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そこは、一体どこなのか分からない。
ただ闇、ただただ闇。
再開されたはずの生配信も、ただ闇を映すばかりで、虚しくコメントの羅列が流れていくばかり。
ふっと、その闇に小さな灯りと、例の骸骨。
ナポレオン
ナポレオン
ナポレオン
ナポレオン
ナポレオン
生配信で呼びかけるナポレオン。
あらかじめ分割で映し出されているのは、おそらくテレビ局が放送している画面なのであろう。
案の定、画面の半分には、教員室が映し出された。
PC
PC
パソコンの画面に映ったナポレオンと、自分達がいる教員室が半々で映されている。
イガラシはカメラを構えるヒグラシに対して、小さく頷いた。
パソコンの画面が切り替わり、ナポレオンの姿から、教室の画面へと切り替わる。
イガラシ
イガラシ
教室を映し出す画面には、数名の男女の姿が見えた。
PC
PC
PC
PC
PC
PC
イガラシ
イガラシはそこである人物に目配せをする。
同じ学校で勤務するフワだった。
フワ
カメラの前に出たフワは、折り畳まれたメモ用紙を差し出した。
PC
メモを渡しておいたフワがゆっくりとメモを開く。
しばらくしたのち、まばらな拍手がパソコンから聞こえてきた。
PC
PC
フワが小さく溜め息を漏らす。
カメラ越しのメモにはこう書かれていた。
・イチカ ・ニコ ・シキ
かつて【ナンバーズ】と呼ばれたメンバーの名前。
それこそ、まず絶対にイガラシのことを助けようとなどと考えないであろう人物達の中から、イガラシは見事に的中させた。
そう、真っ先に教室に飛び込むのイチカだと。
PC
PC
PC
PC
その言葉と同時に画面が切れ、ただただコメントが流れるばかりの暗黒が再び訪れた。
ヒグラシがカメラを置いて、なかば無理矢理に電源を落とす。
そんなことしていいのかは分からないが、当然ながらカメラの映像はテレビ局にも飛ばなくなる。
生配信をしながらテレビ映像を流していたであろうパソコンのディスプレイも真っ暗。
ただただ慌ただしく、コメントが流れるばかりだ。
イシカワ
イガラシ
ホソヤ
ホソヤ
イガラシ
ヤナギ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
ホソヤ
ホソヤ
ホソヤ
イガラシ
オオタ
オオタがメモを開くと、そこにはツヨシの名前があった。
イガラシ
イガラシ
イガラシ
イガラシ
キョウトウ
イガラシ
イガラシ
イガラシはそう呟くと、慌ただしくコメントが流れるパソコンのディスプレイを見て、拳を強く握りしめた。
イガラシ