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私のバイト先である、駅前のアイス店に青井くんが来ました。何故なら、私がここでバイトしていることを教えたからです。

久しぶり

青井

久しぶりだね
ここのお店で働いてたんだ

うん、アイス食べてくでしょ?

私はカップにアイスを分け、青井に渡しました。

ねえ、青井くんはどこら辺に住んでるの?

青井

彗星町だよ。ここからは電車で
30分かかるかな

そうなんだ、私は一人暮らしなんだ

青井

僕も家で今、一人なんだよ

へえ? 親とかは?
遠くで働いてるの?

青井

いや、二人とも、
僕が殺した

青井

すごく楽しかったよ、殺しているとき、自分が人の命を握った神のように思えたんだ。

青井

もし、君が人を殺したら、僕が死体を隠すのは手伝えるよ

私はいいよ、今の生活が大事だから

私は青井のその話に あまり興味が湧きませんでした。 人を殺す予定は私には ありませんから。

━━私は人を殺すつもりはありませんでした。 生き物を殺すことが楽しくても 人は殺さず生きていくと 思っていました。

***

この日私は山に猫の死体を 捨てにいきました。 黒いビニール袋に詰めて、口を固く結びます。そしてリュックに入れて、山道を歩いてます。

すると向こうから男性がやって来ました。私は内心で驚きました。こんなところで人に出くわすとは思っていなかったからです。

男性

なんだ、あんたこんな山に一人で何しにきたんだ?

......ただの散歩です。
自然が好きなんで。

苦し紛れの言い訳が気にかかったのか、男性はさらに聞いてきました。

男性

それにしては大きな荷物じゃねえか?ちょっと中身みせてくんねえかな

避けようとする私のリュックを半ば引ったくるように奪った男性は、中身を見て驚き、後退りしました。

今いるところは崖に沿うように できた道で、私は今突き落とさなければ、と思いました。だって、猫の死体を見られてしまったの ですから。

私は男性の背中を思いきり押して、崖から突き落としました。 落としてからすぐに男性が崖にぶつかりながら、地面に激突し、潰れる音が聞こえました。

人間の体に水分が多いせいでしょうか、車に引かれ潰れたカエルを連想させる音ようなでした。

そうして私は人を殺したのです。 心は平然としていました。 しかし後から、自分が間違いを犯したと悟りました。 一度起こした殺人は取り消すことはできないのです。

━━その後、青井が車を運転して山道を登ってきました。 私が電話で呼び出したからです。

こんな山道で人を 殺すつもりがなかった私は 他に考えが思いつきませんでした。 ほおっておけば死体は じきに見つかるでしょう。 騒ぎにもなります。

車、運転できたんだね

青井

うん? 車の操作なんて難しくないよ、すぐに覚えるものだよ。

無免許?

青井

ああ、免許を持ってるかどうかなんて、いちいち誰が確認するんだ?

そう言って、青井は私に死体の足のほうを持ち上げるよう指示すると、あとは馴れた様子でトランクに詰め込みました。

......私、本当に人を殺しちゃった。

青井

はははは。何いってるんだよ自分でやったんだろう?

まあ......そうだけどさ

青井

僕は君が人を殺してくれて嬉しいのさ。殺人の仲間が出来たみたいで。
分かりあえる人間がいるのはやはり良いものだね。

......変なの、やっぱり青井は頭おかしいよ

青井

君だって人のことは言えないさ。

そんな風に話していると、いつの間にか気持ちが軽くなっていることに、自分で驚きました。

そしてその後は何事もなく 青井の言っていたように地下室へ死体を隠しました。

死体は、粗末なビニールシートでぐるぐる包みました。 苦悶の表情を浮かべた死体はもう何も喋りませんでした。

***

あれから何事も無かったように日常を過ごしています。

今は苺と瑛太くんと一緒に いつもの食堂で お昼ご飯を食べているところです。

学園祭でライヴやるから
茜楽しみにしててね!

瑛太

おい、学園祭まで
まだ何日もあるぞ
早いんじゃねーか?

今から! 気合い入れて
練習がんばるの!

瑛太

マジ? 俺ちょっとは
ダラダラしてぇよー

そんな話をしていると瑛太くんが思い出したように言いました。

瑛太

そういや今、うちの学年で暴力起こして停学になってるやついるんだってさ

え? それもしかして青井って奴?

瑛太

いやー俺も違う学科の事だからよくわかんねぇんだけどさ、

そういえばあれから数日間、青井の顔を見ていないなと思い当たる。

茜もさ、最近ぼんやりしてるか
しんぱいだよー

え、私ぼんやりしてるかな?

してるよー上の空でなにか考えてるかんじー。

瑛太

俺も思ってた!
きぃつけろな。

そっか、私はぼんやりしているのか 覚えておこう

私はこの時まで 呑気にそんな事を思っていました。自分がもうすぐ殺されると 分かっていたなら どんなことを考えたでしょう。

最後に殺される私。

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コメント

1

ユーザー

なんか一回更新したんだけど読めなかったんだよ...。アプリが停止してさ。だから白紙から書き直すことになって再び投稿し直しました。ダアァァー!(´;ω;`)

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