美久
あのさ、お隣ってずっと空き家だったよね?
スーパーの食べるスペースで優馬とアイスを食べた後は2人で散歩をしていた
そして、優馬は3年前から住んでいたか聞いてみた
父
あぁ、ずっと空き家だったぞ
母
それがどうしたの?
美久
優馬っていう男の子がそこに住んでいるんだって
美久
3年前から
父
そんなはずはないと思うぞ
母
えぇ、挨拶に来てないですもんね
父
引越し業者も来ていなかった様な気がするんだが
美久
だよね、
美久
おかしいなぁ
遥斗
ねーちゃんがおかしいんじゃね?
春樹
あはは!確かに!
美久
うるさい、
自分の部屋から見える優馬の家を見ていた
美久
なんで、知らないんだろ
外は暗く、木々が揺れていた
美久
絶対知ってるはずなのにっ…
朝
美久
暑い…
美久は、庭の木陰にいた
美久
家は弟達がうるさいもの
トン、トン、トン
美久
ん?
美久
なんだろう?
音のする方へ近づいてみると、優馬がサッカーボールで遊んでいた
優馬
あ、美久
美久
優馬!
優馬
美久もしない?サッカー
美久
いいよ
美久は結構運動神経は悪くは無い
優馬
パス!
美久
はい!
美久
パース!
優馬
ほい、
優馬
ナイスー!
美久
いえーい!!
優馬とハイタッチをした
優馬
サッカー上手いね!習ってる?
美久
ううん、習ってないよ
優馬
じゃあ、センスがいいじゃん!
美久
ニコッ
優馬
…//
優馬
じゃー、もう一回!
美久
うん!
夕方
優馬
今日は遊んでくれてありがと
美久
ううん、こちらこそありがと!
優馬
じゃ、俺帰らなきゃ
優馬
じゃね、
美久
うん!
美久
あ、靴紐ほどけてた
優馬
あ、大丈夫か?
美久
美久
よし、
美久
じゃ、優馬ばいばい!
美久
って…
美久
あれ?
美久が顔をあげると、そこには誰もいなかった
美久
えっ
2、3秒しか経っていない
それだけの時間で家に入れるのだろうか?
ここは、美久の家の庭だ
そして、優馬の家の庭があり、家に着ける
距離は数十メートルはある
例え足が速かったとしても
美久が顔を上げた時は優馬の庭にいるくらいだ
そんな距離を2、3秒で行けるのだろうか?
美久
…
美久は疑問を抱きつつも家に帰った
美久
(速すぎる、そんなの速すぎる)