テラーノベル
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騎士と兵士には、それぞれ寮がある。
ここは騎士棟。
一般騎士と部隊を分け、部屋を割り振られている。
団長であるファーブラいわく、
位の違いから、争いを生まないようにするためらしい。
ディアベル
ディアベル
ディアベル
同室のメンバーが訓練用の服に着替えている中、
まだ木製で頑丈なベッドに足を突っ込んでいるディアベルは、
欠伸をしながらそうボヤいていた。
一番隊騎士
一番隊騎士
身支度が終わり、乱れた毛布を整えていた男が注意する。
二番隊騎士
予定表を確認していた、屈強な男も口を出した。
ディアベル
二番隊騎士
ディアベル
二番隊騎士
二番隊騎士
体格と釣り合わないような、慌てた声で訂正する。
ディアベル
ウォルフ相手には悪態を吐く者もいるが、
俺はコイツの素直さに感心した。
二番隊騎士
一番隊騎士
一番隊騎士
ディアベル
ディアベル
二番隊騎士
ディアベル
騎士
一番隊騎士
騎士
ディアベル
騎士
ディアベル
騎士
ディアベル
ディアベル
ディアベル
一番隊騎士
特に機嫌を損ねた様子もなく、
ドアを開け、朝日が降り注ぐ外へ出て行った。
二番隊騎士
一番隊騎士
二番隊騎士
二番隊騎士
一番隊騎士
一番隊騎士
「おひさまの香り」
ポツリと呟くと、
堪えきれずに出た笑い声が、部屋の中で響いた。
ディアベル
昨日、俺自身が耕した地面を整える。
ディアベル
朝飯のことを考えながら、俺が器具庫へ向かっていた時。
一般騎士
一般騎士
後ろの方で、何やら雑言が聞こえる。
俺は耳とか、鼻がいい。
ディアベル
彼が振り返って見ると、慌てて角に当たった靴が見えた。
そして、「カラン」と何かが落ちる音もする。
一般騎士
一般騎士
一般騎士
ディアベル
足元にカツンとぶつかった部品を、一般騎士に手渡した。
一般騎士
ディアベル
ディアベル
一般騎士
ディアベル
一般騎士
ディアベル
ここで黙っていれば大人だった。
ディアベル
ディアベル
俺は、余計な一言を言ってしまった。
一般騎士
ディアベル
一般騎士
ディアベル
先程までの態度が嘘だったかのように、
彼はディアベルをまくし立てる。
一般騎士
一般騎士
ディアベル
そう、コイツの言っていることは間違っていない。
俺は学生時代、人を喰い殺した。
生身の人間にとっちゃあ、さぞトラウマになっただろう。
ディアベル
一般騎士
一般騎士
一般騎士
ディアベル
一般騎士
そう吐き捨てると、逃げるようにその場を去っていく。
ドロシー
ディアベル
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ディアベル
空を流れる雲を見て何かを考えた後、
ドロシー
ドッ
パラパラ……
風と共に、砂埃が舞う。
衝撃に、彼女の雑な三つ編みが揺れた。
ディアベル
首の真横に位置する拳は、壁にめり込んでいる。
ディアベル
その先の眼光は鋭く、彼女を捉えていた。
ディアベル
ドロシー
唖然とした表情で、ドロシーは瞬きを繰り返す。
ディアベル
ディアベル
「例えくだらねェことしてくるヤツでもな」
そう付け加えて、その手を引き抜く。
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ディアベル
ドロシー
普段のハスキーな声から出るとは思えない笑い声で、涙を脱ぐう。
ドロシー
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ディアベル
拍子抜けしたような顔で、素っ頓狂な声を出す。
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ディアベル
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ディアベル
彼の鋭い眼が、一瞬揺れる。
そのまま、その言葉を瞬きで噛み砕いた後、
ディアベル
ディアベル
傷だらけの顔で、微笑んでみせた。
ドロシー
ドロシー
ドロシー
ディアベル
ディアベル
ディアベル
ドロシー
喧しい足音を横目に、
今日も、空は澄んでいた。
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