TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

朝陽

なんか暗い話になっちゃったね

朝陽

ごめんね

奏汰

ううん、大丈夫

奏汰

でもさ

申し訳なくなって顔を下げていたけれど奏汰が覗き込むようにして、目があう

奏汰

これからは俺たちがいるんだからもう一人ぼっちじゃない

奏汰

でしょ?

優しい顔で笑う奏汰

本当に甘いよ、甘すぎるよ

私の事なんも知らないのに

私がなんでここに来たのか知らないくせに

なんだか胸が痛くなって

でも、それを顔に出さないように

朝陽

そう…だね

そういって顔を背けた

奏汰

話していたらこんな時間になったや

朝陽

あ、確かに

もう四時になっててそろそろ日が昇りそうになっていた

奏汰

学校とかあるだろうし早く帰って寝た方がいいな

朝陽

んー私の家はここから遠いからどのみち寝られないし

朝陽

明るくなってから一人で帰るよ

奏汰

あのさー俺を誰だと思っているの?

朝陽

どういうこと?

朝陽

ひ、ひゃあああああ!

奏汰

しっかりつかまっていないとおっこちるからー

実は今ジェットコースターに乗ってるんじゃないかってくらいの悲鳴を上げたけど

これバイクです…

バイクとは思えないほどのスピードで滑走する奏汰に振り落とされないようにと、必死にしがみついていた

私のなかで初めての異性との2人の理のはずなのに楽しんでる暇なんてこれっぽっちもない

朝陽

ちょっと、こんなにスピード出してつかまるから!

奏汰

俺がそんなヘマすると思う?

奏汰

一応道は考えているから大丈夫!

そうですか、そうでした

この人が捕まるわけないじゃん!

朝陽

ていうか警察以前に私が死ぬからあああ

そんなこんなで

奏汰

ついたよって…大丈夫?

朝陽

うぅ…これが大丈夫に見える?

バイクを止めて振り返った後の奏汰を睨みつける

スマホを見ると奏汰をバイクに乗ってから15分くらいしかたってないんだけど

奏汰

あはは、

奏汰

でもこんなに早く着いたでしょ?

朝陽

それはそうだけど、もう二度と奏汰のバイクには乗らない

朝陽

まぁ、ありがとう

朝陽

もうここで大丈夫だから

朝陽

じゃ

一応送ってもらったお礼をして、ふらふらと歩き出す

奏汰

そんな状態で一人で帰すわけにはいかないから

奏汰

玄関くらいまで送るから

朝陽

え、いいから

正直言って見られたくないんだけど

奏汰

だーめ

奏汰

ほら行くよ

そのまま手を引かれながら家の前まで案内する

奏汰

…え、ここが家?

朝陽

だから見られたくなかったのに

私の住んでいるアパートはボロ中のボロ

奏汰

え、ほんき!?

奏汰

セキュリティーもあったもんじゃないじゃん!

朝陽

大丈夫だよ、何んとかやってこれているし

奏汰

だめ!今すぐにひっこして!

朝陽

もー無茶言わないでってばぁ

顔を真っ青にして言われてもさ

朝陽

あのね、ここは親戚から送られているお金でくらせるのはここくらいしかないから

朝陽

仕方ないの

奏汰

…なら

急に目の前に手を出される

朝陽

ん?

奏汰

スマホだよ、スマホ

奏汰

連絡先交換しよ

奏汰

何かあったらすぐに電話してよ

奏汰

バイク飛ばしてくるから

朝陽

…バイク飛ばしてもつくころにはもうおそいんじゃ…

何か視線を感じてそっちを見ると、拗ねたような顔した奏汰が私をじっと見ていた

奏汰

あんなのが全力だと思ってる?

朝陽

え、ちがうの

奏汰

今日の半分くらいの時間でこれる

朝陽

まじですか

奏汰

だからいつでも呼んでよ

奏汰

さっきも言ったけど朝陽は俺の大事な仲間なんだから

その言葉に胸がちくんとした

その後、奏汰とか別れて布団に倒れこむ

でもさっきからずっと胸がチクチクして

こんなものなくなればいいのに

ブブッ…ブブッ…

スマホの画面には‘‘大輝‘‘の文字が

大輝

おう、朝陽

朝陽

うん

大輝

計画の方はどうなった

朝陽

あなたの望み通り

朝陽

うまくいったよ

そうこれが私の現実

大輝と話していると嫌でも現実を見なくちゃいけない

だから私はこの感情に無理やりふたをした

この作品はいかがでしたか?

118

コメント

1

ユーザー
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚