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私はそれと同時に音量を最大にしたスマホを持った手を頭の上にあげる
『ねえ』
ちょっと聞づらいけどこれは優月の声だって誰でもわかる
私のスマホから流れるそれにみんなは動きをとめ、紫蘭のみんなは自然と口角があがる
「なに」
そして冷たい私の声
『なんであんな噂が流れてるのよ!』
そして彼らの知らない優月の部分
透流を見れば目を見開いてかたまっていた
とりあえずちゃんと聞こえてくれてよかった
「噂ってあれ?元姫は実は何もしてなくてあれは現姫の自作自演だってやつ?」
意地悪そうな私の声に顔をしかめる
こんな事だったらもうちょい大人しそうに話しておけばよかった
でもそんなのどうでもいい
次だよ
『ちっ…調子に乗りやがって! なんでこの噂が流れるのよ! 絶対に広まるはずがなかっ』
優月
優月
優月
優月
はぁはぁと取り乱して息の切れた優月の声が倉庫に響く
これ以上流しても優月がギャーギャー騒ぐから止めた
紫蘭は彼らを冷たい目で見て
鳳来の幹部は優月をみて目を見開いていた
当の本人は自分の今の口調に気づいて口元を手で隠す
優月
優月
莉子
私が冷たくいえば言葉につまる
莉子
春樹
やっと気づいてくれたかな
春樹
そういった。 絶望してしまいそうなくらい目の前が真っ暗になった
もうだめなの?
何をしてもみんなから愛されるあなたたちは帰ってこないの?
莉子
莉子
ダッ
みんなが自分たちのことで集中している、優月も気づかれないように気配を消して
幹部室に向かう
ガチャ
私のあの隠し場所が誰にもバレてなかったらきっとここに…!
莉子
?
莉子
後ろに振り返る前に口元にタオルを当てられ、そこで意識がとぎれた
莉子のスマホから聞こえたものに鳳来の幹部は動揺しきっていて
河村優月は慌てて止めに入る
が、その時にはもう彼女の本性は分かったはずなのに
何故かそれを認めない鳳来
そしてまた1VS1が再開された所で佐伯先生が帰ってきた
ひより
ひより
翔
翔
ひより
ひより
ひより
翔
やっぱりいくら紫蘭でも無傷は難しかったか
ひより
翔
翔
ひより
どうして? 確かにさっきまでいたはずなのに
多分他のみんなも気づいていない
ひより
ひより
優月
先生が問いかけると彼女は不機嫌そうにこちらを向いた
翔
優月
ひより
優月
そして俺らのただならぬ空気を察した幹部も一旦やめて自然と河村優月に視線が集まる
優月
優月
健さん
1番近くにいた河村優月が気づかないってことは気配をわざと消していなくなったってことか?
綾香
綾香が言っていたことが頭の中でリピートする
嘘だろ? そんなことって本当にあるのか…?
??
??
翔
春樹
ひより
??
??
??
??
健さん
ひより
翔
??
??
そう。この男今までもそこにいたのに気配がまったくかんじなかった
それにヘラヘラしているのに全く隙がないことも
1番きになるのは、佐伯先生がそいつを見た瞬間殺気にまみれていること
??
??
ひより
??
??
本当のご自宅?
ひより
ひより
??
ひより
??
??
??
そう問いかけられた奴らは顔を真っ青にしていた
ひより
ひより
??
??
??
春樹
和樹
多分それは俺らがいない時に莉乃さんが絡まれたことだろう
奴らは罰が悪そうな顔をしている
??
??
??
??
ひより
ひより
??
??
ひより
このやり取りを聞いていても俺らは何が何だかわからなかった
それは多分佐伯先生以外もそう。 ということはこの男は莉子の過去に大きく関係しているってこと
??
??
??
??
ひより
男は闇の中へ消えていってしまった
佐伯先生はその場で泣き崩れ
周りで見ている俺たちは今一体何が起こっているのかを理解するのに頭がいっぱいいっぱいだった