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#ギャンブル
りんご
904
19
朽華 歌仙
78
【SYSTEM】
【SYSTEM】
巨大なスクリーンが灰色の光を帯び、問題文と4つの選択肢を映し出す。
【SYSTEM】
【SYSTEM】
生島菜々美
菜々美は首を傾げ、同じCチームの生徒ナンバー12・工藤珂瑛来を見る。
珂瑛来が昔から“星占い”にはまっていることを知っていた。
生島菜々美
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
珂瑛来の声は、思ったより落ち着いていた。
知っているものが出たことで、少しだけ自信を得たようだった。
だが、すぐに表情が曇る。
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
けれど、珂瑛来も確信してはいなかった。
属性だけで見れば、どの選択肢にも違和感はある。
それでも、いちばん説明がつくのは①だと思いたかった。
Cチームの生徒たちは、スクリーンを見つめたまま黙り込んだ。
生徒ナンバー21・土橋怜那。
生徒ナンバー32・三島海凜。
そして、菜々美。
ここは珂瑛来に任せるしかない――
彼女以外の3人も、そう思っていた。
5分という時間が、少しずつ削られていく。
工藤珂瑛来
生島菜々美
工藤珂瑛来
菜々美は、一瞬返事に詰まった。
大吉。
この部屋で、その言葉がどれほど頼りになるのかはわからない。
けれど、他に答えはなかった。
一方、Aチームは比較的落ち着いていた。
生徒ナンバー10・金本爽香を筆頭に、秀才が揃っていた。
爽香はスクリーンを見つめ、静かに考えていた。
金本爽香
金本爽香
表情は変わらない。
焦りも怯えも見せず、目だけが問題文を追っていた。
その反対に、最も動揺していたのはEチームだった。
生徒ナンバー05・江島早灯南。
生徒ナンバー14・佐倉樹里。
生徒ナンバー23・富野星羅。
生徒ナンバー35・毛利算奈。
4人は答えを探すどころか、代表者さえ決められずにいた。
江島早灯南
佐倉樹里
富野星羅
毛利算奈
声が重なり、意味を失っていく。
答えを考える時間。
代表者を決める時間。
そのすべてが、命乞いの中で失われていった。
5分が経過した。
Eチーム以外の8チームは、回答を終えていた。
Eチームだけが、まだ罵り合っている。
【SYSTEM】
【SYSTEM】
その声で、4人は時間切れを悟った。
江島早灯南
佐倉樹里
富野星羅
毛利算奈
天井の穴が4つ、灰色に光った。
次の瞬間、降り注いだ光線が4人の頭部を貫いた。
江島早灯南
佐倉樹里
富野星羅
毛利算奈
4人は、ほぼ同時に床へ崩れ落ちた。
脳天から細い煙が上がっている。
悲鳴が響いた。
誰かが目を覆う。
誰かがしゃがみ込む。
誰かが、チームメンバーにしがみつく。
菜々美は、Eチームがいた場所から目を逸らせなかった。
さっきまで声を上げていた4人が、もう動かない。
答えを間違えたのではない。
答えることすらできなかった。
それだけで、4人全員が死んだ。
【SYSTEM】
冷たい声が響く。
皮肉とも、警告とも聞こえた。
だが、そこに感情はなかった。
生徒たちは震えながら、スクリーンを見る。
今度は、自分たちの回答結果が示される。
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工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
けれど、視線がAチームの回答で止まった。
金本爽香。
彼女が選んだのは、③。
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
そう言い聞かせなければ、立っていられなかった。
【SYSTEM】
【SYSTEM】
挑発めいた問いかけだった。
珂瑛来が息を吸い、堂々と口を開いた。
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
【SYSTEM】
【SYSTEM】
スクリーンの光が、一度瞬いた。
工藤珂瑛来
工藤珂瑛来
珂瑛来は祈るように目を閉じ、恐る恐る開いた。
表示された正解は――
③。
工藤珂瑛来
細い脚が震える。
彼女を支えていた“大吉”という言葉が、足元から崩れていく。
【SYSTEM】
金本爽香が、静かに口を開いた。
金本爽香
金本爽香
金本爽香
金本爽香
金本爽香
金本爽香
金本爽香
金本爽香
あまりにも冷静で、正確な解説だった。
他の生徒たちは、言葉を失った。
【SYSTEM】
【SYSTEM】
【SYSTEM】
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天井の穴が5つ、灰色に光った。
菜々美の横で、珂瑛来がこちらを見る。
工藤珂瑛来
その声は、ひどく幼く聞こえた。
工藤珂瑛来
助けて、と言われた気がした。
けれど、菜々美には何もできなかった。
次の瞬間、灰色の光が珂瑛来の脳天を直撃した。
同時に、Bチームの雨宮螢。
Dチームの牛嶋楓。
Fチームの衛藤華。
Gチームの結城壬子。
誤答した代表者たちが、床へ崩れ落ちる。
珂瑛来も仰向けに倒れた。
白目を大きく見開いたまま、もう動かない。
生島菜々美
同じチームで、さっきまで隣にいた。
大吉だと、自分に言い聞かせていた。
その声が、まだ菜々美の耳に残っている。
けれど、周囲ではすでに誰かが呟いていた。
生徒の誰か
生徒の誰か
菜々美の背筋が冷たくなった。
まただ。
死んだことは覚えている。
灰色の光も、倒れた身体も、悲鳴も。
なのに、名前と顔だけが少しずつ遠のいていく。
生島菜々美
菜々美は小さく呟いた。
生島菜々美
名前を口にしなければ、この部屋に奪われる気がした。
壁の一部が音もなく開いた。
そこから、灰色の人影が何体も現れ、倒れた生徒たちへ近づいた。
Eチームの4人と、誤答した代表者5人。
合計9人の身体が、次々と持ち上げられていく。
最初からそこにあった荷物を、回収するように。
悲鳴は、もうなかった。
生徒たちは、泣くことにも疲れ始めていた。
菜々美は、運ばれる珂瑛来の顔を見つめた。
最後の言葉――
大吉のはずなのに。
それだけが、灰色の部屋に薄く残っている気がした。
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コメント
1件
おお、第14話読み終えました…。星座の属性で解くクイズかと思いきや、英語のスペルが正解だったんですね。珂瑛来が「大吉」って自分に言い聞かせてたのに、そのまま外れてしまう流れが切なかったです。菜々美が彼女の名前を繰り返して記憶に留めようとする描写、すごく心に残りました。爽香の解説が冷静すぎて逆に怖い…。このデスゲームのルール、本当に容赦ないですね。