銀時たちがテロリストと勘違いされ、その誤解が解けてから数日後。
花里みのり
坂田銀時
日野森雫
坂田銀時
花里みのり
日野森雫
坂田銀時
花里みのり
銀時があれこれ言うと、呆れた様にため息を吐くみのり。 咲希もついてこようとしたが、銀時がいる様にと言ったのだ。 少し拗ねていたが、戻った頃には戻っているだろうと考える銀時。 何かとついてこようとする咲希は、ああでもしないとどこにでもついてくる。 さすがにトイレや風呂や寝る時などはないが。 他は他で依頼でも来たら行ってくれるだろう。
日野森雫
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
銀時は帰ろうとするのをみのりが掴んで止める。 何とか銀時を説得したみのりと雫は依頼人の家を目指す。 銀時はみのりと雫を見ながら、ゆらゆら動く尻尾を見る。 ホントに猫の尻尾が生えているんだな、と銀時は思いながら見る。 別に珍しいとは思わない。 天人は色々と存在するため、おかしくもないのだ。 だが、みのりと雫の種族は夜兎と同じでなかなかお目にかかれない。 別に夜兎の様に絶滅しそうなのではない……元々、そう多くないのだ。 夜兎の様に人の姿をしているが、特徴として猫の尾がある。 だから、その尻尾が感情を表しているかの様にも動いたりするのだ。
花里みのり
坂田銀時
銀時はその声に反応して、みのりと雫が見ている一軒家を見る。 どうやら、ここが依頼人の家らしい。
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
そう言って帰ろうとする銀時を掴み、引き摺られながらも止めようとする。
坂田銀時
日野森雫
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
日野森雫
坂田銀時
銀時は叫びながらも、雫を引きはがそうとする。 それに負けじと強く抱き着くみのり。 他者から見れば、何をしているのだろうかと思える光景だ。 結局、銀時はみのりに引きずられて、依頼人の家前まで連れ戻された。 そして、扉をノックすると、家から男の声が聞こえ、少ししてから扉が開くと、男が姿を現す。
花里みのり
「あぁ、待っていたよ。ホントにみのりちゃんと雫ちゃんが来てくれるなんて……で、アレ?そっちは?」
日野森雫
坂田銀時
男に挨拶をすると、一瞬だが、こちらを睨んでいた気がした。 まるで邪魔な奴がついてきたという感じで。 だが、それは一瞬で、再び見てみるが、男は普通にこちらを見てきていた。 銀時は気のせいかと考える。 「そうですか。それでは中に入って、依頼をお話しますので、どうぞおあがりください」
坂田銀時
みのり雫「お邪魔します」
3人は家の中へと入っていく。 その時、男はみのりと雫の尻尾を確認してからニヤッと笑うのだった。
銀時とみのりと雫はソファに座って待っており、男はお茶を持ってやってきた。 「どうぞ、お茶でも」
花里みのり
そう言って、みのりと雫はお茶を飲む。 銀時もお茶を飲み、来てしまったからには依頼を聞くしかないかと考える。
坂田銀時
「ほぉ、どうしてですか?」
坂田銀時
花里みのり
みのりは少しうつむきながら言う。 銀時はみのりを見ると、こういうところに自信ない奴だよな、と思う銀時。 まぁ、ナルシストよりかはマシだろう。 みのりの服装を見てきたが、女の子らしい恰好を見た事がない。 過去に何かあったかと考えるべきだろうか。
坂田銀時
「……大丈夫ですよ。凛ちゃんにしかできない依頼をしたかったので指名しただけですよ」
坂田銀時
銀時はそう呟いてから大きな欠伸をする。 眠たそうに目をショボショボさせていると、雫はそれに反応する。
日野森雫
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
「それは大変ですね。そのまま眠ってくださっても構いません。依頼が終わる頃に起こしますので」
坂田銀時
花里みのり
そう言うと銀時は背凭れにもたれ掛かって眠ってしまう。 それを見た男は一瞬ニヤッと笑う。 みのりと雫が男の方を見ると、男の表情は戻っていた。
日野森雫
「えぇ、実は……。貴方は『猫尾族』ですよね?」
花里みのり
「いえいえ、初めて見たので確認を……。それでは少し、これをつけてもらっても構いませんか?」
日野森雫
みのりと雫はよくわからず、渡された物を見てみる。 それは猫耳だったのだ。 それを見て、え?と思うみのりと雫。
花里みのり
「似合うと思いますよ?」
花里みのり
そう呟くと、渋々とつける。 元々、猫の尾を持つ種族のため、耳をつけると完全に猫少女と化した。 猫耳と尻尾をつけた女の子が好きな人は喜びそうである。
日野森雫
「あぁ、それですけど……」 そう言うと男は立ち上がって、凛に近づく。 みのりと雫はそれに首を傾げると、2人の首からジャラッという音が聞こえたのだ。 見てみると、いつの間にか首輪をつけられており、そこに鎖がついているのだ。 その鎖を辿っていくと、その手には男の手があった。
花里みのり
「いえ……猫が好きなものでして。こういう猫が擬人化した人と会うのが夢だったんですよ……!貴方を知った時は興奮しましたね。好みでもありましたから」
「依頼、なんてのは建前なんだよ。お前らを捕まえるためのな。二人で来させるつもりだったんだが、コイツが来たのは予想外だったよ」 そう言って、口調が変わった男は銀時を見る。 凛はすぐに首輪を外そうと手を伸ばすが、触れた時、鍵穴らしきものがあるのに反応する。 「あ、後鍵がないと取れないから」 そう言って、男は鍵を見せる。 みのりと雫は自分の持つ身体能力の高さを活かして、得意の高速移動をしようとしたが、その前に体に電撃が走る。
花里みのり
みのり雫「うあああああああ!?」 「あ、後……逆らおうとしたら電流が流れるんで」 みのりと雫はそのまま倒れると、隣でぐっすり眠っている銀時を見る。 銀時を起こせば、助けてくれると。
花里みのり
日野森雫
坂田銀時
「無駄だよ。その男には強力な睡眠薬を飲ませたからな。後で適当に嘘でもついて、帰すさ。その間に君を隠さないとね」
花里みのり
2人は銀時の体を揺するが、起きる気配はない。 それと同時に体に電撃が走り、凛は苦しみ、銀時の服を少し爪で引っかいて倒れる。
2人「うぅ……」 「さてと、こっちだ」
花里みのり
日野森雫
銀時を何度も呼んでも起きないため、その場にいない親友の名を叫んだ。 だが、届くわけもなく、2人はそのまま引きずられていくのだった。
しばらくしてから銀時は目を覚まし、2人がいない事に反応する。 依頼人に聞いてみると、終わったので先に帰ると言って帰ったらしい。 銀時はぶつぶつと言いながら、歩いていた。
坂田銀時
銀時は頭をボリボリと掻きながら、欠伸をする。 それにしても、依頼とは一体何だったのだろうか。 とりあえず、お金は受け取ったが……。
坂田銀時
銀時はその時、自分の服の裾が少し破れているのに気付く。 まるで猫に引っ掛かれたかの様な。 銀時はそれを見て、しばらく黙り込む。 あの時の男の視線を思い出してから、近くの公衆電話に近づくと十円を入れて通話する。 それは万事屋である。
天馬咲希
坂田銀時
そう言って、銀時は電話を切ると、頭をボリボリと掻く。 2人が大体、どこにいるのか予想がつくからだ。
坂田銀時
銀時は誰に言っているのか、そういうと依頼人の家の方へと歩き出す。 その頃、男の家では、2人はワンピースを着せられて、男の前に座らされていた。
花里みのり
日野森雫
「ダメだ。今日から君はここで一緒に暮らすんだからな。俺のペットとして」
2人「……皆……助けてにゃ」 「無駄だよ。きっと、今頃は勝手にいなくなったんだろうで片付いているさ」
花里みのり
「わからないよ?あの男は少なくとも探そうとはしそうにない雰囲気だったな~。適当そうな男だったし」
日野森雫
2人はきっと来てくれると信じている。 男はそれを聞くと、2人の前にしゃがみこむ。 「なら、その前に帰られないように調教しないとね?ここがいいっていう様に」
2人「!? な、何をする気!?」 「色々とだよ。お楽しみとかもね……」 2人「ひっ……」 2人の目に涙が浮かび上がる。 ワンピースに着替えさせられたのもそういう意味もあってだろうかと。 そして、男が手を伸ばした瞬間だった。 「チェストォォォォォォォ!」 「ゴファァァァ!?」 いきなり扉が蹴破られ、そのまま男に飛び蹴りをかます人物がいた。 それは銀時であり、2人の前に立つと、2人の顔は明るくなる。
日野森雫
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
2人は笑顔を浮かべながら銀時を見ており、銀時はそれを見て微笑む。 それと同時に男は起き上がり、銀時を睨みつける。 「お前、戻ってくるとは……!つうか、人の家壊すなよ!?」
坂田銀時
2人「銀さんが性癖を暴露したよ/したわね……」 若干引いてしまうみのりと雫。 男はニヤッと笑うと、ボタンを取り出す。 「知らないな。それよりも早く帰るんだな。このボタンを押せば、その首輪から電流が流れるぞ」
坂田銀時
花里みのり
締まらない人である。 「それに鍵がないとその首輪は外せないからな!その鍵は俺が持って……アレ?俺が持って……!?」
坂田銀時
「なっ!?」 銀時は鍵を軽く上に投げて、キャッチするを繰り返して見せる。 あの時、蹴り飛ばした時に素早く奪ったのだ。 銀時はそれで首輪の鍵を外すと、2人を見る。 2人「あ、外れたよ/外れたわ。よかった~」
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
みのりは嬉しいと感じると同時にさっきまで感じていた恐怖から涙が溢れてきた。 そして、銀時に抱き着く。
花里みのり
坂田銀時
日野森雫
銀時はそっと2人の頭を撫でる。 昔、咲希にやった様に。 男は銀時に近づく。 「クソォ……。俺のペットから離れろォォォォォ!」 男は殴りかかるが、銀時はそれを受け止める。 それに男は驚き、離れようとするが、掴まれていて離れられない。
坂田銀時
「クソ!クソが!」
坂田銀時
「知るか!俺の!」
坂田銀時
「グボァ!?」 男は殴り飛ばされて、そのまま壁に直撃して気絶する。 それを見た銀時は2人に近づき、笑みを浮かべる。
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
日野森雫
坂田銀時
そう言って3人は歩きながら帰っていくのだった。 男はその後、みのりが警察に通報しました。
次の日の朝。
花里みのり
坂田銀時
花里みのり
桐谷遥
坂田銀時
花里みのり
銀時はジャンプを読みながら言っていた。 ギャーギャーと言い合う銀時とみのりを見て、穂波達は反応する。
望月穂波
日野森志歩
天馬咲希
神代類
そう言って、銀時とみのりを見るのだった。 結局、また無理矢理連行される銀時の姿があったそうだ。