蒼弥

喜ぶに喜べないのが現実だ

蒼弥

協力者を増やすのもあなたの片隅に起きつつ

蒼弥

僕自身が殺されないように動かないと

蒼弥

きっと殺そうとする人達は僕を狙う

蒼弥

敵になると厄介になる僕を

蒼弥

護身用の何かを持っていた方がいいのかもしれない

蒼弥

このフロアを探索してみよう

華月

蒼弥さん…

華月

あなたのような人がなぜこんなところに

華月

あの人形の正体を知るためだけに

華月

己の命を賭けてまで参加するとは…

華月

今回のゲーム参加者は老若男女関係ない

華月

あの人形の狙いはなんなのか…

華月

蒼弥さんはそれを知ろうとしてる

華月

私も何か力になれたらと思ったが

華月

この老いぼれに何か出来ることは少ないのぉ

華月

とは言え私もまだ死ぬ訳には行かない

華月

私は約束を守らねばいけないのだ

華月

蒼弥さんと共にいれば死ぬリスクは大きく減る

華月

私に残された時間は少ないかもしれない

華月

けれども約束は果たさねばならぬ

華月

泥臭くても私は生にしがみつく

華月

それが私でも可能な約束だから
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