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204号室
少し重い足取りで部屋に入ると、途端に第1ラウンドとは圧倒的に違う“何か”を感じた
渦巻く後悔、悲しみ、悔しさ、怒り
人を1人実質自らの手で56してしまったという事実から逃げられない、そんな参加者の心の内が現れているようで、テトは思わず息を飲んだ
重音テト
イヴァン
生に対する執着が本来なら感じられるはずが、なぜかそこまで感じられない
0ではないが、生に対して無沈着な人と同じかそれ以下に感じられた
イヴァン
重音テト
重音テト
イヴァン
イヴァンはそう言うと、持っている蛇口で攻撃を防ごうと構えた
─────しかし、一向に蛇口と何かが触れ合う音がしない
様子見ついでに顔をあげると、そこには目を真ん丸くしたテトがいた
イヴァン
重音テト
イヴァン
両者の間に気まずい空気が流れる
そんな空気を切り裂くように、遠くから微かに銃声と刃の交わる音が聞こえてきた
イヴァン
重音テト
二人の目の前には机に置かれた古びた自動小銃、棚にはハンマーと金槌が入っていた
イヴァン
重音テト
イヴァン
首を傾げるイヴァンにテトは戸惑った
重音テト
重音テト
イヴァン
意外にもすました顔で返事が返ってきた
重音テト
イヴァン
イヴァン
イヴァン
少し間をおいて言葉を発したイヴァンの目に映っていたのは、未だ左上を見るテトの姿だった
重音テト
イヴァン
何が起こっているのか分からなくなり、いよいよ脳の処理が追いつかなくなった
今にもオーバーヒートしてしまいそうなテトの脳は悲鳴をあげていた
重音テト
重音テト
重音テト
イヴァン
宥めようとするテトを信じられないのか、思い出したように口を開いた
重音テト
イヴァン
パニックで大事なことを言えなかったのか、とテトは1人納得したが、次に出てきた言葉は全く以て予想外のものだった
イヴァン
重音テト
思わず目を見開く
頭から足まで眺める
思ってもいなかったことが全て言語化されたような気がして、やけに腑に落ちた
そんな現実が一番怖くなり、悲鳴を上げていたテトの脳は途端に高速で動き出した
しかし、結局込み上げてきた感情は呆れと笑いだった
重音テト
イヴァン
堪えきれない笑みが顔に出ると、イヴァンは困惑と嬉しさと恐怖を足して3で割ったような表情になった
重音テト
重音テト
重音テト
重音テト
イヴァン
重音テト
???
?????
イヴァン
冷や汗と震えが止まらなくなり、咄嗟にしゃがむ
重音テト
涙は押さえても押さえても止まることを知らない
重音テト
?????
声を必死に押し殺して泣くイヴァンを目の前にしてテトもつられて泣きそうになったが、食いしばって耐えた
イヴァン
イヴァン
とうとう抑えきれなくなり、迷子になってしまった幼児のような表情でテトを見た
すっかり幼児退行してしまい目の前で泣きじゃくる大男など普段なら困惑しか残らないが、このときばかりはテトもつられて涙を溢してしまった
重音テト
重音テト
指紋一つ無い自動小銃を喉元に突きつける
次の瞬間、鮮やかに空を舞う鮮血が無機質な壁と床を彩った
イヴァン
イヴァン
イヴァン
イヴァン
イヴァン
扉の鍵が開く音が部屋に響く
冷たくなったテトの手を握っても、いくら呼びかけても、鍵が閉まる音がすることは無かった
第2ラウンド終了 生存者9人→5人
to be continued.....