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─月曜日、

p.m.1:00 / 駅内

ライム

今は、凛久さん達が言ってたほどの呪力は感じないな。

ナギサ

せやな。

ナギサ

……この呪力のサイクルはなんなんやろ。

ライム

今日の朝感じたと思ったら、昼にはもう薄くなってんのか…。

ナギサ

…やな。

ナギサ

ナギサ

ナギサ

飛び込み自殺…か。

黄色い線の前に立った渚彩が、そう呟き線路を見つめる。

ライム

ライム

ライム

…痛かっただろうな。

渚彩の少し後ろから、来夢が線路の先を見つめる。

ナギサ

……、

ナギサ

「パンっ」と、駅内に手を打つ音が響いた。

ライム

ビクッ))

来夢の肩がビクッと震える。

ナギサ

ナギサ

─同情のし過ぎは良くないな。

先程手を打った張本人である渚彩が、そう呟いた。

ナギサ

「『可哀想だ』と思うと、霊がツいてくる」とはよく言う。

「切り替え切り替え」と言いながら、

渚彩は線路から離れ、駅の奥の方に歩いていった。

ライム

……だな。

「ふぅ」と息をひとつ吐いて目を閉じ、

再び開けた来夢も、渚彩の後を追い駅内を探索した。

キキョウ

ぇええ、待って待って、

キキョウ

…待って私これ置けるところある?

トア

あるじゃん、ソコ

叶空がオセロの盤面を指す。

キキョウ

あ、ホントd……って、

キキョウ

ソコ置いたら私またカド取られちゃうでしょ!!!

トア

お、気づいた?意外。

キキョウ

「意外」だと…?!?

…と、ドアの開く音が聞こえた。

ヒスイ

…あ、おかえり2人とも。

ライム

おー、ただいま。

トア

おかえり2人とも。

キキョウ

おかえりなさい!

リク

…あ、おかえり。来夢、渚彩。

ナギサ

ただいま、

ナギサ

朝ほどの呪力は感じず…ってとこかな。

ナギサ

ナギサ

んで、

ナギサ

オセロ中の桔梗と叶空と、

ナギサ

ドラパズ周回中の翡翠と、

ナギサ

ナギサ

…凛久さんは…何してるん?

リク

…ん?ああ、

リク

あの駅で感じる呪力のサイクル。

リク

メモっておこうかと思って。

ライム

へ〜…今どんな感じ?

机に向かっている凛久の右肩に両手を置き、来夢がひょこっと顔を出す。

リク

今お前たちが報告してくれたのも書き足して、

リク

…ざっとこんなもんかな。

ライム

はぇ…ヘンなの。

ナギサ

…呪力が強くなる時間は、なんの時間なんやろな。

来夢とは反対の方向から、立ったまま凛久のメモを覗いた渚彩が言う。

リク

俺らが感じた呪力から考えると、

リク

「実体がその場にイた時間」って考えるのが妥当だろうな。

ライム

…なるほどね。

リク

まあ何にせよ、

リク

まだ情報不足だな…。

凛久が机に肘をつき、持っていたペンをクルッと回した

月曜日

p.m.7:00 / 駅前

キキョウ

ナギサ

……、

キキョウ

…な、なんで?

ナギサ

今日の7:00から16:00までの偵察では、

ナギサ

…感じる呪力は、薄くなってったんやけどな。

キキョウ

今はだいぶ濃いね。

ナギサ

な、

ナギサ

前の人が座ってた教室の椅子くらいの残り香を感じる。

キキョウ

的確な例えだね…。

キキョウ

地味に温かいやつよなわかる

ナギサ

ナギサ

…つまり、

ナギサ

多分女子学生やと思われる霊が、

ナギサ

ついさっきかそれくらいに、

ナギサ

ココに来てた…ってことか。

キキョウ

なるほどねぇ…

キキョウ

キキョウ

…考えれば考える程不思議だわ。

桔梗が「お手上げ」と言うように頭の後ろで手を組む。

ナギサ

まあ、頭使うんは翡翠やら叶空やら凛久さんやらに任せたらええやろ。

キキョウ

うっわ、自分も十分頭いい人がなんか言ってるよ…

キキョウ

キキョウ

…ともあれ、収穫はこれくらいかな。

キキョウ

キキョウ

バトンタッチしますか。

a.m.1:00

キキョウ

結局22:00の偵察では、また呪力が薄くなっていただけ…

キキョウ

…ほんと、ヘンなの。

ヒスイ

…だね。

キキョウ

ヒスイはなんか閃いた?

キキョウ

「頭使うことはヒスイとかに任せとけ」って、渚彩が。

ヒスイ

根拠の欠片もない信頼寄せられてて心が痛い

ヒスイ

ヒスイ

うーん…まだ特に何も。

キキョウ

「まだ」ってことは、閃く予定はあるんだねw

ヒスイ

ヒスイ

…そういう意味で言ったんじゃない。

むぅっと頬を膨らませてそっぽを向いた翡翠に、

桔梗が笑って、そのほっぺを突く。

…と、

ヒスイ

……?

キキョウ

…駅の前まで来たけど、

キキョウ

キキョウ

キキョウ

…中に人が見えるのは私だけ?

ヒスイ

…いや、

ヒスイ

ヒスイ

…奇遇だね、桔梗。

ヒスイ

ヒスイ

─私も。

同刻: 駅内

ヒスイ

キキョウ

…、呪力が……

ヒスイ

ヒスイ

─今までの、どの時よりも濃い。

キキョウ

…しかも、

キキョウ

「残り香」じゃない。

ヒスイ

…これは、

ヒスイ

─「本体」が、中にイるかもしれない。

ヒスイ

……、

入口の柱の影から、翡翠と桔梗は中にイる者の様子を伺ってみた。

キキョウ

…うーん、ここからだと遠くて見えないな…。

ヒスイ

…いっそ話しかけてみる?

キキョウ

解決策が極端だね…

キキョウ

キキョウ

…いや、このままでも埒が明かないな。

キキョウ

賛成、そうしよう。

ゆっくり1歩1歩、その“者”に近づいていく。

…と共に、

遠目だと見えなかった姿が、ハッキリとしてきた。

キキョウ

キキョウ

……ねぇ、あの子って、もしかして、

ヒスイ

……やっぱり、

2人

2人

……噂の、「女子学生」。

???

思わず2人で同時に出してしまった声で、

「女子学生」がこちらに気づき、振り向いた。

キキョウ

ヒスイ

……、

目が合ったことで少し驚いた翡翠たちだったが、

当初の作戦が「話しかけること」であったのを思い出し、

声をかける。

ヒスイ

…あの、すみません。

ヒスイ

ヒスイ

…貴方は─

???

………、

???

キキョウ

──あっ!!

ヒスイ

ヒスイ

ヒスイ

逃げた…!!!

キキョウ

…え、なんで?!?

ヒスイ

わかんない…!

キキョウ

追いかける?!

ヒスイ

無茶言わないで、

ヒスイ

ヒスイ

…私たちが、どうやったら駅の壁を突き抜けられるの。

キキョウ

キキョウ

…それもそう。

桔梗が、困り顔で腕を組んだ。

キキョウ

キキョウ

…私らに気づいた瞬間、

キキョウ

壁をすり抜けて、逃げていっちゃった…?

ヒスイ

ヒスイ

「彼女」がマガコトなら、まだその行動も分かるけど…

キキョウ

…あの子の呪力、若干暗いけど…、

キキョウ

マガコトって程、染まってるワケじゃなかったよね。

ヒスイ

…なら、何故逃げたんだろう。

顎に手を当て、翡翠が考え込む。

キキョウ

…とりあえず戻ろう、翡翠。

キキョウ

何はともあれ、凛久さんに報告しなくちゃ。

ヒスイ

…ん、そうだね。

2人に気づいた瞬間、

駅の壁をすり抜け姿を消した女子学生に、疑問を残しつつも、

翡翠達はその場を後にした。

リク

…女子学生に、遭遇した…?!

ヒスイ

うん、

キキョウ

私たちに気づいた瞬間、

キキョウ

…壁をすり抜けて逃げていったから、

キキョウ

キキョウ

…確定で「霊」だね。

リク

…霊が、逃げたのか。

リク

マガコトなら、「祓われる」と思った時に逃げるのは分かるけど、

リク

…俺らがずっと感じていた呪力は、マガコトの物ではなかったよな。

ヒスイ

…なのに「逃げた」…か。

ヒスイ

ヒスイ

ヒスイ

何かやましい事がある…とか。

翡翠の呟きに、凛久が反応する。

リク

…なるほど、有り得るな。

キキョウ

…でも、

キキョウ

来夢と叶空が聞き込みしてきてくれた情報だと、

キキョウ

…多分、あの女子高生の霊って、

リク

リク

─イジメが原因で飛び込み自殺、

リク

…の可能性が高いな。

キキョウ

イジメてた側なら、やましい事があるのも納得だけど…

リク

……、まだその女子高生を「還せる」ピースが足らないな。

ヒスイ

(……、)

ヒスイ

(…もし、私の考えが当たっているとしたら…)

ヒスイ

ヒスイ

ヒスイ

…誰も、傷つきませんように。

ヒスイの不可思議事件手帳

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コメント

5

ユーザー
ユーザー

翡翠ちゃんの閃いた内容が…内容が知りたい………!!! 逃げたってこととイジメってことはほんとに女子高生ダメ説…?

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