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なんだろう、この痛み……。
真希
目の前にいる親友に声をかけられる。
あやめ
真希
あやめ
真希
あやめ
彼女に見えるはずもないのにそのままの感覚を口に出してしまった。
でも彼女も何も感じないまま私に言う。
真希
あやめ
真希
あやめ
真希
あやめ
真希
あやめ
私たちは廊下に出た。
静かな廊下に黒い液体。
横たわる人はもうそこに居ない。
だけど動き回る者がいた。
その姿に見覚えがある。
あやめ
真希
美音
美音が振り返る前に、私たちは近くにあったロッカーの影に身を隠す。
あやめ
真希
真希の言う通り、美音の頭上には黒い髪の毛か糸か分からないものが天井から吊り上げられていた。
あやめ
真希
あやめ
真希
あやめ
真希
あやめ
彼女は私に苛立ちと涙目を混ぜた感情をこちらに向けて美音へと歩き出す。
彼女と二人きりで元の世界に戻りたいという願望はある。
でもあんな状態の美音を救えないってウチは決めつけてる。
決めつけてる?
だからウチは”おはぐろさん”という化け物に飲み込まれたんだ。
真希の後ろを必死に駆ける。
真希
あやめ
真希
あやめ
真希は怯えた表情でこちらを見ていた。彼女の手を私は後ろから引っ張っていた。
真希
生暖かい何かが足元にかかっていた。
あやめ
真希
あやめ
あ あ あ 、 み に く い
私とは反対側の真希の目の前にいた者が声を上げていた。
美音だ。
あやめ
美音
美音はそのまま手を離してそっとウチらと反対側をのらりくらり歩いて行った。
真希
あやめ
真希
あやめ
真希
あやめ
私たちは微かに笑いあった。
笑う門には福来る、ということわざを微かに思い浮かびながら。