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少し前の話……

私は中学3年の時すでに鳳来の幹部だった春樹たちと出会った

その頃は親戚のおじさん達からひよりちゃんの家に移った時。 つまりこの学校に転校してきた。

それで同じクラスで当時から有名だった春樹たちに全く興味を示さなかった私を気に入ったのか、幹部全員でよく私に絡んでいていた

それに根負けした私は少しづつ彼らに心を開いていった。

そして莉乃のことお父さん達、おじさん達のことも話時みんな黙って聞いてくれて、自分たちのことも教えてくれた。

みんなは私の話を聞いた上で仲間にしてくれた。 そんなみんなとこのままの関係が続けはいいと思っていた

なんでこんな浅はかな考えをしていたのか……

初めてだったんだ。 私たちのことを信頼して頼って仲良くしてくれる人が出来たのが

でもそれからしばらくしてそれ一気に崩れ落ちた。

私が仲間になって半年以上たったある日、もう既に悪夢のカウントダウンは始まっていたのだから。

そう、春樹が気に入ったといい転校してきた優月を倉庫に連れてきた。

透流

んあ?誰その子

雅人

あぁ!うわさの可愛い転校生じゃん!

和樹

転校生?

直樹

でもなんでその転校生がここに?

春樹

気に入ったから?

雅人

よかったな莉子。

莉子

うん!女の子待ってたんだよー

優月

えーっと?

莉子

あ、私は莉子って言うの!

莉子

よろしくね!

優月

わぁぁい!莉子ちゃんよろしくね!

この時は純粋に女の子の友達が出来て嬉しかった。

でも…

それから何日かたったある日、その日はたまたま私と優月が遅れて倉庫に行っているときだった。

優月は人が変わったようになっていた

みんながいる時みたいになんて笑わなかった。 でもまだ友達付き合いに慣れていなかった私はそんな様子に戸惑っていた。

莉子

優月ちゃん?
大丈夫?

優月

……

莉子

ゆ、づきちゃん?

具体的にわからないけどなにか嫌な予感が私を覆う

そんなとき無表情の優月がこちらを見た。

優月

優月

ねぇ、あんた姫降りてくんない?

莉子

……へっ?

優月

私鳳来のみんなに近づいたのだって姫になりたかったからなの

優月

それにはあなたが邪魔なの

いつもより低い声に理解が追いつかない

莉子

何を…言ってるの?

優月

だから目障りなの

優月

だからさ私の前から消えて?

そうケラケラわらいながら言う彼女が、いつも優しく接してくれる彼女とは思えない。 この子は誰? そんな言葉が頭を駆け巡る

莉子

優月ちゃん?

優月

てかさあんなに男が周りにいるのになんとも思われないってどんだけ魅力ないの?

優月

まぁそれの方が私にとって好都合だけど

莉子

…一体なんのつもりなの

優月

ん?莉子ちゃんが自分の意思で姫を降りてくれないなら、私が幹部のみんなをおとすの

莉子

おとす…って?

優月

ここまで言ってもわからないの?
本当に男にたいせいついてないんだね

優月

全員私を好きにならせるって言ってんの

莉子

全員を?そんなの無理に決まってる

優月

さぁ?そんなのやってみないと分からないし

優月

でもひとつ言えるのは彼らが私を好きになった時があなたの終わりってこと

優月

まぁせいぜいその時が来るまでの今を楽しんておきなさい?

そう笑いながらあるいて行く彼女の言うことを私は、本気にしてなかった。

みんながこんな子に落とされるはずがないと信じていたのだ

けど、みんなが優月に落とされるまでにそう時間はかからなかった。

雅人

あれ?そろそろ帰る時間じゃない?

優月

あ、たしかに

透流

今日は誰が送ってく?

雅人

おれ!

直樹

なんでだよ、お前昨日送ってったろ

透流

じゃあ俺!

和樹

そんな揉めるんだったら俺が送っていきます

雅人

なんでそこで和樹がはいってくるんだよー

そんな会話をみんながしているのを部屋の端っこの方で1人本を読んでいる私。

少し前までは私もあの中にいたはずなのに、今は優月を中心にしている会話に私が入る隙間はない。

なんでだろう。姫は私のはずなのにまるで私のことはいらない存在。 そう言わているみたいで胸が張り裂けそうな毎日

直樹

あ、莉子も送ってくよ

莉子

…うん。

莉子

ありがとう

ついでみたいに言われてるのは正直とても辛かった。 でもそんなこと言ったらみんなと亀裂が入ってしまうかもしれない。

そう思って言えずに平然を装っていた 今考えると私はみんなに依存していたんだと思う。 やっと出来た自分の居場所を失いたくなくて、また1人になるのが怖くて

春樹

莉子?どうかしたのか?

莉子

なにが?全然大丈夫だよ

春樹

そうか

そんな言葉だけの心配。 ねぇこれでもあなた達といて数ヶ月はたってるんだからそんなの簡単に気づけるんだよ?

莉子

…ちょっと他のみんなと話してくるね

そういって部屋を出て話しかけてくれる下っ端くんたちにかるく言葉を交わして倉庫の裏で1人泣き続ける。

みんなの前で泣くとめんどくさいやつそう思われてしまうかもしてないから。ただでさえ足元は崩れかかっているのに…

そう自分で崩さないようにしているうちにこれが習慣になっていた。

莉子

なんで?なんで…

莉子

私がこんな目に遭わなくちゃいけなかったの…

莉子

やっぱり私は生まれながらいらない子だったの?

莉子。 そんなことない。 莉子がいらない子なんてありえないでしょ?

莉子

り、の…

ねぇこんなことになっていつまで黙ってされるがままになっているの?

莉子が言えないなら私が代わりに行ってあげるよ?

莉子

ううん、そんなことしても無駄だよ

莉子

みんなは私より優月ちゃんが好きで大切なんだから、莉乃がそんなこと言っても誰も信じない。

だとしても!!

莉子

大丈夫だから

どこが?今の莉子は全然大丈夫じゃない!

ねぇだから私に任せて少し休みなよ

莉子

莉乃…お願いこれ以上崩したくないから

莉子

もう前みたいに私は強くないからだから、余計なことはしないで…

莉子… わかったよ。そんなに言うなら何もしないでも私には隠し事をしないで

莉子

うん。ありがとう

下っ端

莉子さーん!

下っ端

どこにいるんですかー?

莉子

はっ

莉子

な、なに?どうしたの?

下っ端

総長たちが呼んでますよって…

下っ端

泣いてたんですか?

莉子

ううん。大丈夫。

莉子

ちょっと目にゴミが入っただけだから、みんなには言わないでね

下っ端

あ、でも!

莉子

探してくれてありがとう!じゃあ戻るね!

そしてその時が来てしまった。

その日も委員会があって私だけ遅れて倉庫に着いた。

でも下っ端くんたちはなにかいつもと雰囲気が、違っていたみたいで気になって聞いてみたの

莉子

みんなそんな暗くなってどうしたの?

下っ端

それが幹部の皆さんが莉子さんのことを待っているんです

莉子

うん、で?

下っ端

なんかいつもより怒っていたみたいだから

莉子

私なんかしちゃったかな?

莉子

とりあえず行ってくるね

コンコン

さっきの下っ端くんの言葉でいやなモヤモヤがどんどん大きくなる

春樹

入れ

莉子

ごめん、委員会で遅れちゃった

莉子

ってなんでみんなそんな怖い顔で私を見てるの?

莉子

てか優月ちゃん!?
それどうしたの?!

そこには制服がはだけて顔や腕に痣が出来ている優月の姿があった

優月

いや!
こっちに来ないで…

莉子

え?優月ちゃん?

莉子

ちょっと!優月ちゃんに何があったの!!

雅人

は?

雅人

お前何言ってんの

透流

それ本気で言ってる?

莉子

逆になんてみんなはそんなに
静かにしてられるの!?

莉子

優月ちゃんを傷付けたやつ憎くないの?!

直樹

てめーふざけんなよ

莉子

え?

雅人

優月にこんなことしたのお前なんだろ

莉子

…は?

透流

ゆーちゃんが言ってたよ

透流

ね?

優月

う、うん…

優月

私が男の人に殴られてた時にその人たちと一緒に莉子ちゃんもいたの…

和樹

莉子。一体どういうことですか?

莉子

私しらないよ

莉子

だって今日は委員会で遅れるって言ってたよね!?

春樹

あぁでもな確認は取れてるんだよ

春樹

同じ委員会の倉木に聞いたが今日は来てなかったらしいな

莉子

え?

私はこの時理解した。 あぁあの時優月ちゃんが言ってたのはこの事だったなんて。

それに倉木さんは優月ちゃんの取り巻きの1人だったはず

はめられたんだ あの子に

直樹

おい。どういうことだよ

直樹

やっぱりお前なのか

莉子

ねぇ違うってば!

優月

ね…え

優月

どうしてそんな嘘つくの?

優月

ひどいよ…

莉子

ねぇ何言ってるの?

莉子

嘘ついてるのは優月ちゃんの方でしょ?

莉子

みんなを騙してまでそんなに私のことを追い出したいの!?

莉子

なんで?ねぇ!

優月

ひっ!

雅人

おい!マジでふざけんなよ

透流

こんなことする子だと思わなかったよ

莉子

だから違うってば!

透流

見損なったよ

雅人

俺らを騙してたんだな

直樹

目障り。どっかいって

莉子

みんな?話を聞いてよ!

和樹

何言ってんの

和樹

君の居場所はもうないよ

春樹

…ここから出ていけ。

莉子

な、に言ってるの?

莉子

ねぇ…

春樹

莉子。

いやだ。いや! それ以上は、お願いだから それ以上先は言わないで

春樹

お前を鳳来の姫からおろす

春樹

そして優月を新しい姫にする

優月

え?

優月

…ふふ

みんなみんなそれでいいってことなの。 私を信じてくれない。

恋は人を変えてしまうってひよりちゃんから聞かされていたけど、そのことを優月ちゃんは知っていた。

そしてそのみんなの恋心を利用して私を追い出す。 みんなは操られていたんだ

仲間だった私より好きな人のことを信じちゃうんだ。

ねぇその子みんなに見えないように笑ってるんだよ?

でも私は姫を降ろされたら一体何が残るの?

私の存在する意味はなんなの?

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