テラーノベル
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親の敷いた線路を
ずっと歩いていたのだと、思っていた
…いや、そう、思えたのなら
「あれをやりなさい」
「これをやりなさい」
「全部、貴女の為なのよ」
…よく、見る、毒親かと
本当に、思ってたんだ
…そう、思えたのなら
ただ、母の愛は優しかった
痛いくらい、優しくて
私には、似合わなくて
母の敷いたレールは
本当に、私の人生に大事なもので
…ある日、母にある告白をした
「好きな人が出来たの」
その、一言だけ
それなのに、母は自分の事のように笑顔になった
「おめでとう」
「幸せに、なるのよ」
…気が早いよ
そう、言いたげな顔で見つめる
母が敷いてくれたレールは
いつの間にか、自分で敷けるようになった
ありがとう、お母さん
これからは、自分で歩いていくから
……見届けてね
コメント
3件
最初の方は毒親の元で育った「私」がお母さんに反抗するお話だと思ったらただただ心温まる優しいお話だった🥲🥲 お母さんも心の底から「私」の幸せを望んでいたからあれこれ口出ししていただけで本当に愛しているんだ、って思うと娘想いの優しい母親で良かった、って思った……!!これからも母娘仲良しであれ〜〜〜!!!