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アタシは昔から、身体だけ強かった。

喧嘩にはまず負けないし、

重い物を担いで、走ることだってできる。

だから、お前らみたいなひよっこ達なんて、

空気同然だ。

そのハズだったんだけど

ドロシー

はあ……っはぁ…

ドロシー

(流石にこの熱気の中)

ドロシー

(気ぃ失ったヤツらを運ぶのは、少しキツイよ…)

そう、アタシの背中には、

あのひよっこ達がぐったりとしている。

少し前のこと。

襲撃を受けた時、彼女は城とは離れた街で見回りをしていたのだが、

魔術結社が乗り込んできた瞬間に、その風景は一変した。

爆風で崩れた瓦礫の下敷きになった人を救助したり、

現実では起こらないようなことを、平然とやってのける魔術結社を避けながら移動しているうちに、

地面に這いつくばって気絶する2人を見つけたのだ。

ドロシー

コイツらを、何処へやろうか……

この辺りにも同じようなのが転がっている。

ドロシー

鳩!いる??

伝書鳩

イルヨー

ドロシー

(よく生き残ってんな…)

ドロシー

残ってたメモ帳にでも書くからさ

ドロシー

ゲビルテ街、南3番の地域で落雷による負傷者がいる

ドロシー

応援呼べない?

伝書鳩

ワカッタ!

紙を抱えて、中心部へと飛んで行った。

ドロシー

とりあえず、シェルター探さないと…

───こりゃ、酷いな…

ドロシー

誰かの話し声と、鎧の揺れる音がする。

名前だけ回ってきたぜ

エクレールって言うんだろ?

……っておい

兵士

二番隊の方、お疲れ様です!

ドロシー

あ、兵士か!

どうやら、歩兵らしい。

ドロシー

魔術結社かと思ったよ

兵士

紛らわしくてすみません

兵士

伝書鳩より伝令がありましたが

兵士

そちらの人達を運べばいいのですか?

ドロシー

ああ、でもコイツらはアタシが運ぶよ

ドロシー

周りにも何人か同じような人がいるから

ドロシー

ソイツらを運んでくれるか?

兵士

分かりました!

兵士

でも……

ドロシー

ん?

物言いたげな顔をして、ドロシーの背中にいる二人を見る。

ドロシー

どうした?

兵士

手荒ですが

兵士

ビンタすれば起きるんじゃ?

ドロシー

……

イヴィ

───い゛ッで!!?

突如、頬を冷たい衝撃が走った。

後に、じわじわと痛みと熱が広がる。

イヴィ

な、何すんだいきなり─

ドロシー

早く言って欲しかったよ

ドロシー

お前らを起こせば、アタシが汗かく必要なかったのに…

イヴィ

は??

ドロシー

「は?」じゃない!

ドロシー

むしろアタシが連れ出してなかったら

ドロシー

お前らまとめて灰カスだったの!

ロック

いやあ、効いたぜ…

ロック

さすが二番隊だな!

イヴィ

……はあ

イヴィ

感謝するよ…

ドロシー

「ありがとう」って言えよ!

ドロシー

はんっ、これだから若手は…

イヴィ

(…コイツも若い方だよな)

ロック

そ、それより、城が大変なことになってるんだよな!?

ドロシー

そうだよ

ドロシー

全員で向かいたいところなんだけど

ドロシー

戦力が集中しすぎちゃう気がすんだよね

イヴィ

ナヨナヨしたヤツは置いてきたのか?

ドロシー

アイツな

ロック

な、名前呼んであげろよ…

ドロシー

運悪く城で警備してるときに襲撃だってよ

ドロシー

まあでも、大丈夫じゃん?

イヴィ

強いのか?

ドロシー

やる時はやるよ

ドロシー

……とりあえず、アタシは被害のデカい城下町に行く

ドロシー

お前らはまあ、城とか行ってきな

ロック

おう!

ロック

兵士の皆はここら辺の被害者を運んでくれ!

ロック

ここから東に行くとシェルターがあるぞ!

兵士

了解!

兵士達が向かうのを確認してから、

イヴィ達は城の方向へ足を進めた。

同時刻 城

ディル

(ど、どうしよう……)

目と鼻の先で飛び交う攻撃に、ディルはひたすら怯えるしかなかった。

ディル

(何か、やらなきゃ)

半歩踏み出すが、

バリバリバリッ

ガキィ゛ン

ディル

うっ……

ディル

(でも、入ったら死ぬ……!)

また元の位置に体を潜める。

クランツ

!!

クランツ

スパイヤー、避け────ッ

ディル

あ───

オーダー

…卑怯だな

オーダー

ずっと隠れているじゃないか

オーダーの顔が、ぼやけて見える。

僕の目には、爪先…

…動けば、潰される───!!

ディル

う…うぅ……

ディル

(ど、どうすれ……ば……)

クランツ

離れろ

オーダー

いいのかな?

オーダー

跳ね返したら、コイツが死ぬぞ

ファーブラ

人質か……

ファーブラ

趣味が悪いね

顔色を変えずに、ファーブラが口を開く。

オーダー

かつてのお前と同じことをやっているだけさ

オーダー

合理的だろう?

ディル

(う、動け…動け、僕……!)

ディル

(今まで…)

ファーブラ

うん、鍛錬してきたよね

ディル

!!

ファーブラ

落ち着いて

ファーブラ

冷たい心で、考えるんだ

ディル

つ、冷たい……心って……

オーダー

…余計な真似をするなら

指に力を入れるのが分かる。

ディル

(考えて…)

ディル

(彼は今、僕の目しか見えていない……)

ディル

(なら────)

ああ、

簡単なことだ。

オーダー

こうするだけだ

ドッ

バキッ パラパラ……

鋭い突きが、放たれる。

眼どころか、その先の骨まで貫通してしまいそうな攻撃だった。

石壁にヒビが入り、砂埃が舞う。

だがそこに、

オーダー

……?

……血痕はない。

オーダー

どこへ───

ザシュッ

オーダー

────ッ!!!

反射で、痛みを感じた足の近くに魔術を放つ。

クランツ

無駄だ

クランツ

「レフレクト」!!

爆風が地面を走る。

オーダー

…血迷ったか

オーダー

そうすれば諸共と……

ディル

…何、言ってる……

オーダー

……へえ

ディル

こんなの、脅しにもならない……!

ファーブラ

そう、彼の視界から消えればいい

ファーブラ

偉いね

そう言うファーブラの首元に、血鎌が迫る。

カリゴ

────よそ見……しないで!

ファーブラ

おっと

エクレール

カリゴ、俺達はあの方以外を

カリゴ

チッ

カリゴ

分かってるよ!

カリゴがファーブラ以外に手を向け───

「────エンダー」

視界が歪み、ぐらつく感覚。

頭がこの感覚を覚えている。

何せ、彼が危うく仲間を命を奪うところだったのだから。

ディアベル

!!

ディアベル

(今のは、アイツの魔術!)

───誰……??

ディアベル

その声は、確か…

ドロシー

って、ディアベル!!

ドロシー

城にいたんじゃないの!?

ディアベル

あァ

ディアベル

さっきまではな

ディアベル

どうやら飛ばされちったよォだな

ドロシー

ワープ系の魔術を使うヤツは、お前らが殺したんでしょ?

ドロシー

報告で聞いたよ

ディアベル

まァな

ディアベル

…俺は、ほぼ暴れてただけだがなァ

ドロシー

いつも通りじゃん

ドロシー

じゃあなんで…

カリゴ

───そりゃ、僕らだって強くなるよ

ドロシー

!!

ディアベル

お前さんも飛んできたんかィ

カリゴ

今の僕と、君の相性は最高だからね!

ディアベル

また暴れたら厄介だねィ

ディアベル

それより、お前のその魔術

ディアベル

レーツェルのヤツだろォ?

カリゴ

そのとーり

カリゴ

レーツェル「固有」の魔術だったよ!

カリゴ

死んじゃったから、急ピッチで分析して使っただけ

ディアベル

仲間意識とかないのかァ?

ドロシー

こ、固有って……

カリゴ

ドイツもコイツも、知ったかぶりで僕らを見てる

カリゴ

やっぱり魔術について授業した方がいいんじゃない?

ドロシー

ああ?!

ディアベル

乗るな

ドロシー

チッ……

カリゴ

固有ってのは、その人だけに現れる魔術のこと

カリゴ

僕のはもう知ってるよね?

言い終わるや否や、風を「斬る」音ともに、

ゴトリと重たい音を響かせ、四肢の感覚が消えた。

彼も、彼女も反応できないほど、

その血鎌は速く、体を貫いた。

ドロシー

────っは!!!?

ドロシー

な……な、にが…

彼女は豆だらけの手で首を押さえる。

傍から見れば、いきなり驚き、青ざめた顔で自分の首を確認しだすのだから、

何が起こったかは分からないだろう。

ディアベル

……アイツの魔術だ

だが、彼はその攻撃を嫌というほど食らったイヴィから魔術の情報を聞いていた。

ディアベル

防ぎようがねェ

カリゴ

あはは!

カリゴ

新鮮な反応助かるなー

カリゴ

大丈夫、すぐに死にはしないよ

カリゴ

体験してもらった通り、僕の魔術は

カリゴ

血鎌を飛ばして、相手を何度でも斬り刻むことができる

カリゴ

回避なんてできないよ!

ドロシー

じゃ、じゃあ突っ走れば……

冷や汗のつたう顔を上げながら、ドロシーは武器を構えるが、

ディアベル

そう簡単にはいかなくてなァ

その手を、ディアベルが制止する。

ディアベル

斬撃を溜めた分、後から食らうダメージは多い

ドロシー

リーチとか関係ないの?

ディアベル

多分な

ドロシー

駄目じゃん!

カリゴ

そうだよ!

カリゴ

ダメなんだよ

カリゴ

だからさっさと────

ディアベル

黙りな

ガキンッ

カリゴ

おー、怖い怖い!

ディアベルは目にも止まらぬ速さで、巨大な斧を振り下ろす。

空気すら切断されそうな音が響くが、魔術の防御壁で守られてしまった。

ドロシー

(基礎魔術?)

ドロシー

(固有だけだったら楽だったのに…)

ドロシー

(ってか───)

目の前で、猛攻が繰り広げられている。

ドロシー

(あんな斧振り回せるとか、何者!?)

アタシはせいぜい、大剣を振り回す程度なのに。

いつだったか、アイツと任務で一緒になったことがある。

国境付近での任務だ。

違法取引を行う盗賊共と、正面から戦った。

多勢に無勢とはよく言ったもので、

一人一人が雑魚な分、数が多かった。

当然、アタシのプライドはズタボロな訳で。

嫌でも、アイツの戦う姿が目に入る。

最初は嫉妬していた。

だが、今は─────

ディアベル

カリゴ

がら空き…っだよ!!!

血鎌がディアベルの腹部へ向かうが、

カリゴ

…あれ、腰抜けたのかと思ってた

カリゴ

2対1?卑怯だねー

間一髪でドロシーが間に入り、斬撃を逸らした。

ディアベル

やるじゃねェの

ドロシー

お前ばっか、いい思いさせて溜まるか!

カリゴ

暑っ苦しいなぁ…

カリゴ

嫌いだよ、そんな情熱!

同時刻、ロック

ロック

はっ!!

ロック

えっええ?!

ロック

何が起こった!?

やや目眩のする目を抑えながら、

壁に背をつけて、辺りを警戒する。

ロック

って…

ロック

城小さ!

角から通りに出た時、遥遠くだが、城が確認できた。

ロック

飛ばされすぎだろ…!?

ロックの耳に、微かな衝突音が響く。

ロック

ロック

おーい

ロック

大丈夫かー!

慌てて駆け寄ると、瓦礫から一人の青年が顔を出した。

ディル

────うわっ!?

ロック

あ、えーーっと

ディル

で、ディル・スパイヤーです!

ディル

特訓でご一緒してました!

「あ、呼び捨てでいいですよ」と、

情報処理に時間がかかっているのか、聞いてもいないことを話し出す。

ロック

ディルか!

ロック

俺はロック・ハーレー

ロック

ちゃんと名乗ったことはなかったな!

ディル

どうして、ここに?

ロック

それが、城に向かおうとしたら…

ディル

ぼ、僕と同じです

ディル

僕は城で、魔術結社のボスと戦っていて…

ロック

ボスと!?

ロック

すげえな!

ディル

それほど、でも…

ロック

ってか、何で吹っ飛んできたんだ?

ディル

それが───

ディル

っあ!避けて!

ロック

!!!

耳を劈くような雷鳴が轟く。

音のした方に目を向けると、そこには…

───おや、見知った顔だ

エクレール

なるほど、貴方も来ていたか……

ロック

エク……レール!

ロック

さっきはよくもやってくれたな!

ディル

そ、そうだ

ディル

何で無事だったんですか!

ロック

ドロシーに助けてもらった!

ディル

ドロシー…

ディル

無事だったんだ……

エクレール

…三度目だな、貴方と戦うのは

エクレール

消し炭にしてあげよう

炎が弾ける音の中でも聞こえる低い声でそう告げ、

大きな杖を地面に突き刺す。

バリバリッ

ディル

わ!

刹那、天空から轟音と共に、白光りが墜ちてきた。

ロック

お前の魔術は知ってる…!

ロック

だから──

エクレール

俺だって、学習する

今まで乱暴に降り注いでいた雷が一つに集まり、

フルメン・バーメント

バリバリバリバリッ

収縮したかと思うと、恐ろしい勢いで爆発した。

当たりを巻き込む、黒雷だ。

ロック

あ゛…え゛っ!?

ディル

はっ……ガハッ…

ロック

(な、何だ…!?)

ロック

(新技なのか!?)

エクレール

ふむ

エクレール

まだ練度が低いか

ロック

(範囲も広い…)

ロック

(ど、どうする……俺!)

ロック

(何してんだ!とりあえず距離を取れ!)

エクレール

ほとんど力技で長身のディルを抱え、少し離れた物陰に飛び込む。

ディル

はぁ…はあ……

ロック

ロック

ディル!いけるか?

ディル

ま、まだ電気は残ってますけど…

ディル

そ、それより!

輪郭をつたう汗を拭い、立ち上がる。

ディル

…練度が低いって言ってました

ロック

あぁ…言ってたな!

ディル

これは賭けですが───

エクレール

…あまり俺を手間取らせるな

エクレール

何度逃げられようが───

煙たい空気を押し退け、杖の先端が輝きだす。

エクレール

同じことだ

バリッ

ガラガラ……

爆撃音と共に、ロック達が逃げ込んだ物陰は、

周囲の文明ごと吹き飛ばされてしまった。

エクレール

……?

何故、誰も────

ヒュッ

ロック

逃げてなんか、ない!

バキッ

エクレール

うっ……!!?

彼の横腹に、強烈な衝撃が走った。

エクレール

カハッ…

エクレール

「フルメン・イーヴル」!

ロック

初めて聞く単語に、咄嗟に距離をとる。

その雷は、ロックの動きを執拗に追い回しているように見えた。

ロック

(追尾か!)

ロック

(ってことは───)

エクレール

「フルメン・バーメント」!

ロック

(来た!)

ディル

…作戦通りに

ロック

ああ!

ロック達の周りに、雷の弾が集まる。

ロック

(…ターゲットは俺だろうな)

ロック

かかってこい!

エクレール

……

距離をとるか

何度やっても同じことだ

ディルとロックはお互いの距離を保ちながら、

エクレールとの間合いを遠ざけていく。

しかし、二人の動きは素人目から見ても鈍っており、

限界の近さを物語っていた。

いくらウォルフと言えども、

所詮ただの人間だろう

エクレール

───終わりだ

周囲の弾を吸収し、雷が圧縮される。

ディル

ぼ、僕から離れて!

ロック

頼んだっ!!

そして────

鋭い閃光を放ちながら、爆発した。

───僕は弱気だった。

「頑張ればできる子」

これは表面上の配慮をする時の、定型詩だ。

一応、人並みに努力してきたつもりだ。

…だけど、

追い越すことはなく、ただ追い抜かれる日々が続いた。

沢山、悔やんだ。

沢山、羨んで、恨んできた。

彼女に言われた。

「腰は引けてるが、勇気はある」と。

そう、勇気だ。

それはもう、心の中にあったのだ。

だから────

ディル

(どうせ死ぬのなら──)

今、成せ!!

「ラーシェ」

エクレール

────!!!??

空に昇った煙が、閃光で照らされる。

エクレール

はっ……

エクレール

あ゛ぁあっ!

エクレール

な……に゛…がっ…!!?

その中心にいたのは、エクレールだった。

「練度は低い」

その乱雑さのせいで、致命傷程度に留めてしまい、

余計に苦しんでいる様子だ。

ロック

!!!

ロック

成功したのか!?

少し前

ディル

これは賭けですが

ディル

僕が魔術で、隙を作ります

ロック

え!

ロック

つ、使えたのか?

ディル

いや、「まだ」なんだよね…

ロック

ディル

使えそうなんだけど、発現してない、っていうのかな?

ロック

ほ、ほんとに賭けだな…

ロック

(でも、このままだと埒が明かねえ)

ディル

最初は一緒に行動して、

ディル

爆撃されそうになったら、僕にターゲットを移しましょう

ロック

そうか!

ロック

練度が低いなら、複数をターゲットにするのが難しいのか!

ディル

その可能性は十分にある…!

ロック

だが、ディルが危なくねえか?

ディル

そのための魔術です!

ディル

詳しいことは、僕が生きてたら…

ロック

いや、生かすぞ!

エクレールは、衝撃に耐えるのみで精一杯だ。

ロック

ディル、大丈───

ディル

いいから!今しかない!

ロック

──っ

ロックは感電を避けるために地面に置いていたナイフを手に取り、

彼に接近し、突き立てる。

ロック

……終わりだ!

ああ。

俺は、こんな所で死んでしまうのか。

まだ、やるべき事があったはずだったのに。

あの方の元へ、戻らなければならないのに。

そもそも、何故ここにいるのだろうか。

こんなことをしても、もう「妹」は戻ってこない。

あの日、魔術で殺されたのだ。

その魔術で、俺は今まで、人を殺してきた。

……なんて、滑稽だ。

俺が、望んでいたものは、

こんなに残酷で、嘲笑されるものだったのだろうか。

…分からない。

ナイフが、視線のすぐ下まで迫っている。

エクレール

───殺せ

……カラン

軽く、それでいて鈍い音が鳴る。

刃こぼれが一つとないナイフは、

地面に身を投げ出していた。

エクレール

……

エクレール

…何故、躊躇する

ロック

……

エクレール

俺は、薄志弱行の馬鹿者だ

エクレール

沢山の人を、手にかけた

ロック

だからだ

エクレール

…?

ロック

だから、

ロック

罪を償うんだ

ロック

その、一生を掛けて!

エクレール

……

ロック

勿論、お前は人を殺した

ロック

許されないことだ!

ロック

だけど!

ロック

だけど……っ

ロック

自分まで、見捨てちゃダメだ……!

エクレール

……

エクレール

ふ……

エクレール

ははは!

ロック

エクレール

優しいのだな、お前は

絞り出すような声で、ロックを見つめた。

その目には、先程の凍てつく目線と違う、暖かさがあるように見えた。

そして、

エクレール

……完、敗…だ

彼も限界が来ていたのか、眠るように意識を手放す。

ディル

───おーーい!

ディル

大丈夫ですか!

ロック

ああ!平気だぜ

ディル

トドメ、いいのかな……

ロック

俺が責任持って、償わせるよ

ディル

そうですか…

素早く、手錠を付けた。

ロック

それもそうだけど!

ロック

凄かったぞ!

ロック

あんなの初めて見たぜ!

ロック

流石ディルだ!

ディル

ディル

ディル

ええと

ディル

…あ、ありがとう……

戸惑うディルを他所に、ロックは褒め言葉を無意識に、彼に投げつけていた。

一方

リエル

はあ……っはぁ……

オーダー

…………

リエル

(…強い)

リエル

(…覚悟を、決めないと─)

「覚悟」

恩を返すために。

強くあり続けるために。

隣に立つために。

勇気を与えるために。

笑い合うために。

仲間を守るために。

───世界を、守るために。

この作品はいかがでしたか?

20

コメント

4

ユーザー

ちなみにみんなの年齢を日々こっそりと変えています

ユーザー

テスト期間ということもあり、 更新が遅くなりすみませんでしたTT これから春休みに入るため、少しは頻度高くなる?なるのかな? 頑張ります🍬🍭🌧

ユーザー
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