美しい彼女は、今日も息をする

ｺﾝｺﾝﾊﾟｶｯ🥚

ｼﾞｭ---ｯ🔥

渇いた空気が漂うキッチンに朝の匂いがする

紺色のパジャマを着た儘 手際よく朝食のサンドイッチを作る

嬉しいのか少し声ト―ンが上がっている

目の前のテ―ブルに並べられているのは

カフェオレ、サンドイッチ のみだ

無言の儘 サンドイッチを少しずつ食べて行く

何時もと違う気持ちが胸の中に溢れ出す

食器を片づけ 仕事服に着替える

靴箱の上に置かれた大切な写真に向かって 何時も通りに挨拶をする

写真が何だか微笑んだ様な気がした

リズミカルに靴音が鳴る

今日の天気は曇り空

まるで私の今の心のよう

曇り空を一瞬睨んだ

私の目線の先には、パソコンと睨めっ子している谷崎の姿が見えた

此方に気付き何時も通りの笑顔を見せてくれるけれど

何だか無理して笑っている気がした

谷崎さんは、慌ててパソコン画面を閉じた

焦っている谷崎さんが怪しいけれど一番怪しいのは……

この反応は……谷崎さんも知らなかった様ね……

そう言いながら探偵社の窓ガラスを破り外に消えて行った

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