テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

ノワールくん

はじめまして

ノワールくん

お名前と職業を教えてください

山村さん

はじめまして

山村さん

山村碧

山村さん

大学4年生です

ノワールくん

それでは、山村さんが体験したお話を教えてください

山村さん

はい…

山村さん

あれは大学の卒論を書くために山に行った時のことです

私は大学4年生

生物学部に所属しています

大学4年生ということもあって卒業論文を書かなければなりませんでした

山村さん

ん〜

山村さん

卒論のテーマなんにしよっかなぁ…

春奈さん

はぁ…

春奈さん

卒論ダルいよね〜

山村さん

ん〜

山村さん

何かテーマがなぁ…

春奈さん

あはは(笑)

山村さん

春奈さん

きのこの山って(笑)

山村さん

何?

山村さん

お腹すいたの?

春奈さん

違うよ!

春奈さん

この近くの山がきのこの精霊が住む山なんだって(笑)

山村さん

なにそれ(笑)

おかしな話でした

お菓子では無いですよ? 可笑しの方です

山村さん

………そうだ

山村さん

卒論のテーマそれにしよう!!

春奈さん

あはははは

春奈さん

面白い冗談だね(笑)

山村さん

本気だよ!

山村さん

きのこの精霊…

山村さん

それを見つけ出せば私は卒業どころか…ノーベル賞ももらえるかも…

春奈さん

あははは

春奈さん

ま…まぁ

春奈さん

頑張ってみたら(笑)

友人は呆れていたようですが

私は本気でした

この4年間の大学生活の集大成として

あわよくばノーベル賞ももらえることも信じて

私はきのこの精霊が住む きのこの山について

調査することになりました

山村さん

ここか…

私は土曜の…

10時ぐらいだったかな…

その山に赴きました

山村さん

さて

山村さん

きのこ精霊…

山村さん

とっ捕まえてお金持ちになるぞ〜

私はこの時卒論以外にも有名になってお金も貰えるんじゃないのかと考えていました

捜索して1時間

きのこの精霊はおろか きのこは一つもありませんでした

山村さん

…はぁ…

山村さん

きのこの妖精なんていないのかぁ…

謎の男

謎の男

やぁお嬢さん

山村さん

謎の男

きのこの山をお探しかい?

山村さん

…………

謎の男

よければ僕が案内してあげよう!

私の目の前に現れたのはきのこのコスプレをした男でした

山村さん

………

山村さん

警察呼びますよ?

謎の男

なんで!?

山村さん

いや…

山村さん

どう見たって不審者でしょ…

山村さん

もしかして…

山村さん

私を連れ去って…

山村さん

卑猥なことをするんじゃ…

謎の男

そんなことしないよ!

謎の男

とにかくきのこの山はここじゃなくてあの山なの!

山村さん

ここじゃないの!?

謎の男

そうだよ!

山村さん

じゃあ今までの時間は何だったの!?

山村さん

結構疲れたんだけど!

謎の男

やれやれ

山村さん

…やれやれ?

山村さん

随分他人事だね

謎の男

だって他人事だもん

山村さん

……おじさん

謎の男

おじさん!?

山村さん

きのこの山の場所

山村さん

知ってるんでしょ?

山村さん

案内して〜

謎の男

……ちょっと条件があるんだけど…

山村さん

何?

山村さん

卑猥なことは嫌だよ?

謎の男

違うよ!!

謎の男

さっきおじさんって言ったでしょ?

山村さん

うん

謎の男

お兄さんって呼んで!

謎の男

おじさんは傷つくから!

山村さん

…わかったよ

山村さん

きのこのお兄さん♡

謎の男

………

謎の男

いいだろう

謎の男

僕が案内してあげるよ

紆余曲折あって不審者もどきの案内できのこの山に連れて行ってもらうことにしました。

謎の男

ふぅ

謎の男

着いたよ

山村さん

ここ?

謎の男

うん

謎の男

あっ

謎の男

いたいた

きのこの妖精

きの?

山村さん

うわっ

山村さん

何これ?

謎の男

弟だよ

きのこの妖精

きのきのきの!

きのこの妖精

きのきのきの?

山村さん

………なんて言ってるの?

謎の男

『オイラはエギンリっていうんだ』

謎の男

『君は何ていうの?』

謎の男

って言ってるよ

山村さん

……わかるんだ

謎の男

もちろんさ!

謎の男

だって僕は生粋のきのこ精霊さ!

山村さん

へぇ〜

山村さん

ごほんっ

山村さん

私の名前は山村碧

山村さん

碧ちゃんって呼んで!

きのこの妖精

きのきの♪

謎の男

へぇ…碧ちゃん…
って言うんだぁ…

山村さん

…何?

山村さん

私のこと狙ってんの?

謎の男

なんでそうなるんだよ!

謎の男

まったく…

山村さん

ねぇ…

山村さん

他にもきのこ精霊はいるの?

謎の男

もちろんだよ!

謎の男

おっ

謎の男

きたきた

きのこ精霊

きのきのきの!

山村さん

この人は?

謎の男

僕の甥っ子

山村さん

親族ばっかじゃねぇか

きのこ精霊

きのきのき?

謎の男

『名前教えて』って

山村さん

私の名前は
山村碧

山村さん

碧ちゃんって呼んで♡

きのこ精霊

きの…

きのこ精霊

きのきのぉ♡

謎の男

どうやら君に惚れたみたい

謎の男

さて

謎の男

せっかくこの山に来たことだし……

謎の男

歓迎…するよ

謎の男

ふふ…

山村さん

一瞬雰囲気が変わったような気がしましたが気に留めませんでした

謎の男

さて…

謎の男

行こうか…

私はきのこの山の村に迎えられました

きのこの妖精

きのきのき♪

きのこ精霊

きのきのきの♡

謎の男

みんな歓迎してるよ

山村さん

ねぇ

謎の男

山村さん

あの人達は誰?

山村さん

ずいぶん人間に近い形してるけど…

謎の男

…………

謎の男

いずれ…

謎の男

分かるよ…

山村さん

そ…そうなんだ

謎の男

さて

謎の男

ここで待っててね?

謎の男

宴の準備を始めるから…

男は出会ったときと雰囲気がガラリと変わったような気がしました

同時に私の中で何か嫌な予感を感じました

謎の男

きのきのきの

きのこの妖精

きのののの(笑)

きのこ精霊

きのきのぉ(笑)

きのこの精霊達はその場から姿を消しました

山村さん

………

きのこの精霊?

ねぇ

山村さん

!?

山村さん

なんですか?

きのこの精霊?

あなたもここに連れられたの?

山村さん

はい

きのこの精霊?

……すぐに逃げて…

山村さん

えっ?

きのこの精霊?

じゃないと私達みたいになるよ…

きのこの精霊?

彼らの目的はきのこ人間を栽培すること…

きのこの精霊?

私も含めここにいる人達はもともと人間だったの…

きのこの精霊?

みんなあの3人から出された食べ物を食べてこうなったの

きのこの精霊?

身体の組織がきのこに変わる……

きのこの精霊?

とても苦しいの…

きのこの精霊?

あなたはまだ間に合う

きのこの精霊?

今すぐここから逃げて

謎の男

おい

謎の男

余計なことをべらべらと…

山村さん

あ…あの

山村さん

私もう帰ります

謎の男

帰る?

謎の男

来たばっかだろ

謎の男

ご馳走用意したんだ

謎の男

食べていきなよ?

山村さん

い…いや!

謎の男

おいで?

謎の男

そして、僕達の仲間になろ?

謎の男

痛いことはしないから

山村さん

い…いやぁぁあ!!!

私は叫び声を挙げて咄嗟に逃げました

謎の男

………

謎の男

きのきのきの

きのこの妖精

きの!

きのこ精霊

のこ!

すると2人のきのこ達が追いかけ始めたのです…

山村さん

逃げなきゃ…逃げなきゃ…

私は無我夢中で逃げました

山村さん

…はぁ…はぁ…はぁ…

山村さん

…ここまでくれば…

山村さん

きゃっ!!

きのこ精霊

なんで逃げるの?

きのこ精霊

逃さない…

きのこ精霊

君も僕らと同じ

キノコになるんだ!!

山村さん

きゃっ!

私は腕を引っかかれました

きのこ精霊

これで終わりだ…

山村さん

キャーーーーー!!!!

無我夢中で逃げました

山村さん

…!?

目が覚めるとそこは最初の山の麓でした

あれは夢だったのか…

山村さん

夢かぁ…

山村さん

…!?

山村さん

そんな…!!

腕を見ると引っかき傷がありました

あのキノコの化物から引っかかれた傷です

間違いない

あれは…

夢ではなかった

ノワールくん

…………

ノワールくん

きのこの精霊…

ノワールくん

思ったより怖いのですね

山村さん

…はい

山村さん

もうきのこはこりごりです…

ノワールくん

ところで…

ノワールくん

山村さん…

山村さん

なんですか?

ノワールくん

卒論書き終わりました?

山村さん

!?!?!?!?

山村さん

やっば!!!

山村さん

1文字も書いてない!!

山村さん

明日締め切りなのに〜〜!!

ノワールくん

ノワールくん

何よりも怖いのはきのこのバケモノではなく

ノワールくん

卒論でしたね

山村さん

とほほほ……

ちょっと不思議で怖い話

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

34

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚