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あれから、日本はイタリアの手を借りながら、ようやく全ての仕事を片付けた。

イタリア(イタリア王国)

ふぁ〜…。

日本(大日本帝国)

やっと終わった…。

イタリア(イタリア王国)

いま何時だろ…うわっ1時半なんね。

日本(大日本帝国)

相当時間かかったなあ。

日本(大日本帝国)

早く帰らないと…。

イタリア(イタリア王国)

そうだね。

イタリア(イタリア王国)

…。

イタリア(イタリア王国)

…あのさ、

日本(大日本帝国)

ん?

イタリア(イタリア王国)

今日は…ありがとうね。

イタリア(イタリア王国)

やっと言えてスッキリしたんよ。

日本(大日本帝国)

…こっちこそ、本当のこと言ってくれてありがとう。

イタリア(イタリア王国)

へへっ…。

イタリア(イタリア王国)

また朝に会うんね。

日本(大日本帝国)

ああ。

イタリア(イタリア王国)

じゃあね。日本。

イタリアは笑みを浮かべながら立ち去った。

日本(大日本帝国)

俺も帰らないとな…。

(ガチャッ)

日本(大日本帝国)

ただいま〜……。

小さな声で玄関のドアを開けた。時計の針は既に午前2時を差していた。

早く帰ると約束していたのに。

後ろめたさが胸にのしかかり、そっと音を立てぬようリビングへ足を踏み入れた。

にゃぽん

おかえり。おとうさん。

日本(大日本帝国)

あっ…ああ。

にゃぽんは起きて待っていた。

どこか怒ったような、不満げな表情が浮かんでいた。

日本(大日本帝国)

…すまない、仕事が多くてな……。

日本(大日本帝国)

…台湾とパラオは?

にゃぽん

ギリギリまで待ってたけど、もう家に帰っちゃった。

日本(大日本帝国)

あ~…。

日本(大日本帝国)

…すまん。

謝るしかなかった。

にゃぽん

夜ご飯、あるから食べて。

にゃぽんは黙って、テーブルに冷めたハンバーグを置いた。

にゃぽん

せっかく作ったのに……冷めちゃった。

にゃぽん

冷たくても文句言わないでよ。

日本(大日本帝国)

…ありがとう。

日本は静かに箸を手に取り、ハンバーグを口に運んだ。

確かに冷たい。

でも、とても美味しかった。

身体に染み渡る。

日本(大日本帝国)

うまい。

にゃぽん

なら良かった。

少し表情が緩んだにゃぽんが、ぽつりと呟いた。

にゃぽん

…ねえ、お父さん。

日本(大日本帝国)

ん…?

にゃぽん

仕事……無理しないでね。

その言葉は、優しくも胸に突き刺さる。

日本(大日本帝国)

……ああ。

にゃぽん

じゃあ……もう私寝るね。

にゃぽん

おやすみ。お父さん。

日本(大日本帝国)

…おやすみ。

にゃぽんは寝室へと歩いていった。

リビングに残された日本は、一人、沈黙の中でハンバーグを食べ終えた。

日本(大日本帝国)

……ごめんな。本当に。

ずっと帰りを待っていた にゃぽん、何日も看病してくれた台湾とパラオ…。

申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

風呂で疲れた体を少しほぐし、ベットに入る。

日本(大日本帝国)

あ゛ぁ〜ふかふかだ…。

重く、長い一日だった。

けれど、ようやく終わる。

日本(大日本帝国)

ふぁ〜…おやすみ。

自然とまぶたが落ち、静かな眠りに引き込まれていく。

その頃。

イギリス

…いま何時でしょうか。

イギリス

もう2時半ですか。

イギリス

私はかなり悩んでしまったようです。

イギリス

…。

(ポチッ)

〈メールを送信しました。〉

イギリス

悪く思わないでくださいね。

そして、朝。

世界がまだ目を覚ましきらぬ午前4時。

国連本部の会議室には重たい空気が漂っていた。

イギリス

……集まりが悪いですね。呑気で羨ましいです。

イギリス

貴方達の好きそうなスクープだというのに。

イギリスは紅茶を口にしながら、皮肉たっぷりの口調で言った。

フランス

…そもそも朝の4時に集める事自体が間違いだと思うけど?

フランスは目をしばしばさせながら背伸びをした。

イギリス

仕方ないでしょう。日本は5時にはここにいるんですから。

イギリス

文句は仕事熱心な彼に言ってください。

フランス

はあ…。

フランスは軽くため息をついた。

(バタンッ!)

アメリカ

すまねえ。少し遅れたわ。

会議室の扉が勢いよく開き、アメリカが入ってきた。

イギリス

少しどころじゃありません。大遅刻ですよ。

アメリカ

うっせえなあ……仕方ねえだろ。

アメリカ

こんな馬鹿みてえな時間に集めるほうが悪いぜ。

ふてぶてしく椅子に腰を下ろすと、アメリカは机に足を乗せた。

アメリカ

…で、緊急会議ってなんだよ。

イギリス

これを聴いてください。

イギリスは淡々とスマホを取り出し、昨日、イタリアのデスクに隠した盗聴器から得た音声を再生した。

室内に流れる、かすかな会話。

フランス

えっ…これって……。

フランス

日本とイタリアが…?

フランス

…理解が追いつかない……。

フランスが呟いた。

イギリス

動揺するのも無理はありません。私も驚きましたからね。

フランス

アメリカはどう思っ…

フランス

…っ!!

アメリカ

…。

アメリカは黙っている。

サングラス越しに見える目つきは、恐ろしいほど怖くなっていた。

イギリス

そんなに怒ってどうしたんですか?

イギリスが軽く問う。

アメリカ

え?ああ、俺か?

アメリカ

……怒ってないぜ。別に。うん。

アメリカの表情がいつものに戻る。

イギリス

…ほう?

アメリカ

……なあ。ジャパンの件、俺に一任してくれねえかな?いいだろう?

アメリカ

“徹底的に対処”してやるからよ。

イギリス

駄目です。

イギリスは即座に断った。

アメリカ

……は?

室内の空気が張り詰める。

イギリス

貴方だけに任せておくと何がどうなるか分かりません。

イギリス

この問題は私達全員で対処すべきです。

フランス

…jeもそう思う。

アメリカ

…チッ。

アメリカは舌打ちしながらも椅子から立ち上がった。

アメリカ

用事もあるし帰るわ。

イギリス

待ってください。

イギリスが呼び止めた。

アメリカ

あ?まだあるのかよ。

イギリス

貴方、どうも日本に仕事を押し付けていたようですね。

アメリカ

…だから何だよ。

イギリス

今後は自分の仕事は自分でやるようにしてください。

アメリカ

説教するつもりか?

アメリカ

この俺を?

アメリカがにじり寄る。

イギリス

他国に話しても構いませんよ?録音データもありますし。

イギリス

どうしますか?

アメリカ

…。

アメリカ

クソが。くたばっちまえよ。

(バタン!)

ドアを乱暴に閉めて、アメリカは去った。

フランス

大丈夫なの?あれ。

イギリス

大丈夫でしょう。私に弱みを握られている以上、下手に動けないはずですから。

フランス

…流石だな。イギリス。

イギリス

彼が馬鹿すぎるんですよ。

フランス

そうかもしれないね。

フランス

…じゃあ、jeは仕事を…

イギリス

待ってください。

フランス

何…?

イギリス

相談したいことがありまして。良いですかね?

フランス

んー、まあ……。

フランス

いいよ。

フランスは短く返事をした。

イギリス

感謝します。

イギリス

先程のアメリカの様子、少し奇妙だったと思いませんか?

イギリスは落ち着いた様子でスーツを整え、語り始めた。

フランス

…そうだね。

イギリス

彼は、日本の扱いについて主導権を得られないと分かった瞬間、態度を豹変させました。

イギリス

会議の途中で退席しようとしたり、最後には露骨な暴言まで。

イギリス

…裏があると思いませんか?

フランス

確かに…。

イギリス

それに、彼が音声を聴いたとき、驚きの感情よりも先に怒りの感情が出ていました。

イギリス

これが何を示すか分かりますか?

フランス

さあ…分からないな。

イギリス

“日本が日帝である”ことを、彼は既に知っていた可能性があるということですよ。

フランス

…なるほど。

フランスは小さく頷いた。イギリスの言葉には、疑う余地もないほどの説得力があった。

彼の観察と推理は、まるで何手も先を読むチェスプレイヤーのようだった。

イギリス

そこで、一つ提案なのですが。

イギリス

私と貴方で、アメリカに少し“探り”を入れてみませんか?

フランス

探り…?

イギリス

ええ。もしアメリカと日本の間に、何らかの裏の繋がりがあるのなら、それは看過できません。

イギリス

国際秩序に関わる問題です。

イギリス

協力してくれますね?

フランス

…分かった。

イギリス

ありがとうございます。

フランス

でも…ちょっと意外だな。

フランス

jeはてっきり、日本を国連から排除するのかと思ったよ。

フランス

まさか、味方じみた態度をとるなんてね。

イギリス

味方?

イギリス

誤解しないでください。

イギリス

私は誰の味方でもありません。

イギリス

私のしたいように動いているだけです。

フランス

ふーん…

フランス

日本についても探らなくていいの?

イギリス

それについては私が一人で調べます。

イギリス

確実に聞き出せる方法がありましてね。

フランス

どんな方法か気になるな。

イギリス

それは秘密にさせていただきます。

フランス

秘密か…。

イギリス

では、そろそろお開きにしましょう。

フランス

…そうだね。

二人は席を立ち、静かに部屋を後にした。

日本(大日本帝国)

…もう朝か。

日本は起きると、すぐにスーツに着替え支度を済ませた。

日本(大日本帝国)

おはよう。

リビングに行くと誰もいない。まだにゃぽんは寝ていた。

日本(大日本帝国)

…まだ寝てるか。

朝食は軽くパンを食べ、玄関に向かった。

日本(大日本帝国)

…。

日本(大日本帝国)

今日こそ、早めに帰るからな。

日本は玄関を開けて、国連へと向かった。

ここ数週間で、少しずつ歪んできた“いつも通りの日常”。

気づかないところで、既に静かに壊れ始めていた。

やがて訪れる破局に、誰も気づかぬまま。

(つづく)

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