TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

うわぁぁあああああああああッッ!!!

あ゙、…ッい………ッッ

能子様?!能子様ッ!!

海の下にも都はございます………

ッこのッッ………!

お前は人間じゃないッッ!!

遮那

ッはっ……ッッ

遮那

(また………ッあの夢……ッッ)

遮那

………ッふ………ッッw

遮那

(………私もまだまだ子供だな………帝のことも建礼門院殿のことも………妹のことさえ………)

遮那

ッッ!!(頭痛)

遮那

ッ………はぁ………ッッ

時行

スースー(。-ω-)zzz. . .

遮那

(………まだ長寿丸は寝てる………まだ…夜………か………)

遮那

(少し………外に出よう………)

遮那

スッ………(立ち上がる)

遮那

(………めっちゃ汗かいてる………仕方ない、服も着替えよう………)

遮那

(服………もう一着持ってきててよかった………)

˖°.+:.♯:.♪+.。*.+:.♯:.♪+.。*.+:.♯:.♪+.。…

時行

…?んぅ………?

時行

(美しい笛の音………?)

時行

(!これ……遮那殿の………!)

時行

ガバッ(起き上がる)

時行

テテテ……(小走り)

遮那

……スゥ………(息を軽く吸う)

˖°.+:.♯:.♪+.。*.+:.♯:.♪+.。*.+:.♯:.♪+.。

時行

…!

その様子は私の目には…

この前、雫が戯れていた無数の光が

遮那殿の笛の音に合わせて

遮那殿の周りを悠々と舞っているかのように映った

遮那殿の吹く笛の音は、今迄私が聞いてきた笛の中でも最上級に美しい…

その立ち居振る舞いですら、貴族のように感じてしまう程だった…

時行

遮那…殿…?!

遮那

?!長寿丸………?!

遮那

あ、………ごめん、起こしちゃった………?

時行

あ、いえ!そんな事は………

時行

それより………その服は………?

遮那

あー………これ?

遮那

『水干』だよ!

時行

水干………って………貴族が着ているモノでは………?

遮那

………え………?

時行

………遮那殿、本当は貴族の方なんですよね………?

遮那

………ははっ、やっぱりバレちゃったか〜…

遮那

そうだよ、私の先祖(父上)は源義朝

遮那

これでも、れっきとした貴族だし、武士だよ

時行

………やっぱり………

時行

………あの盗賊と戦ったときの戦闘能力は、一体何処から来たものかと………

遮那

………全ては私の師の教えだよ

時行

師………?

遮那

そう、お師匠様

遮那

………して、話は変わるけど………

遮那

長寿丸、君何か隠し事してない?

時行

Σ(゚Д゚)ギクッ!

時行

な、!

遮那

ふふっ、やっぱりね

時行

なんで分かったんですか…?!

遮那

眼だよ

時行

?眼……?

遮那

そう……私と同じ……竜胆色の瞳………

遮那

君だって立ち居振る舞いに品がある。それも………その歳では中々身につかない上流階級の品格………

時行

←貞宗にも思われてた時行様

遮那

でもやっぱり極めつけは眼だね。

遮那

君の眼は綺麗だ。人は眼に今迄経験してきた事が詰まってるよ

時行

………?というと………?

遮那

………君は心の優しい人だね………

遮那

それも………失う辛さを分かっているから………なんだね

時行

ッ!(燃える鎌倉を思い出す)

遮那

"眼は口ほどにモノを云う"………ってね

時行

………

遮那

………君は、何を隠しているの………?

時行

!あぁ、いや…!

時行

8歳のときに父上の館が火事になって…

遮那

…たしか君の父上は諏訪の衛士だったよね

時行

!はい……!

時行

そ、それで親が火事で亡くなってしまって……頼れる身内も居ないから諏訪大社で稚児として働いているというだけですよ!

遮那

(……成程、それで優しさが……)

遮那

……私と同じだね

時行

……?っえ?………

遮那

………私も、7歳の時に寺に入れられて………それから母上には会ってないよ

時行

?!母上と会ってない……?!

時行

ち、父上は………?、!

遮那

………

遮那

………((ボソッ

時行

…?

遮那

……私は

父上の顔も覚えてないよ

時行

ッ!?

遮那

……私が2歳の頃に戦で死んでしまって………

遮那

私は、父上がどんな人だったのか………わからない

時行

(2歳で……)

遮那

……あーでも………父上にあったことのある兄上が居るのが良かったよ

遮那

………父上の事………よく聞いてたしね

時行

………

遮那

………なーんてね!

遮那

嘘だよ!

時行

………へ?

遮那

あっは!

遮那

私はただの武士だよ!そんな重い過去も………何もないよ!

時行

な、…なぁんだ………本気で心配したのに………💧

遮那

ッ!あっは………!

遮那

………ホントに"嘘"ならよかったのに………(((ボソッ

時行

………?

遮那

さ!今日ははやく帰って寝よ!

時行

…!はい………!

時行

(最後、なんか呟いてた気がするなぁ………)

時行

|д゚)チラッ(遮那を見る)

"人は眼で分かる"と遮那殿が言っていたので…

私も少し……遮那殿の眼を見てみる事にした

遮那

!(時行に気づく)

遮那

(^^♪(優しく微笑む)

時行

安心するような…ふわふわした笑顔…

その眼には…

遮那殿の小柄な身体に見合わないような

優しさと

狂気と

品格と

……そして何より……

哀しみがあった

心から今にも溢れ出してくるような、哀しみが…

何か"大切な物"を奪われたあとのような……

その眼を見て、私は確信した………

あぁ…

この人がさっき言ったことは………

"嘘"なんかじゃない

この作品はいかがでしたか?

36

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚