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ちなみにみんなの年齢を日々こっそりと変えています
テスト期間ということもあり、 更新が遅くなりすみませんでしたTT これから春休みに入るため、少しは頻度高くなる?なるのかな? 頑張ります🍬🍭🌧
アタシは昔から、身体だけ強かった。
喧嘩にはまず負けないし、
重い物を担いで、走ることだってできる。
だから、お前らみたいなひよっこ達なんて、
空気同然だ。
そのハズだったんだけど
ドロシー
ドロシー
ドロシー
そう、アタシの背中には、
あのひよっこ達がぐったりとしている。
少し前のこと。
襲撃を受けた時、彼女は城とは離れた街で見回りをしていたのだが、
魔術結社が乗り込んできた瞬間に、その風景は一変した。
爆風で崩れた瓦礫の下敷きになった人を救助したり、
現実では起こらないようなことを、平然とやってのける魔術結社を避けながら移動しているうちに、
地面に這いつくばって気絶する2人を見つけたのだ。
ドロシー
この辺りにも同じようなのが転がっている。
ドロシー
伝書鳩
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ドロシー
伝書鳩
紙を抱えて、中心部へと飛んで行った。
ドロシー
ドロシー
誰かの話し声と、鎧の揺れる音がする。
兵士
ドロシー
どうやら、歩兵らしい。
ドロシー
兵士
兵士
兵士
ドロシー
ドロシー
ドロシー
兵士
兵士
ドロシー
物言いたげな顔をして、ドロシーの背中にいる二人を見る。
ドロシー
兵士
兵士
ドロシー
イヴィ
突如、頬を冷たい衝撃が走った。
後に、じわじわと痛みと熱が広がる。
イヴィ
ドロシー
ドロシー
イヴィ
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ロック
ロック
イヴィ
イヴィ
ドロシー
ドロシー
イヴィ
ロック
ドロシー
ドロシー
ドロシー
イヴィ
ドロシー
ロック
ドロシー
ドロシー
イヴィ
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ロック
ロック
ロック
兵士
兵士達が向かうのを確認してから、
イヴィ達は城の方向へ足を進めた。
同時刻 城
ディル
目と鼻の先で飛び交う攻撃に、ディルはひたすら怯えるしかなかった。
ディル
半歩踏み出すが、
バリバリバリッ
ガキィ゛ン
ディル
ディル
また元の位置に体を潜める。
クランツ
クランツ
ディル
オーダー
オーダー
オーダーの顔が、ぼやけて見える。
僕の目には、爪先…
…動けば、潰される───!!
ディル
ディル
クランツ
オーダー
オーダー
ファーブラ
ファーブラ
顔色を変えずに、ファーブラが口を開く。
オーダー
オーダー
ディル
ディル
ファーブラ
ディル
ファーブラ
ファーブラ
ディル
オーダー
指に力を入れるのが分かる。
ディル
ディル
ディル
ああ、
簡単なことだ。
オーダー
ドッ
バキッ パラパラ……
鋭い突きが、放たれる。
眼どころか、その先の骨まで貫通してしまいそうな攻撃だった。
石壁にヒビが入り、砂埃が舞う。
だがそこに、
オーダー
……血痕はない。
オーダー
ザシュッ
オーダー
反射で、痛みを感じた足の近くに魔術を放つ。
クランツ
クランツ
爆風が地面を走る。
オーダー
オーダー
ディル
オーダー
ディル
ファーブラ
ファーブラ
そう言うファーブラの首元に、血鎌が迫る。
カリゴ
ファーブラ
エクレール
カリゴ
カリゴ
カリゴがファーブラ以外に手を向け───
「────エンダー」
視界が歪み、ぐらつく感覚。
頭がこの感覚を覚えている。
何せ、彼が危うく仲間を命を奪うところだったのだから。
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ディアベル
ディアベル
ドロシー
ドロシー
カリゴ
ドロシー
ディアベル
カリゴ
ディアベル
ディアベル
ディアベル
カリゴ
カリゴ
カリゴ
ディアベル
ドロシー
カリゴ
カリゴ
ドロシー
ディアベル
ドロシー
カリゴ
カリゴ
言い終わるや否や、風を「斬る」音ともに、
ゴトリと重たい音を響かせ、四肢の感覚が消えた。
彼も、彼女も反応できないほど、
その血鎌は速く、体を貫いた。
ドロシー
ドロシー
彼女は豆だらけの手で首を押さえる。
傍から見れば、いきなり驚き、青ざめた顔で自分の首を確認しだすのだから、
何が起こったかは分からないだろう。
ディアベル
だが、彼はその攻撃を嫌というほど食らったイヴィから魔術の情報を聞いていた。
ディアベル
カリゴ
カリゴ
カリゴ
カリゴ
カリゴ
カリゴ
ドロシー
冷や汗のつたう顔を上げながら、ドロシーは武器を構えるが、
ディアベル
その手を、ディアベルが制止する。
ディアベル
ドロシー
ディアベル
ドロシー
カリゴ
カリゴ
カリゴ
ディアベル
ガキンッ
カリゴ
ディアベルは目にも止まらぬ速さで、巨大な斧を振り下ろす。
空気すら切断されそうな音が響くが、魔術の防御壁で守られてしまった。
ドロシー
ドロシー
ドロシー
目の前で、猛攻が繰り広げられている。
ドロシー
アタシはせいぜい、大剣を振り回す程度なのに。
いつだったか、アイツと任務で一緒になったことがある。
国境付近での任務だ。
違法取引を行う盗賊共と、正面から戦った。
多勢に無勢とはよく言ったもので、
一人一人が雑魚な分、数が多かった。
当然、アタシのプライドはズタボロな訳で。
嫌でも、アイツの戦う姿が目に入る。
最初は嫉妬していた。
だが、今は─────
ディアベル
カリゴ
血鎌がディアベルの腹部へ向かうが、
カリゴ
カリゴ
間一髪でドロシーが間に入り、斬撃を逸らした。
ディアベル
ドロシー
カリゴ
カリゴ
同時刻、ロック
ロック
ロック
ロック
やや目眩のする目を抑えながら、
壁に背をつけて、辺りを警戒する。
ロック
ロック
角から通りに出た時、遥遠くだが、城が確認できた。
ロック
ロックの耳に、微かな衝突音が響く。
ロック
ロック
ロック
慌てて駆け寄ると、瓦礫から一人の青年が顔を出した。
ディル
ロック
ディル
ディル
「あ、呼び捨てでいいですよ」と、
情報処理に時間がかかっているのか、聞いてもいないことを話し出す。
ロック
ロック
ロック
ディル
ロック
ディル
ディル
ロック
ロック
ディル
ロック
ディル
ディル
ロック
耳を劈くような雷鳴が轟く。
音のした方に目を向けると、そこには…
エクレール
ロック
ロック
ディル
ディル
ロック
ディル
ディル
エクレール
エクレール
炎が弾ける音の中でも聞こえる低い声でそう告げ、
大きな杖を地面に突き刺す。
バリバリッ
ディル
刹那、天空から轟音と共に、白光りが墜ちてきた。
ロック
ロック
エクレール
今まで乱暴に降り注いでいた雷が一つに集まり、
フルメン・バーメント
バリバリバリバリッ
収縮したかと思うと、恐ろしい勢いで爆発した。
当たりを巻き込む、黒雷だ。
ロック
ディル
ロック
ロック
エクレール
エクレール
ロック
ロック
ロック
エクレール
ほとんど力技で長身のディルを抱え、少し離れた物陰に飛び込む。
ディル
ロック
ロック
ディル
ディル
輪郭をつたう汗を拭い、立ち上がる。
ディル
ロック
ディル
エクレール
エクレール
煙たい空気を押し退け、杖の先端が輝きだす。
エクレール
バリッ
ガラガラ……
爆撃音と共に、ロック達が逃げ込んだ物陰は、
周囲の文明ごと吹き飛ばされてしまった。
エクレール
何故、誰も────
ヒュッ
ロック
バキッ
エクレール
彼の横腹に、強烈な衝撃が走った。
エクレール
エクレール
ロック
初めて聞く単語に、咄嗟に距離をとる。
その雷は、ロックの動きを執拗に追い回しているように見えた。
ロック
ロック
エクレール
ロック
ディル
ロック
ロック達の周りに、雷の弾が集まる。
ロック
ロック
エクレール
距離をとるか
何度やっても同じことだ
ディルとロックはお互いの距離を保ちながら、
エクレールとの間合いを遠ざけていく。
しかし、二人の動きは素人目から見ても鈍っており、
限界の近さを物語っていた。
いくらウォルフと言えども、
所詮ただの人間だろう
エクレール
周囲の弾を吸収し、雷が圧縮される。
ディル
ロック
そして────
鋭い閃光を放ちながら、爆発した。
───僕は弱気だった。
「頑張ればできる子」
これは表面上の配慮をする時の、定型詩だ。
一応、人並みに努力してきたつもりだ。
…だけど、
追い越すことはなく、ただ追い抜かれる日々が続いた。
沢山、悔やんだ。
沢山、羨んで、恨んできた。
彼女に言われた。
「腰は引けてるが、勇気はある」と。
そう、勇気だ。
それはもう、心の中にあったのだ。
だから────
ディル
今、動け!!
「ラーシェ」
エクレール
空に昇った煙が、閃光で照らされる。
エクレール
エクレール
エクレール
その中心にいたのは、エクレールだった。
「練度は低い」
その乱雑さのせいで、致命傷程度に留めてしまい、
余計に苦しんでいる様子だ。
ロック
ロック
少し前
ディル
ディル
ロック
ロック
ディル
ロック
ディル
ロック
ロック
ディル
ディル
ロック
ロック
ディル
ロック
ディル
ディル
ロック
エクレールは、衝撃に耐えるのみで精一杯だ。
ロック
ディル
ロック
ロックは感電を避けるために地面に置いていたナイフを手に取り、
彼に接近し、突き立てる。
ロック
ああ。
俺は、こんな所で死んでしまうのか。
まだ、やるべき事があったはずだったのに。
あの方の元へ、戻らなければならないのに。
そもそも、何故ここにいるのだろうか。
こんなことをしても、もう「妹」は戻ってこない。
あの日、魔術で殺されたのだ。
その魔術で、俺は今まで、人を殺してきた。
……なんて、滑稽だ。
俺が、望んでいたものは、
こんなに残酷で、嘲笑されるものだったのだろうか。
…分からない。
ナイフが、視線のすぐ下まで迫っている。
エクレール
……カラン
軽く、それでいて鈍い音が鳴る。
刃こぼれが一つとないナイフは、
地面に身を投げ出していた。
エクレール
エクレール
ロック
エクレール
エクレール
ロック
エクレール
ロック
ロック
ロック
エクレール
ロック
ロック
ロック
ロック
ロック
エクレール
エクレール
エクレール
ロック
エクレール
絞り出すような声で、ロックを見つめた。
その目には、先程の凍てつく目線と違う、暖かさがあるように見えた。
そして、
エクレール
彼も限界が来ていたのか、眠るように意識を手放す。
ディル
ディル
ロック
ディル
ロック
ディル
素早く、手錠を付けた。
ロック
ロック
ロック
ロック
ディル
ディル
ディル
ディル
戸惑うディルを他所に、ロックは褒め言葉を無意識に、彼に投げつけていた。
一方
リエル
オーダー
リエル
リエル
「覚悟」
恩を返すために。
強くあり続けるために。
隣に立つために。
勇気を与えるために。
笑い合うために。
仲間を守るために。
───世界を、守るために。