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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

今日は休み明けの月曜日――

家から学校まで、本当は電車通学なんだけど……

ギリギリまで私と居たいから…と、毎日 お義兄ちゃんが車で送り迎えをしてくれている。

周りは凄く羨ましがるんだけど、凄く目立つから私は、ちょっと恥かしかったり……

優菜

ありがとう!お義兄ちゃん!
じゃあ、行ってくるね‼

ちゃんと、真面目に勉強しろよ?

優菜

わ、分かってるよ……!
お義兄ちゃん、厳しいんだもん!

当たり前だろ!!
親父達が旅行の間は俺がお前の親代わりだからな。

『親代わり』……

優菜

(親代わりがプロポーズしてどうすんのよ)

私達の両親は今、海外旅行中で、3ヶ月は帰って来ない。

その間、お義兄ちゃんが家のことを任されているんだけど…

そのお陰でお義兄ちゃんはやりたい放題という訳で……

優菜

お母さん達はもっと優しいよ?
お義兄ちゃんみたいに口煩くないもん。

ふ―ん。
俺にそんなこと言って良いのか?

優菜

(し、しまった…怒らせちゃったかな…?)

優菜

あ、私行くね!!
じゃ、じゃあね!お義兄ちゃん!!

そう言って私は、助手席から脱出しようとした――

優菜

うわぁっ…‼

ドアを開ける寸前で、腕を“グイッ”と掴まれてしまったのだ。

優菜

っ…///

優菜

(こ、この状況…とってもマズイような…)

掴まれた勢いで、仰向けのまま運転席に座るお義兄ちゃんの、膝の上に倒れてしまったのだった――

お前、いつからそんな風に俺に歯向かうようになったんだ?

怒った顔で見下ろすお義兄ちゃん。

優菜

(こ、怖い……)

優菜

ご、ごめんなさいっ……

私は少し怖くなって、涙目になりながら謝った。

しかし、そんな恐怖も束の間……

クスッ…怯えてる顔も可愛いなぁ…

そう言ってすかさず、おデコにキスをする。

優菜

っ…///

優菜

なっ…なっ…何してんの…!?

何って…キス?

優菜

い、言わなくて良いから…///

優菜

てか、そうじゃなくて!!
こんなとこでしなくても!!

愛する婚約者に、いってらっしゃいのキスしただけだけど?

あ、もしかして足りなかった??
だったら、もう一回……

優菜

!⁉

優菜

し、しなくて良いから!!
てか、こんなとこで、しないでってば――///

私はお義兄ちゃんの顔を両手で押し退け、慌てて車を出た。

怒ってる顔も可愛いぞ。優菜。

優菜

う、うるさい!!///

バンッ―――

私は怒った勢いで、思い切りドアを閉めた。

それを見てお義兄ちゃんは、笑っている。

優菜

(ム、ムカつく…!!)

優菜

お義兄ちゃんのバカ!!

私はそのまま教室へと向かった――

―――お義兄ちゃんは謎だ。

甘えてくるお義兄ちゃんは、笑顔も言葉も優しい。

なのに、急にあんな怖い顔で意地悪なことを言う。

かと思ったら、いきなりキス…するし…

それに――

明らかに私の表情をたのしんでいる。

きっとお義兄ちゃんの本性は……

ドSだ!!

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