※注意 途中から見た方は第一話から見ることをおすすめします!
台湾
部屋の中は静まり返っていた。時計の秒針の音だけが、淡く響く。
台湾は深く、小さく息を吸い、言葉を選ぶように、ゆっくりと語り始めた。
台湾
台湾
その横で、パラオが小さく頷いた。
目元には、まだ涙の跡が残っている。
パラオ
にゃぽん
その言葉の響きに、どこか遠い記憶の欠片がかすめた気がした。
台湾
台湾は手を膝に置いて、まっすぐ前を見つめる。
台湾
台湾
台湾
にゃぽん
にゃぽんが、少し目を見開いた。
台湾
台湾
台湾
台湾
にゃぽん
台湾
台湾の声が震え始める。
台湾
台湾
台湾
にゃぽん
にゃぽんの問いに、台湾は小さく首を横に振った。
台湾
台湾
台湾
台湾
パラオ
にゃぽんの横にいたパラオが、そっと彼女の袖を掴んだ。
小さな手は震えていて、唇を噛みしめていた。
台湾は静かに目を伏せ、言葉を続けた。
台湾
台湾
台湾
台湾
にゃぽん
にゃぽんの声は、か細かった。顔を上げることができなかった。
けれど――
台湾
台湾はにゃぽんの方を向いて、優しく、けれどはっきりとした声で言った。
台湾
にゃぽん
にゃぽんは、驚いて顔を上げた。目が、丸くなった。
台湾
台湾
台湾
台湾
台湾
そのとき、パラオが小さな声で笑った。
パラオ
パラオ
パラオ
にゃぽんは思わず涙がこぼれそうになるのをこらえきれず、パラオの手を握り返した。
にゃぽん
にゃぽん
にゃぽん
にゃぽん
その瞬間、小さな希望の灯が、三人の心の中に灯った。
過去の霧に包まれたナイチという存在。
その姿を求めて、物語はまた、少しずつ動き出していく――
(つづく)
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