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真由美

うわー!懐かしい!

真由美は小学生の頃ずっと住んでいた田舎から都会に引っ越した。

だか、何故だが昔のような明るさは無くなっていた。

真由美

あ。洋子おばさん!久しぶり!元気だった?

洋子おばさん

貴女…もしかして真由美ちゃん?大きくなってべっぴんさんになったねぇ

真由美

またまた〜そんな事言って〜
(良かったおばさんは昔のままだ。)

真由美

ねぇ洋子おばさん。何か皆昔とちょっと元気なくない?

真由美は遂に聞いてみる事にした。

洋子おばさん

…真由美ちゃんと仲が良かった鉄朗っていたでしょう?あの子が、八尺様に魅入られちゃって、昨日連れて行かれたんだよ。

八尺様とは240cm位の女性の形をした、異形の物。魅入られた人は数日以内に死ぬと言われている。

真由美

そ、そんな。

真由美

封印したんじゃないの?

洋子おばさん

そうなんだけど…

洋子おばさんはやつれているせいか少し細くなった気がする。

洋子おばさん

立ち話もなんだし、家に上がって頂戴

洋子おばさん

何か飲む?

真由美

あ、麦茶

洋子おばさん

そう。昔から変わらないねぇ。

ーしばしの沈黙ー

真由美

そ、そう言えば!私お婆ちゃんの家に泊まろうかなと思ってて。お婆ちゃんはどこに居るか知ってる?

洋子おばさん

キヨさんは畑に居ると思うよ。

洋子おばさん

でも、今は行かない方がいいんじゃない?

真由美

え?あ、うん

剛彦おじさん

おや。珍しい客だな

真由美

剛彦おじさん!久しぶり!

剛彦おじさん

おぉ!真由美ちゃんか。

剛彦おじさん

元気にしてたか?

真由美

うん!東京では元気にしてるよ!

剛彦おじさん

なら、良いんだ。

真由美

あのさ、鉄朗が八尺様に連れて行かれちゃったんだよね。さっき、洋子おばさんから聞いた。

剛彦おじさん

…そうか。実はな話し合いが今日あって、話し合いの結果若い奴等はここから、離れた方が良いんじゃないか、って言う結論が出た。

洋子おばさん

そんな。

剛彦おじさん

だから、真由美ちゃんにも、東京に帰って貰うしかなぁ…

真由美

私。ここに夏中じゃなくても良いから、居たいよ。

剛彦おじさん

だがな…

洋子おばさん

決定事項は変わらないのよ。

真由美

私絶対ここに居る!

洋子おばさん

真由美ちゃん、知らないでしょうけど、八尺様に魅入られたのは鉄朗だけじゃないのよ。

剛彦おじさん

そうなんだ。他にも村の若い奴等が連れて行かれているんだ。

剛彦おじさん

だから、真由美ちゃんまで魅入られて欲しくないんだ。

真由美

そんな…

剛彦おじさん

そろそろ時間だ。洋子行こうか。

洋子おばさん

そうですね。あなた。

真由美

どこに行くの?私も行ってみたい!

剛彦おじさん

…良いだろう。付いてきなさい。

洋子おばさん

約束があるんだけど守れるんなら来なさい。

真由美

約束?私もう高校生だよ!

洋子おばさん

ふふっ。そうね。じゃあ、絶対に私達から離れないでね。まぁ、側を離れないでと言うより、奥の部屋の鈴蘭の部屋には絶対に入らないでね。

真由美

?うん、分かった。

真由美

(何で入っちゃ駄目なんだろう?鈴蘭の部屋って事は神主さんの離れか。)

おばさん1

あら〜洋子さん。こんにちは〜

おばさん2

あら?後ろにいるのは?

真由美

あー!おばさん達!久しぶり!

おばさん1

真由美ちゃん!?まぁ、久しぶりねぇ

おばさん1

元気にしてた?

真由美

うん!元気元気!

おばさん2

友達はちゃんと出来てる?
真由美ちゃんは社交的だから、
出来てるでしょね。

真由美

いっぱいいるよー!

おばさん1

あら、そろそろ始まっちゃう。

おばさん1

急ぎましょう。

おばさん2

そうね。真由美ちゃんを見たら皆びっくりするでしょうね。

周りにはここら辺の人がほとんど集まっていた。

神主さん

えーでは皆さん。月間報告をお願いします。

真由美

おばさん。月間報告って何?

おばさん2

八尺様が現れたのは聞いているわよね。その為に一ヶ月の出来事や怪しかった事を書いて毎月提出するのよ。

真由美

そうなんだ…

おばさん1

でもね。こんな事をして成果が出るかって言ったら違うのよ。

おばさん1

魅入られた人は数日で亡くなってしまうし、こんな事したって無駄だって皆気付いてるのよ。

洋子おばさん

神主様なりに考えがあるんでしょう?私達は従うまでよ。

神主さん

では皆さん。昨日と今日の朝の会議で出た、50歳以下を村から離れさせると言う結論が出ました。

神主さん

何か質問のある方はいますか?

おじさん1

オレ達に村から出て行って、あとは自分達で生きろって言うのか?

神主さん

そ、そう言うのではなくて…

おばさん1

そうよ。私達はここにずっと住んでたしここ以外に住むところなんてないのよ。急に決まって私達をここから出すなんて困るわ。

辺りには、不満と文句。溜息で空気は満たされた。

年配の男性

まぁまぁ、皆さん今日はここまでにして、また後日話し合いをしましょう。
それで良いかね?

神主さん

あっ…はい!

年配の男性

では、皆さん帰りましょう。

真由美

思ったよりも大変なんだなぁ。

真由美

私も東京に帰った方がいいかなぁ?

ぽぽぽ…ぽぽぽ

真由美

(ん?ぽぽぽって何の音?)

ぽぽぽ…ぽぽぽ…ぽぽぽ

真由美

そう言えば、お母さんが昔何か言ってた気がする。

お母さん

あのね真由美。もしも、ぽぽぽって言う声が聞こえたら直ぐに逃げるのよ?
その声はね、八尺様が出している声だからね?

真由美は真っ青になる。真由美はその場に硬直してしまった。

真由美

ど、どうしよう。

八尺様

ぽぽぽ

真由美

きゃあぁぁぁ

目の前には、とても大きい長髪で黒髪の女性が立っていた。

真由美はそこで、気を失った。

お婆ちゃん

真由美ちゃん!

お婆ちゃんに名前を呼ばれて真由美は目覚める。

真由美

わ、私

真由美は硬直しながら、口をパクパクさせる。

お婆ちゃん

怖かったねぇ…大丈夫だよ。真由美ちゃん。

真由美

はぁ…はぁ…

剛彦おじさん

…真由美ちゃん。東京に帰ろうか。

洋子おばさん

あのね。3人で話し合った結果。神主さんにも話して今日朝一で、東京に向かいましょう。

お婆ちゃん

婆ちゃんも、付いて行くからね。安心してね。

剛彦おじさん

神主さんも同行してくれるそうだ。

真由美

うん…分かった。

お婆ちゃん

東京に帰るまでは絶対に車の外に出ては行けないよ?

真由美

も、勿論

車を発車させると、後ろから声が聞こえて来る。

八尺様

ぽぽぽぽぽぽ!

八尺様が猛烈な速さで向かって来る。車は結構な速さで走っているのに、八尺様はどんどん近づいて来る。

お婆ちゃん

真由美ちゃん!外を見てはいけないよ!

神主さんは何かを唱えながら瀧のような汗をかいている

遂には、八尺様は窓にピッタリ着きながら走っている。

剛彦おじさん

もうすぐで、抜け出せる!もう少しの辛抱だ。

八尺様

ぽぽぽ!

真由美

キャッ!

真由美は気を失った。目を開けると目の前には、八尺様が立っている。その姿を見て真由美はまた目を閉じる。

数時間後、真由美は亡くなった。

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