相も変わらず、酷い疲労感だと
思わず、笑いたくなった
家のドアを開けようとして
…ある、違和感に気がついた
……はて、家の電気は付けっぱなしだっただろうか?
いや、してない
そして、ドア越しに感じる人の気配
恨みなど買った覚えは無いが
もうここまでか…と全てを悟り
今日はホテルでも泊まるか
そう思った時
「……あ」
現実とは、残酷で
ドアは、無慈悲に開けられた
終わった
そう思ったのもつかの間
目の前の現実を、受け止めるのに時間がかかった
……あれ、おかしいな
ついに自分は壊れたのか
何年も音信不通だった彼氏が目の前にいる
なんて、都合のいい妄想だ
あぁ、でも、なんだろうな
これが、夢だとしても
ただ、心の底から嬉しくて
そのまま、目を閉じた
意識がぼんやりとしてきた中で
彼の、「ごめんな」なんて声まで聞こえてきた
…何年も会ってないのに
彼のこと、好きすぎでしょ
自分でも、少し笑って
意識を手放した
コメント
3件
実際に目の前にいたのは本当に音信不通の彼氏だったのか、全くの他人だったのか……どっちだったんだろ……?「酷い疲労感」って言ってるから全くの他人が彼氏と重なって見えたんだろうけど、本当に彼氏だったって可能性もありそう……🤔💭 でも、最期に痛い思いをするよりは最期に都合のいい妄想で幸せなまま……、で良かったのかな、と思った……